日本ではまだまだ知名度が低いラパーマってどんな猫なの?

2021.06.07

日本ではまだまだ知名度が低いラパーマってどんな猫なの?

私たち人間と猫との歴史は紀元前にまで遡るように、とても古いものとなりますが、その猫たちは世界各国で繁殖し、進化を遂げてきました。 そのため現在猫の品種は、非公認も含めると純血種の種類が100種を超えるとも言われ、日本でもたくさんの猫を見る機会が増えた、と言えます。 その中でも見た目にインパクトのある「ラパーマ」といった猫種は、日本ではまだまだ珍しく、ご存知ではない方も多いのではないでしょうか? ラパーマとは一体、どんな猫ちゃんなのかをご紹介していきたいと思います。

ラパーマってどんな猫?

ラパーマ

まずは「ラパーマ」といった猫種が、どんな見た目でどんな特徴のある猫なのか、気になるところですよね。

日本ではまだまだ馴染みのない猫となりますが、どんな特徴を持つ猫種となるのでしょうか。

◆体の特徴

ラパーマとはその名の通り、被毛にパーマを当てたかのような、カールした巻き毛が特徴の猫種となります。

巻き毛が特徴の猫といえば、レックス系の品種を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、ラパーマの被毛はダブルコートでふわふわととても軽く、カールはアゴの下や耳の付け根に強く出るといった特徴を持っています。

短毛も長毛も認められた品種となりますが、中長毛種(セミロング)の猫が多く、両親の遺伝により直毛の子が生まれることもありますので、個体によって巻き毛に差が出るのもラパーマの魅力の一つと言えるでしょう。

体つきは一般的な中型のセミフォーリンタイプで、平均的な体重は3~6kg前後と言われています。

ふわふわな被毛を持ち合わせているので、華奢のように見えますが、筋肉が発達して四肢がしっかりとしているので、バランスのとれた体型の持ち主でもあります。

瞳は綺麗なアーモンド形となり、世界中で「美猫」として人気のある猫種と言われているようです。

◆性格

巻き毛のカールがとてもかわいらしいラパーマですが、個性的な被毛の持ち主なので性格も個性的かと思いきや、とても優しく温厚で、愛情深く忠実なことから、犬のような性格をしていると言われています。

そして穏やかなだけでなく、楽しいことには夢中になれるような明るい性格でもあるので、さまざまな表情を見せてくれる猫と言えるのではないでしょうか。

人間とも一緒に暮らしやすい猫種となりますので、お子様の居るご家庭や多頭飼育のご家庭でもすぐに馴染んでくれることでしょう。


ラパーマの歴史

ラパーマの歴史はまだ新しく、1982年に米国(アメリカ)のオレゴン州にある、サクランボ農園を営むコール夫妻のもとで、突然変異により誕生しました。

当時、夫妻は短毛のブラウンタビーである「スピーディ」という名のメス猫を飼っており、スピーディが妊娠して出産した子猫6匹のうち、1匹のメス猫がほぼ無毛だったことから、健康状態を心配したそうです。

徐々にその子猫は生後8週目ぐらいから、柔らかい被毛を身に着けてゆき、いたって健康であることが分かりました。

そしてその被毛が見事な巻き毛となっていったので「カーリー」と名付けられ、ほかの兄弟猫と同じように大切に育てられたようです。

その後、カーリーも出産を経験し、5匹の子猫を産んだところ、すべての子猫がカーリーと同じような巻き毛に成長し、コール夫妻のもとではさまざまな血統と交配された子猫が増え続け、やがて周囲の人から「変わった猫」と言われるようになりました。

そのことがきっかけとなり、巻き毛の猫をキャットショーに出したところ、審査員やブリーダーの方々から「極めて特別な猫」といった評価を得たことにより、品種確立の交配がスタートしていったようです。

「ラパーマ(Laperm)」は「パーマネント(Permanent)」が由来となっており、見た目をヒントに名付けられた、と言われています。

「ラパーム」と呼ばれることもあるので、この名前の響きにぴったりな猫種と言えるのではないでしょうか。

突然変異によって生まれたラパーマですが、当時巻き毛が特徴的な猫として知られていた「アメリカンカール」との関係が疑われましたが、遺伝子的に血縁関係はなく、優性遺伝での誕生であったことが分かりました。

1997年にはラパーマの愛好家団体が設立され、2003年には猫の血統登録機関であるTICA、2008年にはCFA、2014年にはFIFeにも新種として認められ、現在もさまざまな血統機関で登録が進んでいるようです。


ラパーマのお手入れ方法

ラパーマは表面を覆う長い被毛のオーバーコートと、短くて柔らかい被毛のアンダーコートで構成された、ダブルコートの猫となります。

オーバーコートのみのシングルコートと違い、ダブルコートの猫は抜け毛が多いイメージが定着してはいますが、ラパーマはほかのダブルコートの猫よりは抜け毛が少ないと言われています。

