猫って泳げるの?水が苦手でも水中を泳げるのかを考えてみた!

2021.08.22

猫って泳げるの?水が苦手でも水中を泳げるのかを考えてみた!

暑い季節になると水辺で遊ぶ機会が自然と増えますが、犬は楽しそうに飼い主さんと戯れる姿を想像できますが、猫はそのように活発なイメージがない上に、水が苦手なイメージが先行してしまっているので、水辺で遊ぶ姿が想像できませんよね。 そして犬は「犬かき」といった言葉が存在するぐらい、泳ぎが得意といった特徴を持っていますが、猫かきという言葉は存在しないので、猫が泳いでいる姿が想像できない方も多いことでしょう。 猫には上手に泳げるといったイメージは湧きませんが、実際には泳ぐことができるのか気になりませんか? 今回は猫が水を嫌いな理由を考えつつ、泳げるかどうかを考えていきましょう。

猫って泳げるの?

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猫と一緒に暮らしている方でも、猫が泳いでいる姿を見たことのある方はほとんどいらっしゃらないとは思いますが、それは猫が泳がなくてはいけない状況に直面していないからではないでしょうか。

猫ももとは野生で生き延びてきた動物ですので、自分の身に危険が生じれば、必死でその状況を回避しようと全身を使って抗うはずです。

もし猫が水の中に落ちるようなことがあれば、本能と優れた身体能力を活かして、水のない場所まで無我夢中で泳ぐことでしょう。

結論から言ってしまえば、猫は犬と同じように水の中を泳げる動物ですので、まったく泳げないというわけではありません。

水の中で上手に手足をかくことができなかったとしても、猫はしっかりとしっぽを使ってバランスを取りますので、滅多なことがない限り溺れることはないと言えるでしょう。

ただ、水が苦手なことに変わりはないので、自ら望んで泳ぐといった猫ちゃんは少ないようです。

絶体絶命の状況にならなければ、泳げるはずなのに敢えて泳がないといった強い意志を持つ猫ではありますが、そもそも猫は何故水に対して苦手意識を持っているのでしょうか?


猫は水が嫌い

猫は水が嫌いといったイメージが定着していますが、そこにはさまざまな理由があることが考えられます。

一番に考えられる理由と言えば、やはり猫の本能が関係しているのではないでしょうか。

現代の猫たちの中でも、被毛に水滴が付く、手足が少し濡れただけでも、執拗に舐めるといった行動をとる子が居るように、猫にとって水は悪しき存在として認識されているのかもしれません。

次に考えられる理由は、水に濡れた際に猫ができる範囲の乾かす方法といえば、舐めとるしかないことが挙げられます。

私たちも突然の雨などで、全身がびしょ濡れになり、洋服や髪の毛が濡れたままになってしまえば、数時間もそのままで居続けることはできませんよね。

タオルなどを用いて少しでも水気を取り除き、なるべく元の状態へと戻そうと必死になることでしょう。

このようなもどかしい気持ちを感じるのは、猫も一緒のはずですし、何より舐めるしか乾かす術がない猫からしてみれば、不愉快極まりない状態であることがうかがえます。

被毛に水が付着したときや、シャンプーで全身が濡れてしまったとき、執拗に舐め続けるのには、このような理由が隠されていたと考えると納得ですよね。


泳ぐ事が嫌いな理由

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猫が水を嫌う理由を考えてみると、泳ぐことに対しても嫌悪感を抱く気持ちも分からなくはないですが、そもそも猫は自らすすんで水辺に近づくこともないので、泳ぐことが嫌いというよりも、泳ぐ機会がないといった方が正しいのかもしれません。

水が嫌いな理由に付随する形とはなりますが、なぜ猫は泳げるのに泳がないのか、その理由を深掘りして考えてみましょう。

◆先祖が砂漠で暮らしていたため

猫の先祖は砂漠で暮らしていた「リビアヤマネコ」と言われており、砂漠の水は貴重な飲水として重宝されていたので、水浴びといった習慣がなかったことが考えられます。

寄生虫などの害虫を落とす際には、砂浴びをして害虫を落としていたと思われますので、泳ぐ機会が普通になかったとも言えますよね。

猫の飲水量が少ないのも、リビアヤマネコからのルーツだと考えられており、水分の摂取が少なくても機能する体に進化していきましたが、凝縮したおしっこを出すので、尿路結石や腎臓病を患いやすいといった特質を持っています。

