ネコちゃんがクレートに入ってくれるようにしつけるには?

2015.09.14

ネコちゃんがクレートに入ってくれるようにしつけるには?

動物病院へネコちゃんを連れて行くときなどに必須なのが「クレート」。でも、「うちのネコちゃんはクレートに入ってくれません。入れようとすると棚の上に登って降りてこないんです。クレートに入れるだけで一苦労。動物病院へ行くと私がぐったりしてしまいます」というお悩みをよく伺います。ネコちゃんがクレートに入ってくれるようにするには、どうすればいいのでしょう?

ネコちゃんは元来、狭いところが大好き!

きなこ

by:きなこちゃん

 ネコちゃん(イエネコ)の祖先といわれているリビアヤマネコは砂漠に生息し、外敵から身を守るために狭くて暗い穴を好んで巣にしていました。また、ネコちゃんは合理的な考えの持ち主でとても頭がいいので、「広くて管理しにくい縄張り」よりも、「狭くていつも目が届く縄張り」のほうが守りやすく、落ち着くといわれています。
 だから元来、ネコちゃんは狭いところが大好き! 段ボールや鍋、洗面所などに入るのも、その野生の本能によるところが大きいのです。狭い場所にふかふかの寝床があれば、言うことはありません。ネコちゃんが落ち着ける、狭くて暗く、静かで暖かい場所を、お部屋の中にいくつか用意してあげましょう。


なぜ、クレートが嫌いなの?

ゆず (2)

by:ゆずちゃん

 ではなぜ、クレート嫌いなネコちゃんがいるのでしょう? それは、ペットオーナー様の行動に原因があるかもしれません。
ペットオーナー様は、特別なときにしかクレートを出さないということはありませんか? また、ネコちゃんをクレートに入れた後、すぐ動物病院へ連れて行っていませんか?
動物病院はほかの動物の匂いがしますし、あまり馴染みがない獣医師さんに体を触られます。ときには注射を打たれることもありますから、多くのネコちゃんが苦手とする場所なのです。「クレートに入れられたら、また動物病院へ連れて行かれる!」と思い、クレートから逃げ回っているのかもしれません。クレートがトラウマになっている、というわけです。
同様の理由で、「入れられるとすぐシャンプーされるから洗濯ネットが大嫌い」というネコちゃんも多いです。


クレートに対する嫌な思い出を消去する

ゆず

by:ゆずちゃん

ネコちゃんは「クレートは怖いところへ連れて行かれる箱」だと思っています。まずは、その記憶を忘れさせるため、普段からクレートをお部屋の中に置いておきましょう。クレートを出した瞬間、ネコちゃんは棚の上などに避難するでしょうが、置きっぱなしにしておけばそのうち降りてきます。降りてきても、クレートもネコちゃんも放っておいてください。そして、しばらくそのままの状態で生活します。
クレートに対してネコちゃんが何の関心も示さなくなったら、ネコちゃんが大好きなおやつをクレートの中に入れてください。しばらくはネコちゃんも取りに行かないと思いますが、そのまま放置します。また、ネコちゃんがおやつを取りにクレートに入っても、扉は絶対に閉めないでください。「クレートはおいしいおやつがある場所」と徐々に刷り込んで、おやつはクレートの中だけであげるように切り替えていきます。そのうちネコちゃんは、狭い穴蔵に顔を突っ込んでネズミを取っていた本能を思い出すでしょう。
ネコちゃんがクレートの中で抵抗なくおやつを食べるようになったら、扉を閉めて外へ行くけどすぐ戻るという行動を繰り返します。動物病院とクレートという関係性を断ち切るためです。
ネコちゃんがクレートに入って外に出ても騒がなくなったら、動物病院へ連れて行っても大丈夫です。帰ってきても、クレートはしまわずに出しっぱなしにしてください。そのうち、ネコちゃんはクレートを「なわばりのひとつ」とだけ認識するようになります。


クレートのしつけは災害時にも重要です

環境省は、災害時におけるペットの救護対策ガイドライン(https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/disaster.html)において、避難所へのペットの同行避難を原則としています。ただし、同行避難には「ペットをクレートに入れること」が第一条件です。クレートのしつけは、ネコちゃんの命を守ることにも繋がります。子猫の頃からぜひトライしてください。


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石原美紀子

石原美紀子

青山学院大学卒業後、出版社勤務を経て独立。犬の訓練をドッグトレーニングサロンで学びながら、愛玩動物飼養管理士1級、ペット栄養管理士の資格を取得。著書に「ドッグ・セレクションベスト200」、「室内犬の気持ちがわかる本」(ともに日本文芸社)、「犬からの素敵な贈りもの」(出版社:インフォレスト) など。愛犬はトイ・プードルとオーストラリアン・ラブラドゥードル。

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