猫の吐き戻しは病気?飼い主さんにして欲しい対策と注意点

2022.01.04

猫の吐き戻しは病気?飼い主さんにして欲しい対策と注意点

「猫が吐き戻している、苦しそうでどうしよう」とオロオロしてしまうことありませんか? 猫によっては吐かない子もいますが、猫の吐き戻しはあまり珍しいものではなく吐き戻した後ケロっとしていれば心配いりません。 猫の吐き戻しには、キャットフードや毛玉が原因のことや体調不良や病気の疑いがあるケースもあります。猫の「吐き戻し」について、知っておきたいことや対策、注意点などをご紹介します。

猫がご飯を吐き戻した!これって大丈夫なの?

ごはんを食べる猫

猫の吐き戻しの原因は
・早食い
・毛玉
などが考えられます。
それ以外では、病気や体調不良、誤飲などが心配されます。

◆吐き戻しの原因

①早食いが原因の場合
早食いが原因でキャットフードを吐き戻してしまうことがあります。まさか!と思ってしまいますね。

吐き戻すのは「ごはんがウエットフードの時よりドライフードの時」、ということはありませんか?
ドライフードは、胃の中で水分を吸収して消化しやすいように膨張します。この特性が一気に食べたことにより、胃を圧迫して吐き戻してしまう原因なのです。
早食いは、ごはんを満足にもらえなかった野良の経験のある猫や、兄弟猫のいる場合、多頭飼いのケースでみられます。
猫がガツガツ急いで食べているようなら、おいしいごはんを「取られまい!」としている可能性があります。早食いの習慣がある猫には、きちんと時間通りにご飯をあげて「空腹になる」ことへの不安を感じさせない配慮してください。また、空腹を我慢することがないよう注意が必要です。
多頭飼いの場合は、食器を1頭1頭分けて落ち着いて食べられる環境をつくることが大切です。

②毛玉が原因の場合
毛の生え変わる時期は、こまめできれい好きな猫はグルーミングで大量の抜け毛を飲み込んでしまいます。体内でできた毛玉を吐き出すために吐き戻すこともあるのです。
通常の場合飲み込んでしまった抜け毛を、定期的に吐き戻しやウンチとして体の外へ排泄しています。上手に外に出せず、毛玉が胃の中で大きくなってしまうと消化器系を塞いでしまいます。
ウンチが数日ない場合は獣医師さんに相談してください。

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毛玉のケア用のキャットフードを与えるのもひとつの対策です。キャットフードに毛玉をお掃除する成分が配合されているため、毛玉が大きくなる前に体外へ排泄しやすくなります。
ただ猫によっては、お腹が緩くなってしまう猫もいるのでその猫の体質にあったキャットフードをあげましょう。
お腹がゆるくなってキャットフードは心配という場合は、飼い主さんがまめにブラッシングしてあげることで体内に取り入れる抜け毛をかなり減らすことができます。ブラッシング嫌いな猫は、日頃から少しずつ慣らしておきましょう。

◆吐き戻したものを食べてしまうのはOK?

猫が吐き戻したものは、飼い主さんがチェックする必要があります。吐き戻した内容物が、遊んでいたヒモなどの異物の誤飲や病気のための場合もあるからです。
消化器系の病気による嘔吐の場合は、色や形状に特徴がありますので注意深く観察してください。
長いヒモなどを飲み込んでしまい、なかなかすべてを吐き出せないは無理に引っ張ってしまうと消化器官を痛めてしまいます。この場合は、必ず動物病院に行くことをおすすめします。
基本的に「消化できないものを吐き戻す」のですから、吐き戻したものを食べてしまうのは好ましくありません。
衛生面から考えても、見つけたらすぐチェックして片付けてしまいましょう。


猫の吐き戻しの対策

猫の吐き戻しの原因をお話しました。その中で「早食い」については、比較的簡単に改善できる方法があります。
それは、キャットフードをあげる時にできる対策。いくつかありますのでご紹介しましょう。
早食いを改善すると、吐き戻しの対策になりますのでぜひ試してみてくださいね。

◆楽な体制で食べられるようにする

猫の体の構造から、猫にとって理想的な食べる姿勢があります。猫の食道は、口から胃までほぼまっすぐです。
食器が低いと口から胃まで、ほぼ並行かやや上に向かって食べ物を飲み込む状態になっています。嚥下に筋力を使い、食べたものをうまく飲み込めないと吐き戻す原因になるのです。
猫用の食器が数多く出回っています、猫にとって食べやすい食器選びのポイントをご紹介しましょう。

・高さのある食器や食器台を使う
・深さは浅すぎず深すぎない食器を使う
・大きさはひげが当たらない食器を使う

①高さのある食器や食器台を使う

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猫の吐き戻し対策に有効なのが、高さのある食器です。
猫にとって、なるべく首を下に向けずに食べる姿勢にしてあげることで胃まで少し落差ができてスムーズに嚥下することができます。
台の付いた食器もありますが、かがむ時ポイントになる前足の長さは猫それぞれですし、成長によっても違います。
まずは、日頃使っているお気に入りの食器を、上げ底したトレーなどに置いて高さを調節してあげましょう。