◆被毛の撥水性が弱いため

猫の被毛は犬の被毛と異なり1本1本が細くて柔らかく、密に生えていることもあり、撥水性に優れていません。

シャンプーをした後もなかなか被毛に付いた水分が乾かないのは、このような被毛の特徴性があることがうかがえます。

猫はもともと脂分も少なく、常にグルーミングをして被毛や皮膚の清潔を保っているので、濡れることにより被毛が乱れてしまうことにも不満を感じているのではないでしょうか。

◆体温が低下するため

水で被毛が濡れてしまうと、猫の特質な被毛の構造上、どんどん体温を奪っていくこととなります。

猫のような動物は本能に従って生きているので、急激な体温の低下を感じれば、命に危険が及んでいると錯覚し、パニックに陥ってしまうかもしれません。

それも猫の祖先であるリビアヤマネコが暮らしていた環境が関係しており、昼間は照り付けるような日差しであっても、夜は一気に温度が下がるので、体温が下がるということは生死に関わることだと、本能的に認識しているのでしょう。

現代の猫たちにもはるか昔のご先祖様の記憶が僅かに残っているとすれば、水に対して強い抵抗感を持っていたとしても、仕方がないのかもしれませんよね。


泳げる猫がいる

ほとんどの猫たちは泳ぐことを苦手としますが、猫の中には泳ぐことを得意とする猫種が存在するようです。

水を苦手としない珍しい猫種を6種、ご紹介させていただきます!

◆ベンガル

ヤマネコとイエネコが掛け合わされた品種であるベンガルは、野生の血が色濃く残っていることもあり、水に恐怖心を抱くことはなく、寧ろ水浴びが大好きで水辺でも上手に泳げる猫種と言われています。

普通の猫よりも体格が大きいので、泳いでいる姿を見ると本物のトラのようにも見えることもあり、イエネコにはない迫力を持ち合わせている猫種と言えるでしょう。

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◆メインクーン

アメリカにおける最大の猫と言えば、メインクーンが挙げられますよね。

メインクーンの被毛は長毛種でありながら撥水性に優れており、被毛が水に濡れても威風堂々とした姿を見せてくれます。

寒い国でも問題なく飼育できる猫種としても知られているので、暑いと感じたときは水の中の方が落ち着くのかもしれませんよね。

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◆サイベリアン

メインクーンと同じ性質を持つサイベリアンは、とても賢いので水の中でも狩りができるほど、泳ぎが得意な猫種と言えるでしょう。

それも寒い国の代表であるロシアが原産国となっているので、狂人的な身体能力や性質を持ち合わせていたとしても、不思議ではありませんよね。

賢さだけでなく、忍耐強さも備え持っているので、相当な精神力の持ち主なのかもしれません。

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◆アビシニアン

華奢なスタイルが魅力的なアビシニアンですが、とても好奇心が強く活発な性格なので、猫が苦手とする水に対しても好奇心が勝ってしまい、よく水遊びをするようです。

飼い主さんが蛇口を捻れば、その音で飛んできてしまうほど、水の流れに魅了されている子も多く、水に無関心ではいられないといった特徴的な猫と言えるでしょう。

しかし、水が好きすぎることで飲水量が多くなったり、飼い主さんの留守中に水遊びをしたりすることもあるので、病気やいたずらの防止策が必須となってきます。

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◆ソマリ

アビシニアンの長毛種となるソマリも、基本的にはアビシニアンと同じような性質を持ち合わせているので、水を嫌わないといった特徴を持っています。

飼い主さんがお風呂に入っていれば、自分も入りたいとお風呂場に来てしまうほど、水場が大好きなようです。

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◆シンガプーラ

世界一小さい猫とも言われているシンガプーラですが、その見た目とは裏腹に、水への抵抗がまったくない猫といっても過言ではありません。

シンガプーラは下水溝で生活をしていたという歴史を持っていることもあり、水のある場所に対しての恐怖心をあまり感じない猫種としても有名です。

お水を張った湯船や洗濯機にも興味を示すことがあるので、家を空ける際には落下しない対策をしてから出掛けるようにしましょう。

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まとめ

猫は水が苦手なイメージが先行していることもあり、泳げる猫は存在しないと思い込んでいる方も多いはずです。

しかし、猫は泳げないのではなくて、敢えて泳がないといった道を自ら選んで生きてきた動物と言えるのではないでしょうか。

それは猫のルーツを知れば納得できる通り、猫の先祖が生きてきた生活環境や、進化の中で身に着けた被毛の性質などが大きく関係しているようです。

そのため現代の猫たちは被毛に水が付着することを、執拗に嫌がりますので、できることなら猫がストレスにならないように、水とは距離を置くような生活スタイルを守ってあげたいものですよね。

猫の中には泳ぐことを得意とする子も居ますので、まだまだ猫に秘められた能力に期待せずにはいられません。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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