バリ島猫のブリーダー事情

2016.01.25

バリ島猫のブリーダー事情

ブリーダー…一言でいうと、健康な動物を繁殖させ、販売に適する状態になるまで成長を見守り、良い血統の動物を繁殖させる仕事の事。もちろん日本だけでなく、世界各国に存在しています。 少しインターネットで探しただけでも、日本のブリーダーは「30日間の健康保障サービス」とか、「ブリーダー登録基準」とか…。私達が、大切な家族となる子猫を購入するにあたって当たり前だと思う事柄が、しっかり「保障」という事でうたわれています。 では、バリ島の猫ブリーダーは?国が変われば常識も変わる。 今回は、バリ島でペルシャネコを飼っている友人が、お婿さん探しに訪れたブリーダーで体験した、日本の常識では考えられないお話をご紹介させて頂きます。

バリの猫ブリーダーの正体は、猫屋敷!?約束と違っても、「ティダ・アパアパ」!?

sierukoneko3

私の友人のお話です。バリ島で、生後1年となる雌の真っ白なペルシャ猫「シエル」と暮らしていたご家族は、そろそろ可愛い子猫が欲しいと思い、シエルのお婿さん探しを始めました。
生まれた子猫を欲しいという人が多数いた事、可愛い娘の婿になるのだから、やっぱり同じ血統がいいだろうという事から、バリ島で「猫屋敷」と呼ばれている、インドネシア人ブリーダーのご家族を訪ねる事にしたそうです。
その御自宅にはたくさんのペルシャ猫が揃っていて、それぞれがゲージに入れられているとの事。
お婿さん候補のゲージにシエルを入れ、交尾をする…というシステムなのだとか。ちなみに1回、Rp.400,000(約4,000円)だそうです。

子猫が欲しいという人達から、「白い毛並みがいい」というリクエストが多数あったので、たくさんいる雄猫達の中でもシエルと同じ白い毛並みのコを選んだ友人。(ちなみに白と白を掛けあわせても、確実に白が生まれるという保証はないみたいです。でも確率的には大きくなりますものね。)
もちろんその理由もブリーダーに伝え、白いお婿さん候補のケージに入れられるシエルも確認したそうです。

sierukoneko1

そして5日後・・・。迎えにきた友人の目に映ったのは、グレーの雄猫がいるケージに入れられたシエル。
「え、どうして!?昨日はこっちの雄猫のケージだったじゃない!」と驚く友人に、インドネシア人ブリーダーが放った一言。「こっちの子もシエルと結婚したそうだったから。で、あっちの子とそっちの子とも結婚させた。シエルはモテモテね~♪」…えぇぇぇぇ!?
驚き、怒る友人にその人は、「ティダ・アパアパ~。」
これ、インドネシア語で「大丈夫よ~。」という意味。おおらかなインドネシア人は、何か問題が起きると、大抵この「ティダ・アパアパ」で済ませようとする傾向があります。全てをきっちりとしなければ!と教育されてきている日本人からすると、このティダ・アパアパ精神のおおらかさに救われる事もあるのですが…今回の事については、「何が大丈夫!?全然、大丈夫じゃないけどっ!!怒」ですよね。

可愛い娘シエルに訪れた試練を思い、愕然とした友人。
そしてそれから約2カ月後。シエルは待望の子猫を5匹産みました。見事に違う毛並みの5匹を!

猫って、交尾をするとその刺激によって雌猫の排卵が誘発される、「交尾排卵動物」なんですね。
そして複数の卵子を一度に排卵する多胎型でもあるので、雌が発情期間に複数の雄と交尾をすると、それぞれの雄の子供を受精&妊娠し、同時に出産する同期複妊娠ができるそうで…。
という事は、今回シエルは、交尾した5匹の雄猫、それぞれの子供を出産したという事でしょうか…。

それぞれ、違う毛並み、そして違う性格の5匹はその後順調に育ち、3匹は里子に出て、2匹は友人の家で現在もシエルと共に元気に暮らしています。結果的にみんな可愛いし、今では笑い話なのですが、こんなアバウトなブリーダーなんて、日本ではありえないですよね。

sierukoneko2

余談ですが…。
次こそシエルのお婿さんは、こちらが厳選したお相手で!と考えていた友人。ところが猫って、授乳中も発情期を迎えるんですね。それを知らなかった為、外から入ったどことも知れない雄猫と、交尾をしてしまったそうで…。ある日、突然シエルが子猫達に襲いかかるようになり、授乳もしなくなり…気付いた時には既に妊娠していて、またまた愕然とした友人でした。

sierukoneko4

そして生まれた子猫達の顔を見て、叫んだ言葉が、「寛平ちゃんだ!」
…そっくりじゃないですか?間寛平さんに…笑。気品高いペルシャ猫と、たくましさでは負けないバリ猫との子供達。最初こそ愕然とし、どうしようとうろたえた友人でしたが、可愛い子猫の成長ぶりに、癒されたみたいですよ。
その後、このコ達も里子に出て、それぞれの家で元気に育っているようで、一安心です。

海外に住んでいると、日本で当たり前だと思っていた事がそうではないと気付かされる事が多々ありますが、まさかブリーダーでもだなんて、ね。びっくりした出来事でした。


– おすすめ記事 –

 一度は行っておくべき世界の猫スポット「バリ島編」


 老猫にあげるべき食事について!


 冬がやってきた。猫にしてあげたいケアとは?


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
なかちえ

なかちえ

バリ島で、愛猫「みのる♂」と暮らしています。小さな頃から猫が大好き。飼えない頃は憧れの存在だった猫との、異国での暮らしを満喫中です。

関連するキーワード


記事に関するお問い合わせはこちら