その理由としてアンダーコートが少ないことが挙げられますが、ラパーマの長毛種は短毛種よりも抜け毛は多くなってきますので、ある程度の被毛のケアは必要と言えるでしょう。

そして独特な巻き毛のお手入れ方法ですが、被毛のカールも人間のパーマと同じように、ブラッシングをし過ぎてしまうと、巻きがゆるくなるといった欠点があります。

だからといってケアが不要というわけではありませんので、長毛種のラパーマには1日に1回、短毛種のラパーマには3日に1回程の頻度で、ブラッシングを心掛けてあげてください。

ブラッシングの際には目の粗いコームを使用し、短時間でブラッシングをすることが、美しいカールを保つ秘訣となります。

また、月に1回程度のシャンプーも、無駄な抜け毛を取り除き、美しい被毛を保つことに有効となりますので、定期的にお手入れをしてあげるようにしましょう。

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ラパーマとはどこで会える?

日本ではまだまだ珍しい品種であるラパーマではありますが、美しい被毛を一目見てみたい!といった方も多いのではないでしょうか。

ラパーマに会いたい場合には、以下のようなツールの利用をおすすめします。

◆ペットショップ

血統種の猫が販売されているペットショップでは、さまざまな品種の猫が一度に集まりますので、定期的にお店に足を運ぶことによって、ラパーマに出会える確率が上がるかもしれません。

また、新しい猫がお店に入ったときに、ネットで情報を公開してくれるペットショップもありますので、日頃からホームページのチェックをしておくと良いでしょう。

しかし、ラパーマは歴史も新しく、まだまだ認知が広がっていない猫種でもありますので、実際に会えたらラッキーぐらいの感覚で居た方が良いかもしれません。

◆ブリーダー

世界一美しい猫と称賛されることのあるラパーマですが、その美しさに魅了され、ラパーマを専門で交配させているブリーダーの方が、日本にも多く存在しています。

専門のブリーダーさんを見つける場合は、インターネットで「ラパーマ」「ブリーダー」などの単語を入力し、検索をかけてみるようにしましょう。

ラパーマは被毛の長さや毛色が限られているわけではないので、交配した猫の遺伝子により、さまざまなラパーマの子猫が誕生しています。

そんな珍しいラパーマを探せるきっかけとなりますので、確実にラパーマに会いたいのであれば、ブリーダーさんを介して出会いを求めてみてはいかがでしょうか。


ラパーマと長く一緒にいるために

もし実際にラパーマをお出迎えしたのであれば、1分1秒でも長く一緒に居たいと願うものですよね。

ラパーマと長く一緒に居るためには、普段からどんなことに気を付けておけば良いのでしょうか。

◆かかりやすい病気

ラパーマはほかの猫と同じように、一般的に猫がかかりやすい病気を普段から気を付けておく必要があります。

猫風邪や尿路疾患、長毛種の子であれば毛球症や皮膚疾患などが、常に気を付けておくべき病気と言えますよね。

ほかにフードの食べ過ぎによる肥満も気を付けなくてはいけないので、適度な運動を心掛けておくようにしましょう。

また、ラパーマの中にはもとから疾患遺伝子を持って生まれる子もおり「ピルビン酸キナーゼ欠損症」といった病気を患う可能性が高いとも言われています。

すべてのラパーマが発症する病気ではありませんが、そのような確率があるということだけは覚えておくと良いでしょう。

◆寿命

ラパーマの寿命は13~14年程度と言われており、昨今の猫の平均寿命を考えてみると短く感じますが、だからこそ迎え入れた際には、猫ちゃんに極力ストレスを与えないような生活環境を整えることも大切ですよね。

筋肉質な体格を維持するために、フードの与えすぎや、常に運動ができるスペースを確保し、毎日ある程度遊ぶ時間を作ってあげてください。

そして定期的に健康診断を受けるようにし、常に健康状態を把握しておくことによって、長く一緒に居られることでしょう。


まとめ

まだまだ日本では認知度の低いラパーマではありますが、カールした巻き毛が特徴となるので、世界一美しい猫と言われているのにも納得です。

誕生した歴史が浅いこともあり、日本で会える機会は少ないですが、ペットショップや猫カフェなどで見かけることができたのなら、かなりレアだと思っても良いかもしれません。

これからラパーマの迎え入れを検討している方は、ラパーマと長く一緒にいるためにも、ストレスの‎ない生活環境を整えるように、家族に協力してもらうようにしましょう。

とても明るく温厚なラパーマは、一緒に居るだけでたくさんの喜びや癒しを与えてくれるはずですので、お迎えした際には、愛情をいっぱい注いでかわいがってあげてくださいね。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。

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