すばやい猫がやけどなんてするの?
猫といえば動きがとても敏捷で何かが飛んできてもサッと避けられそうなイメージ。「いったいどんな場面でやけどなんてするんだろう?」ちょっと首をかしげてしまう方もいるかもしれませんね。
じつは人間にとってはなんでもないような物でも、猫にとってはやけどの危険がいっぱい!特に好奇心が旺盛な子猫や若い猫、そして落ち着いているはずの老猫でさえやけどの事故にあってしまう可能性は十分にあるのです。
やけどの原因、代表格は「暖房器具」
野生の時代は自然の中で暮らしていた猫。ですが人間の生活の中には自然の中にはなかった、猫のやけどの原因になるアイテムがたくさんあります。
まずは寒い時期に欠かせない「暖房器具」。
ストーブを初めて見た猫ちゃんが知らずに近づきすぎてしまったり、「なんだか焦げ臭い?」と思ったらストーブの近くで寝ていた猫の毛がいつの間にか焦げていた!なんて事もあるそうです。
また、電気コードやケーブルを噛みちぎり感電することが原因のやけどや、熱くなったアイロンに触れてしまうことによるやけどもあります。熱い蒸気の出る加湿器やポットも危険。そして見ると心が癒されるキャンドルの炎も好奇心旺盛な猫ちゃんにとっては思わず顔を近づけてみたくなるアイテム。慎重な配慮が欠かせません。
要注意スペース「キッチン」
さらに気を付けたいのがキッチンでの事故。
猫は気まぐれで好奇心旺盛。いつ料理中の飼い主さんや道具にじゃれついてくるかわかりません。熱湯や熱くなったお鍋、揚げ物の油などがひっくり返って猫ちゃんにかかってしまう可能性は十分。消したばかりのコンロも非常に熱いので注意が必要です。特にIHヒーターは表面が平らで一見すると熱くなっている事がわかりません。
さらに気を付けたいのが寒い季節に欠かせないお鍋に便利なカセットコンロ。いつもテーブルにお邪魔している猫ちゃんなら、火にかけられたお鍋を見て「おや?なんだかいい匂いがするニャ」と思わずクンクン。点火している間は近くを離れないように注意しましょう。
気づきにくく症状が重い低温やけど
さらに猫と相性抜群に思われているコタツやホットカーペット、電気あんかなどは、使い方によっては「低温やけど」の原因に。
寒い時には心地良さそうな44度の熱でも、3~4時間当て続けると低温やけどになってしまいます。低温やけどは一般的なやけどと違い、じわじわと内部まで進行してしまうため、重症化し治りが遅いのが特徴です。
また、冬に便利な「使い捨てカイロ」も同じところに当て続けると低温やけどに!さらに使い捨てカイロは猫の大好きなカサカサ音がするのでじゃれてしまう猫もいるそうですが、中に使われている鉄などの粉を飲み込むと激しい嘔吐や下痢になってしまうそうなので、厳重な管理が必要です。
猫がやけどをしたらまずする事!
猫がやけどをしたらまず最初にすることは人間と同じでとにかく「冷やす」事。そしてすぐに病院に連れて行きましょう。
やけどの進行の度合いによって治療法も違ってきます。心配だからと言って安易に家にある薬を塗ったりするのは厳禁!かえって悪化させてしまう場合があります。
いかがでしたでしょうか?
ストーブの事故のひどい事例では使用中のストーブの上に猫が飛び降りてしまったなんて事もあったそう!猫ちゃんが温かいところでぬくぬくしている姿はとてもかわいいものですが、それは危険と隣り合わせになっている場合もあります。飼い猫に起こる事故は飼い主さんの責任。普段から気を付けてやけどを未然に防いであげましょう。