猫の介護はグッズをうまく使って、気楽に、自分を追い詰めないで

2017.08.17

猫の介護はグッズをうまく使って、気楽に、自分を追い詰めないで

長寿の猫ちゃんが増えた昨今、「猫の介護」について相談を受けることが多くなりました。意識が高いペットオーナー様ほど、介護が十分にできないと自分を責め、自分を追い詰めていく傾向があります。もっと気楽に、猫ちゃんが穏やかな老後を過ごせる介護方法を、皆様と一緒に考えていきたいと思います。

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ペットオーナー様の意識と環境、獣医学の向上により長寿の猫ちゃんが増えました

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一昔前まで外飼いがほとんどだった猫ちゃんは、フィラリアなどを患ったり、外で事故に遭ったりして若くして亡くなる子が多くいました。また、キャットフードも発達していなかったので、9~10歳くらいで慢性腎不全などの腎臓病を患い、亡くなってしまう子も多かったのです。

完全室内飼いをして、予防接種や投薬をきちんと受け、プレミアムフードなどを与える意識が高いペットオーナー様が増え、獣医学が向上した今では、猫ちゃんの寿命が飛躍的に伸びています。

一般社団法人日本ペットフード協会が毎年行っている「全国犬猫飼育実態調査」によると、2016年における猫の平均寿命は15.04歳。ちなみに、「家庭動物(犬猫)の高齢化対策」(東京都日野市・須田動物病院院長 須田沖夫先生)という論文によりますと、1980(昭和55)年の犬猫の平均死亡年齢は3~4歳だったとのことです。

「猫の介護」が現在、社会問題になっているのは、ペットオーナー様たちが猫ちゃんを大事に育てている結果であり、むしろ誇らしいことだと私は思います。


一番悩みが多いのは「排せつ問題」と「徘徊」

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猫ちゃんの介護の中でも、悩まれている方が一番多いのが「猫ちゃんがトイレで排せつをしなくなった」「ずっと意味もなく、うろうろと室内を歩き回り(徘徊)、トイレも好きなところでしてしまう」というものです。

まず、徘徊ですが、人間にとっては意味のないことのように見えても、猫ちゃんにとっては「何か意味があること」だと私は考えます。もしかしたら水が飲みたいのかもしれないし、お腹が空いているのかもしれないし、小さい頃に遊んだおもちゃを思い出して探しているのかもしれない。クレートなどに閉じ込めて無理に徘徊を止めてしまうと、猫ちゃんにとってはかなりのストレスになる可能性があります。

また、歳を取ると、排せつの感覚が鈍ります。今までは「オシッコしたい」→「トイレに行こう」→「トイレで排せつをする」というパターンでしたが、それが崩れて「オシッコしたいと感じたときには出てしまう」のです。これは怒っても、トイレでするよう仕向けても、しょうがありません。


ワンちゃん用のサークルで猫ちゃんを介護することをおすすめします

そこで、私は、徘徊と排せつ障害があらわれた猫ちゃんは、ワンちゃん用のサークル内で飼うことをおすすめしています。

猫ちゃん用のサークルは猫ちゃんがジャンプして運動できるよう、横幅が狭く、高さがあるものが多いです。歳を取るとジャンプできなくなり、縦移動より横移動が多くなります。高さがあまりなく、横幅が広いワンちゃん用のサークルのほうが、介護が必要な猫ちゃんには向いているのです。

ペットオーナー様の外出時など目の届かないときの事故を避けるため、天井があるサークルがおすすめです。ボケが始まった猫ちゃんの行動は読めません。外出中、サークルから脱出しようとジャンプしてサークルのへりに引っかかってしまったり、サークルの壁から落ちて怪我をしたりという事故も考え得るのです。

また、サークル内側の壁沿いに、お風呂のすべり止め用のウレタンマットやラバーマットを付けておくと、体を壁などにこすりつけながら徘徊する猫ちゃんでも体を傷つけることがありません。

猫ちゃんには、ペット用のおむつをしておきましょう。おむつはまめに換えてあげてください。おむつを嫌がる猫ちゃんの場合は、サークルの床にワンちゃん用のトイレシートを敷き詰めておきましょう。

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ペット用に開発された滑りにくい、消臭機能を持った床材で出来たマットです。滑りにくい構造でペットの足腰の負担を軽減します。

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ふきとりフォームが重宝します

ペットショップなどで、ワンちゃん、猫ちゃん用のドライシャンプーが市販されています。私のおすすめは、泡状のドライシャンプーです。排せつ物で猫ちゃんの体が汚れたら、おしり拭きなどのウェットティッシュに泡をシュッと出し、汚れた部分を包み込むようにして汚れを取ってください。何度かウェットティッシュを新しいものに換えて拭いて、汚れが付かなくなったらOK。

外出から帰宅後、サークル内の猫ちゃんがウンチまみれだとちょっとへこみますが、泡状のドライシャンプーで体をキレイにして、サークル内のトイレシートを捨てればいいので、猫ちゃんを室内に放し飼いにするよりもぐっと気分が楽になります。

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自分を責めず、明るく介護をしましょう

意識が高いペットオーナー様ほど、「サークルに閉じ込めるなんてかわいそう」「まだまだ私はきちんと介護ができていない」などと、自分を責める傾向があります。

でも、よく考えてみてください。なぜ、猫ちゃんがボケるほど長生きしていると思いますか?
それは、ペットオーナー様が大切にかわいがって猫ちゃんを育てたから。そして、猫ちゃんもそんなペットオーナー様のそばで、ペットオーナー様のために生きて、天命を全うしたいのです。それなのに、暗い顔をして自分を責めていては、猫ちゃんのためにもなりません。

まずは、「排せつ物でお部屋が汚れる」「徘徊で猫ちゃんが怪我をする」ことを防いであげれば、ペットオーナー様も猫ちゃんも楽になります。ペットオーナー様の笑顔こそ、猫ちゃんが求めているものです。後悔のないよう介護することも大切ですが、何より、ペットオーナー様が気楽に、リラックスして介護できるのが一番だと私は考えます。
 



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石原美紀子

石原美紀子

青山学院大学卒業後、出版社勤務を経て独立。犬の訓練をドッグトレーニングサロンで学びながら、愛玩動物飼養管理士1級、ペット栄養管理士の資格を取得。著書に「ドッグ・セレクションベスト200」、「室内犬の気持ちがわかる本」(ともに日本文芸社)、「犬からの素敵な贈りもの」(出版社:インフォレスト) など。愛犬はトイ・プードルとオーストラリアン・ラブラドゥードル。

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