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②深さは浅すぎず深すぎない食器を使う
食器が縁から底が深すぎると、食器にごはんが残ってしまうことがあり衛生面も心配です。また、逆に浅すぎると外に飛び出してしまうことが多く、こちらもお掃除が大変になりますね。
食器の深さの目安は、猫の顔が底に届く程度がいいでしょう。縁もできれば手前が低く、奥側が高くなっているものだと食べやすいです。

③大きさはひげが当たらない食器を使う

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猫はひげが大事なセンサーの役割をしています。ですので、ひげが当たる食器は嫌がります。
食べているときにひげが当たらないような大きめサイズの食器にしましょう。
猫の頭のサイズからみて、ちょっと大きすぎるかなと思ってもヒゲまで含めると実際は小さめかもしれません。

◆ゆっくり食べられるような環境にする

野良の経験がある猫や多頭飼いの場合は、どうしても早く食べないと他の猫に取られてしまうため。早食いの習慣が身についてしまいがちです。
特にドライフードの場合は、胃で水分を吸収して膨張するのでゆっくり食べないと吐き戻す原因になってしまいます。
まずは、個別の食器でゆっくり食べられる環境を作ってあげる必要があります。個別の食器にすると、食欲があるかどうかも確認でき、飼い主さんの体調チェックにも役立ちます。

◆小粒のフードを与える

早食い対策に有効なキャットフードの選び方があります。
それは「粒の大きさ」です。小さめの粒を食べる場合、ほとんどの猫は一度に飲み込む量が多くほぼ丸飲みしてしまいます。
一気にキャットフードを丸飲みしてしまうと、同時に空気を飲み込んでしまいゲップを起こす可能性があります。ゲップもまた、吐き戻しを誘引するひとつの要因ではないかと疑われています。
大きめの粒にすると、一度に口に入れる量も少なくなりますし、しっかり飲み込める大きさになるまで噛み砕くようになり食べるスピードも遅くなります。
とはいえ、猫は変化をあまり好まない傾向にありますので、いきなり小さな粒のフードから大きなものへ変えてしまうと食べてくれないことも。
お気に入りのフードに少しずつ大きな粒を混ぜてみたり、粒の大きさや形が違うものが混ざっている市販のフードを上手に取り入れてみたりしてはいかがでしょう。

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◆1度に与える量を減らす

野良猫の経験や、食べ物が不足した経験のある猫は次にいつ食べられるかわからない不安で早食いでがっつく傾向があります。
猫が決まった時間に食事ができるとわかれば、次第に早食い競争のような食事の光景はなくなるでしょう。
食事の回数を猫の食事は朝晩2回とも言われていますが、食事の量を1日のトータルで見積もって複数回に増やし一回の量を少なめにすることも早食い習慣の改善に役立ちます。

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猫が吐いたときには内容物の確認を

お皿に入ったキャットフード

猫が吐き戻したものは放置せず確認して片付けましょう。健康状態を示す大事なサインが隠れていないかチェックしてください。

◆誤飲や病気の可能性もあり

猫が吐き戻すタイミングは、ガツガツ早食いした食後で吐いた後ケロッとして元気なら心配ないことが多いです。
また、空腹時に白い泡や黄色い液体を吐くことがあるのは胃酸や胆汁です。胸焼けで胃酸を吐くために草を食べる猫もいます。胃が空っぽで胃酸のための吐き戻しは、フードの小分けなど胃が空にならないようにすると改善できます。
それ以外の吐き戻しは、内容物から健康状態が心配な症状を発見するサインのことがあります。
チェックして欲しいことは、

・吐いたものに異物がないかどうか
・吐いたものに血が混じっていないか
・吐いたものにウンチ臭や薬品臭はないか

異物が入っている場合は、誤飲したものを吐いています。誤飲したものがすべて出ているのか確認する必要があるケースも。誤飲したものが食道などを傷つけてしまっているかもしれません。
血が混じっている、臭いがおかしいなど異変がある時は消化器系の病気の症状の場合もあります。

◆猫の様子も観察する

猫の様子も観察してください。
・吐こうとしていても吐けない様子はないか
・何度も吐いていないか
・下痢をしている、食欲がないなど他の症状がないか
下痢をしている、食欲がない、元気がないなど、他の症状がある場合は動物病院に連れて行くサインです。
消化器系の病気が疑われます。 吐いたものを持参するか、写真を持っていくとすばやい診察のデータになり役立ちます。


まとめ

猫は消化器の構造などから、よく吐く動物と言われています。飼い主さんができる吐き戻しの対策、健康チェックについてご紹介しました。
フードや食器、与え方を工夫することで吐き戻しの原因となる習慣の改善をしてあげましょう。



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にゃんこ

にゃんこ

長年一緒に暮らした長女猫(17歳)と長男猫(11歳)を看取り、今は脱走癖のある次男猫とちょっとどんくさい次女猫と暮らしています。


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