どうして猫は人見知りするの?

人見知りの猫は結構いると思います。もちろん人懐っこい猫もたくさんいますが、人見知りの猫の方がはるかにたくさんいるのではないでしょうか。
猫はもともと警戒心が強く、自分のテリトリーを守る動物です。自分のテリトリーの中にいきなりやってくる外敵=来客は、猫にとっては不安で恐怖の対象でしかないのです。外からやってきた見知らぬ敵が、自分のテリトリーを荒らし、危害を加えてくるかもしれないと思い、逃げたり隠れたり、威嚇攻撃してしまうのです。この猫の習性からくる行動が「人見知り」と呼ばれてしまうのですね。
猫の人見知りは治るの?
人見知りが猫の習性からくるものだとわかってはいるものの、来客の度に猫がお客様に威嚇したり攻撃したりするのでは困ります。果たして猫の人見知りは治るのでしょうか?
「三つ子の魂百まで」と言いますがこれは猫にも当てはまリます。猫の社交性は生後1ヶ月から2ヶ月頃の間に身につくと言います。人間の年齢でいうなら4歳くらいなのですが、その頃に親子や兄弟間でたくさん遊び、喧嘩することで他の猫や動物、人間との「付き合い方」を学びます。
人見知りしない猫に育てたいのならば、子猫のうちから私たち飼い主が猫とたくさん遊び、声をかけ、触れ合うことが重要になります。この頃に猫が好きな人とたくさん触れ合うことができれば社交的な性格に育つことができます。
猫はもともと孤独を愛する動物なので、飼い主さんが必要最低限のお世話しかせず、ほったらかしにするような育て方をすれば猫の方もあえて人間と関わろうとはしなくなってしまいます。猫が人見知りしないようにするためには飼い主さんにも努力が必要ということですね。
では、すでにバリバリの人見知りになってしまった猫に社交性を持たせることはできるのでしょうか?
全く人見知りしなくなるようにすることは、無理です。
先にも述べましたが、猫が人見知りをし、威嚇する原因は「恐怖」です。怖がっている猫を無理やり引きずりだし、触ろうとしてもそれは逆効果。猫には多大なストレスがかかり、かわいそうな思いをさせてしまします。返り討ちに遭い、ますます人見知りや度合いが増すばかりです。少しずつ「人は怖くない」ということを覚えてもらい、人間に慣れてもらうことしか方法はないと思います。
人見知りの猫への接し方

威嚇している猫は、とにかく疑心の塊になっているわけですから、「仲良くしよう」と撫でようとしても猫は「攻撃してきた!!」と反撃、ますます両者の関係は悪化してしまいます。人見知りして威嚇している猫に対しては段階を踏んで接していかなくてはなりません。
–騒がない–
猫のいる部屋に入った途端、「猫だ!!」と大騒ぎして近寄らないようにしましょう。小さな子供がいるときはあらかじめ「静かにしていよう」と約束してから部屋に入れるといいですね。
–無関心なふりをする–
猫がいてもいなくても平常心。普通に話していましょう。そのうち猫がふらりと姿を現してくるかもしれません。それでも嬉しい心をぐっと抑え、無関心なふりをします。猫を安心させるには猫を見ない、背中を向けるなど、無関心でいるふりをすることが一番効果的です。
–目があったら挨拶を–
猫がだんだん近寄ってきて目があった時は、ゆっくりと瞬きをします、ここで目をそらさずにじーっと見つめ合うことは猫に喧嘩を売っていることになります。ゆっくりと(これが大事!)瞬きをしたら、そのまますっと視線を逸らしましょう。このアイコンタクトは「あなたが好きだよ」「信頼してるよ」という意味です。
–餌をあげる–
猫が少し近づいてきたら、飼い主さんの了承を得ていつも与えている餌をあげてみましょう。猫に「この人は優しい人だ」と思ってもらえるかも!
–おもちゃで遊ぶ–
猫じゃらしなどのおもちゃを借りて、猫と遊ばせてもらいます。最初から激しくヒートアップしないよう注意!
いかがでしたか?
猫の人見知りが激しく威嚇するのはそれなりの理由があります。
無理強いせずにゆっくりと「人間は怖くない。優しくて信頼できる生き物だ」と猫に思ってもらえるようにしましょう。人や猫によって時間がかかるかもしれませんが、きっと気持ちは伝わると思いますよ!


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