猫の老化・介護との向き合い方

2016.05.01

猫の老化・介護との向き合い方

ペットも高齢化時代。ペットの老化に伴う病気や介護に不安を抱く飼い主さんは少なくありません。大切な家族の一員として、できるだけ長く一緒に健康なまま暮らしたいと願っても、いつかは必ず別れの日がやってきてしまいます。弱りゆく愛猫が少しでも快適に、安らかに、幸せに過ごせるようにするために私たちにできることは何でしょうか。そして、私たちはどのような思いを胸に日々を過ごせばよいのでしょうか。

focebookシャアツイート

猫の平均寿命は15.75歳、外に出ない猫に限定すると16.40歳(ペットフード協会「平成27年全国犬猫飼育実態調査」)。ペットも高齢化時代を迎えています。
ペット保険のアニコム損害保険が行った「ペットとの暮らしの中で感じている今後の心配、不安」という調査においても、「高齢化に伴う病気(78.5%)」「介護など、ペットのシニア対策(47.9%)」といった回答が上位を占めています。

164780

老化して病気になったり寝たきりになってしまった場合、猫は体が小さいため、大型犬などと比べれば介護の肉体的負担は小さいと考えられますが、介護にあたっての精神的負担の大きさは変わりません。そして、長い介護の先に悲しい別れや、ペットロスの苦しみが待っていることは避けられません。
けれども、心づくしの介護をして過ごした日々が飼い主さんにとって心の支えとなり、喪失感から立ち直るための光となるケースも多いのです。
ここでは、介護でしてあげられることを確認するとともに、私の体験談(期間も短く、体験談というにはおこがましいですが)も書かせていただきたいと思います。

介護で猫にしてあげられること

<食事>
・少量でも栄養価が高いもの、やわらかくて食べやすいものを選ぶ
・細かくしたり、少し温めたりして食欲が出るよう工夫する
・食べやすいお皿、水を飲みやすい容器を使用する

<生活環境>
・トイレは寝床の近くに置く。段差をなくしたり、シートトイレに替えるなど使いやすく。
ペット用のおむつの使用も考える
・やわらかく、温かい寝床にする(自力で体温調整ができにくくなるため)

<猫が自分ではできないケア>

203798

・便通をよくするためにお腹周りをマッサージ(筋力が落ち、排せつしにくくなるため)
・毛づくろいの際に届かなくなった後ろ足などをブラッシング(柔軟性が失われるため)
・体を掻いた時に痛くないよう、頻繁に爪切りをする(爪を引っ込められなくなるため)
・歯周病・口臭予防のために歯磨きをする(やわらかいフードが歯につきやすいため) 

なお、介護にあたっては家族以外との連携も大切です。
何でも相談できる獣医さんがいると気持ちが楽になります。人の介護の場合もそうですが、無理しすぎたり思いつめたりしないよう、時には親戚や友人、ペットシッターさんなど他人の手を借りることも考えてみましょう。

次女猫の最後の1週間

P1100136a

わが家の次女猫は腎臓のリンパ腫を患い、9ヶ月間放射線治療を続けていました。食欲が落ち体重は減ったものの、歩き回ることも自分でトイレに行くこともできていたのですが、ある日血を大量に吐きました。同じ日の未明に避難勧告が出るほどの激しい雷雨が長時間続いたストレスもあったのではないかと思います。病院に連れて行きましたが、もはや腎臓の機能はほぼ失われていて新しい血を作ることが難しい状態。貧血症状が進むと脳にも異常をきたす恐れがあるという診断で、最後の手段としての輸血を行いました。脳への影響は防げましたが、残念ながら元気を取り戻すことはなく、そのまま寝たきりとなりました。
それからの1週間は、リビングに寝床とトイレを置き、家族みんなで見守りました。残された体力やストレスを考え、予約していた病院もキャンセル。2日目には食べ物も水もほとんど受けつけず、もうダメかと諦めかけましたが、3日目になると自ら猫用スープを口にし、4日目にはさらに少し食欲が出て、トイレにも入ってくれました。もしかしたらこのまま回復するのでは?と期待しましたが、5日目に体を支えられながら少しだけ食べたのが最後となりました。

P1100142

最後の2日間は私もリビングに布団を持ち込みました。「また明日の朝会おうね」と電気を消し、目覚めた時にまだ生命があることに心から感謝。しかし6日目の夜から容態が急変し、激しいけいれんが続きます。「もうがんばらなくていいよ、早く楽になっていいんだよ」と声を掛け続けるうちにけいれんは収まり、その後は荒い呼吸を繰り返す次女猫を膝に抱いてずっと撫で続けました。そして、深夜1時を回ったころ、ひとつ大きな呼吸をして、静かに次女猫は私の腕の中で生涯を閉じました。筋肉が緩んだせいか、その眼には涙が浮かんでいるように見えました。

長男猫はひっそり逝ってしまい、看取ることができませんでした。それがずっと心残りで、その分悲しみもひきずりました。けれども、次女猫はこうしてしっかり看取ることができ、ある意味救われる思いもありました。後悔が残らないようベストを尽くすことが大切なのではないかと思います。次女猫と寄り添って過ごした最後の1週間は、私にとっては宝物のようにも思えます。

老いゆくペットと幸せに暮らすために

116124

最後に、新潟県でペット霊園「ソウルメイト」を設立された、僧侶の横田晴正さんという方の「老いゆくペットと幸せに暮らす心得7カ条」をご紹介します。

1.同じ目線で生活空間を見直す
2.老化の症状を知り、寄り添う工夫をする
3.主治医は飼い主の自分であると自覚する
4.優しくなでて、笑顔で語りかける
5.完璧な介護を目指さず無理をしない
6.お金をかけるより、一緒にいる時間を
7.元気なうちから終末期や弔い方法を考える

いつかは必ず来てしまう別れの日。悔いのない毎日を送りたいものです。

focebookシャアツイート

– おすすめ記事 –

・人間だけではない、愛猫の老化と介護問題
・猫に薬を飲ませるコツ・方法をご紹介!!
・猫アレルギーの症状と予防法〜諦めたくない、猫との生活。
・愛猫が老猫になったときあなたには何をしてあげられますか

 見逃すな!!愛猫の老化と病気のサイン


 日向ぼっこが大好きな猫!なぜ?


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
North Cat

North Cat

「お子さんは?」と聞かれたら「いますよ!4本足ですけど」と答えます。  子ども代わりに育てた猫は4匹(ぜんぶ野良)。通院、闘病、引っ越し、悲しい別れなどを経て、現在は2匹の猫と夫とお義母さんと暮らしています。  猫たちとのより幸せな暮らしをめざし、勉強したことをお伝えしてまいります!

関連するキーワード


記事に関するお問い合わせはこちら