3種類ある「猫風邪」

原因は大抵の場合ウィルスですが猫風邪を引き起こすウィルスには3種類あります。ヘルペスウィルス、カリシスウィルス、クラミジアです。
上であげた三つのウィルスにはそれぞれ特徴があり、へルペスウィルス、カリシスウィルスの場合はまず角膜炎、結膜炎などの目の症状があらわれます。この他には食欲不振、くしゃみ、鼻水、発熱などの風邪特有の症状があります。さらにクラミジアの場合はこれらの症状に加えて口内炎、多発性関節炎、肺炎などの症状があらわれます。
子猫は免疫力がないので重症になると脱水症状を起こして衰弱したり、呼吸器官が弱いために肺炎を起こすこともあります。
猫風邪の治療方法は?
風邪と疑わしい症状が出た場合、すぐに動物病院につれていきましょう。動物病院でウィルスの種類を特定してもらい、それにあった治療をしてもらいます。クラミジアの場合は抗生物質の投与、ヘルペスウィルスの場合は抗ウィルス薬を投与します。そしてカリシスウィルスの場合はインターフェロン注射を行ないます。また結膜炎や鼻水がひどい時は点眼液や点鼻薬を処方してもらいましょう。
猫があきらかに衰弱している時は輸血、栄養補給をする場合もあります。子猫、老猫の免疫力は低いので重症化しやすいため早めの対応が必要です。自然に治癒すると考えて放置すると重症となってしまう可能性があります。早めの対応が必要になりますので、異変に気づいたらすぐに動物病院へ連れて行きましょう。家では体温を保つために保温、保湿を心がけてください。治療を始めてから通常はおおむね2週間ほどで完治します。
治療費はどれくらい?
猫風邪にかかったら費用はいくら位になるのでしょうか?
当然、病院ごとに値段は違いますし、猫の種類によっても値段は変わりますが、
診察料はだいだい数千円程度で、薬代1週間分で数千円から1万円強位は覚悟しておきましょう。
さらに入院となってしまった場合は1日5・6千円ほどかかり、輸血だと1万円ほどはかかってしまいます。動物病院の費用はかなり高くなりますので、ペット保険へ加入するのもいいでしょう。
猫の風邪薬

猫の風邪薬は必ず動物病院から出されたものを投与して下さい。
ネット通販でも販売されていますが、どのウィルスに感染しているかは素人では分かりませんので投与は避けて下さい。
必ず動物病院の医師の判断を仰ぎましょう。クラミジアが原因なら抗生物質の投与が必要ですし、カリシウィルスが原因のときはインターフェロンの注射または点眼を行ないます。
猫風邪はヒトに感染するの?
猫風邪が人間に感染することは非常にまれです。猫風邪に感染した猫の目ヤニ、鼻水に触れた手で眼をこすると結膜炎など、感染症にかかる可能性がありますので注意が必要です。
猫風邪は予防できるの?
猫風邪は子猫のうちにワクチン接種をしておくことで予防できます。多頭飼いの場合はどの子か一匹が感染すると、他の猫にもうつってしまいますので、ワクチン接種が有効になります。またウィルス感染を完璧に防ぐには成猫になってからも定期的にワクチン接種をするのがいいでしょう。もし一匹が感染してしまったら完全に治るまでは他の猫との接触を避けるために隔離しましょう。
コアワクチンと呼ばれる三種混合のワクチンがありますので子猫のときに接種させるといいでしょう。このワクチンは猫ウィルス性気管支炎、猫カリシウィルス、猫汎白血球減少症に対して有効で、値段は5千円程度です。この三種混合ワクチンにさらに猫白血病ウィルス感染症を加えた四種混合ワクチンもあり、値段は6千円程度です。
四種混合ワクチンにさらにもう一種くわえた五種混合ワクチンもあります。4種に加えて猫クラミジア感染症に対するワクチンもあり値段は七千円程度です。
まとめ

猫風邪は子猫のときにかかりやすく、多頭飼いの場合は他の猫にうつる可能性があります。猫風邪を防止するには子猫のときにワクチンを接種しておくのが効果的です。もしも猫風邪の様な症状、鼻水、目ヤニなどが出たときはすぐに動物病院につれていきましょう。猫は言葉が話せません。いつも様子を観察してあげて下さいね。
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