2018年は「招き猫」を飾って招福を! 招き猫の由来とおすすめ招き猫

2017.12.10

2018年は「招き猫」を飾って招福を! 招き猫の由来とおすすめ招き猫

今年も、残すところあと1カ月を切りました。平成最後の年、平成30年がやってきます。新しい年の招福を願って、玄関に招き猫を飾るのはいかがですか?招き猫は、上げる手や色によって招く福が異なります。今回は、招き猫の由来や、おすすめの招き猫についてご紹介いたします。

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もともとは養蚕農家の「守り神」でした

招き猫 意味 由来

片方の前足を上げた猫の像が「招き猫」。その始まりは、養蚕(ようさん)が盛んだった時代に遡ります。

◆古くからの重要な産業「養蚕業」

蚕(かいこ)を飼ってその繭(まゆ)から生糸を作る「養蚕業」は、弥生時代に中国大陸から日本に伝わりました。
また、西暦195年には百済(くだら:古代の朝鮮半島南西部にあった国家)から蚕種(さんしゅ:蚕の卵)が、283年には秦氏(はたうじ:百済から渡来したといわれる氏族)が養蚕と絹織物の技術を伝えたといわれ、古くから重要な産業でした。

◆養蚕農家のネズミ対策で猫が大活躍!

養蚕農家では、蚕を食べてしまうネズミが悩みの種でした。ネズミは、蚕の卵や幼虫を食べ尽くしてしまうからです。その対策として、養蚕農家はネズミを食べる猫を飼い慣らすようになりました。

ネズミを食べる猫は、養蚕農家にとってまさに「守り神」のような存在です。そこで、養蚕農家は猫の像などを神社に奉納して、猫に感謝を捧げるようになったのです。この、神社に奉納した猫の像が「招き猫」の起源です。

ただ、その頃の像は前足を上げていなかったともいわれており、どちらかの前足を挙げている現在の「招き猫」がいつ生まれたかについては諸説あります。


東京では3つの地域が「招き猫の名所」として有名

招き猫 意味 由来

まずは、東京都台東区にある浅草寺、浅草神社、今戸神社を招き猫の由来とする「今戸焼由来説」があります。

この地域には、こんな昔話があります。

<—以下昔話引用—>
昔々、浅草花川戸というところにおばあさんが住んでいました。おばあさんは、自分で作った器を売って暮らしていました。

ある日、川で器を焼いておりましたら、子猫が寄ってきておばあさんに餌をねだりました。とてもかわいい猫だったので、おばあさんは猫を連れて帰ってご飯をあげて、とてもかわいがって育てました。

おばあさんは毎日、自分は食べずとも猫にはご飯をあげて育てていましたが、ある日、働き過ぎと栄養不足が祟って倒れてしまいます。

その晩、おばあさんは右足を挙げた猫の夢を見ました。
「おばあさん、いつも私をかわいがってくれてありがとう。この私の姿を人形にして売ったら、きっとあなたのところに幸せが訪れます。どうぞ、私の言うとおりにしてください」
目覚めると、あんなにかわいがっていた猫の姿が見えなくなっていました。

嘆き悲しんだおばあさんは、夢で見たとおり、右足を挙げた猫の姿を陶磁器の人形にして、浅草神社の鳥居の横で売り始めました。

するとどうでしょう。おばあさんの猫の人形を欲しがる人が、我も我もと列をなしたのです。
そのうち、「あのおばあさんの猫の人形を玄関に飾ったら、店の物が飛ぶように売れるようになった」などと評判になりました。猫の像はどんどん売れ、おばあさんはお金持ちになりました。

おばあさんは猫の像を大切に飾って、毎日、猫に感謝したとのことです。おしまい。

息子がよく行く児童館で、ボランティアの方が話してくれた昔話を引用させていただきました。

東京都動物愛護推進員である筆者の立場からは、
「その後、猫ちゃんはどうなったの?」
「幸せってお金じゃなくて、猫ちゃんとの暮らしじゃないの?」

というツッコミをせざるを得ません(笑)。でもきっと、その猫ちゃんは神様からの使いだったのでしょう。

また、東京都世田谷区の豪徳寺が発祥の地とする説や、東京都新宿区にある自性院が発祥の地とする説もあり、それぞれに伝承があります。


前足の上げ方や色で「招福」の内容が異なります

招き猫には、右足を上げているものと、左足を上げているものがあります。

◆招き猫の手のあげ方で意味が違う?

招き猫 意味 由来

右足を上げている招き猫は「金運」を、左足を上げている猫は「人(お客様)」を招くといわれています。

両方の前足を上げてしまうと、「お手上げ」に見えてしまうことから、どちらか片方の前足だけを上げているそうです。両方の運を招きたい方は、両方の招き猫を買うといいかもしれませんね。

◆招き猫の色によって意味が違う?

猫の色によっても招福の内容が異なります。

招き猫 意味 由来

★三毛猫柄の招き猫は「大幸運」
三毛猫の招き猫は、オスの招き猫をモデルにしています。「猫の毛柄カタログ」の記事に書きましたように、オスの三毛猫が生まれる確率は3万分の1といわれています。とても珍しい猫であることから、三毛猫の招き猫はごく稀に起こるような大幸運を招き寄せるそうです。

宝くじに当たりたい方は、三毛猫の招き猫を飾るといいかもしれません。

★黒色の招き猫は「魔除け、厄除け」
黒は、黒猫をモデルにしています。黒猫は魔力の象徴ですから、黒い招き猫には魔除け、厄除けの意味があります。厄年を迎えられる方におすすめです。

★赤色の招き猫は「無病息災」
赤い招き猫にはモデルの猫はいませんが、無病息災の効果があるそうです。そのルーツは、江戸時代に流行した「はしか絵」「疱瘡絵」という錦絵にあります。

はしかは麻疹ウイルス、疱瘡(天然痘)は天然痘ウイルスによる急性伝染病です。今では、はしかには予防接種がありますし、疱瘡はWHOにより根絶宣言がなされています。
しかし、両者は感染力が非常に強いことから、昔は「死の病」としてとても恐れられていました。そこで、これらの病気を予防するおまじないとして、江戸時代末期から明治にかけて、「はしか絵」「疱瘡絵」という錦絵が流行ったのです。

「はしか絵」には赤い実をもつ南天が描かれました。「疱瘡絵」は「赤絵」とも呼ばれ、赤一色で桃太郎や、強い武人などが描かれました。古くから赤は魔除けの色とされ、疱瘡の神様も赤い色を嫌ったからです。猫ちゃんや、お子様などご家族の健康を祈願されるなら、赤い招き猫がいいでしょう。

来年も、ますます素晴らしい年になりますように。皆様のご健康とご活躍を心よりお祈りしております。

なお、「はしか絵」「疱瘡絵」につき、岐阜県羽島郡にある内藤記念くすり博物館発行の「くすり博物館だより vol46」(http://www.eisai.co.jp/pdf/museum/information/topics/vol46.pdf)を参考資料とさせていただきました。



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石原美紀子

石原美紀子

青山学院大学卒業後、出版社勤務を経て独立。犬の訓練をドッグトレーニングサロンで学びながら、愛玩動物飼養管理士1級、ペット栄養管理士の資格を取得。著書に「ドッグ・セレクションベスト200」、「室内犬の気持ちがわかる本」(ともに日本文芸社)、「犬からの素敵な贈りもの」(出版社:インフォレスト) など。愛犬はトイ・プードルとオーストラリアン・ラブラドゥードル。

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