猫ちゃんが苦手な人との間でトラブルにならないよう 私たちペットオーナーが気をつけるべきこと その1

2016.02.04

猫ちゃんが苦手な人との間でトラブルにならないよう 私たちペットオーナーが気をつけるべきこと その1

空前の猫ブームが到来していると言われています。たくさんの方が猫ちゃんの魅力に触れ、猫ちゃんに癒されるのはとても素晴らしいことです。しかし、世の中には動物が苦手な方も多くいらっしゃいます。私たちペットオーナーと、動物が苦手な方たちが共生していくために、私たちはどのようなことに気をつけるべきでしょう?

近い将来、日本はワンちゃんよりも猫ちゃんが多い国になる

ペットフードメーカーの業界団体「一般社団法人ペットフード協会」(http://www.petfood.or.jp/ )は1994年から「全国犬猫飼育実態調査」を実施し、犬と猫の推計飼育数を発表しています。2014年の調査では、ワンちゃんは1035万匹、猫ちゃんは996万匹とその差は約30万頭程度まで縮まっていることがわかりました。調査対象を5万人に増やした過去5年で見ると、犬は約13%減っていますが、猫は約4%も増えています。ここのペースでいくと、近い将来確実に猫ちゃんの飼育頭数はワンちゃんを抜くことになるでしょう。また、同調査の「調査結果の詳細」によると、猫ちゃんとペットオーナー様との出会いは「野良猫を拾った」が42.2%、友人・知人からが31.3%、愛護団体からが7.5%、シェルターからが2.4%と「保護」された猫が83.1%にのぼります。これは、とても素晴らしいことだと思います。

苦手な方への配慮として一番必要なのは、不妊・去勢手術です

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先ほどご紹介した統計からは、猫ちゃんのペットオーナー様の素晴らしさが読み取れます。しかし、ひとつだけ筆者がとても残念に思っていることが「外猫の不妊・去勢の意向」につき、すでに不妊・去勢手術をしているとお答えになったペットオーナー様が39.8%にとどまることです。
メスの猫ちゃんは、不妊手術をしないと2月~4月と6月~8月に発情期が来て、「あおーん」という犬の遠吠えのような鳴き声を発します。この鳴き声に反応して、オスの猫ちゃんも「あおーん」と返します。これは、猫好きの筆者にとっても非常にやかましく感じられるので、苦手な方のストレスは想像を絶するものかと思います。
オスの猫ちゃんは、メスの猫ちゃんの発情期に呼応して様々な行動を起こします。先ほどの鳴き声もそうですが、家中に「スプレー行為」をするようになります。スプレー行為とは、柱など垂直な物の前に猫ちゃんが立ち、後ろに向かってホルモン入りの尿をシューっと噴射する行為で、色が濃く、独特の臭いがします。猫を愛する筆者でも、寝ているそばでされると起きてしまうほどの臭いです。
スプレー行為は残念ながら、しつけでやめさせるのは難しいですし、本能からの行為を無理にやめさせるのは、かえって猫ちゃんにストレスになる可能性が高いです。
メスの猫ちゃんの不妊手術は、子宮がんや乳腺腫瘍の予防にもなるといわれています。また、オスの猫ちゃんの去勢手術は、前立腺の病気、精巣や肛門周辺の腫瘍の予防にもなります。猫ちゃんの命を守り、動物が苦手な方への配慮にもなる不妊・去勢手術を、ぜひ猫ちゃんに受けさせてあげてください。時期は生後6カ月以内が最適といわれますが、具体的にいつ行うかについてはかかりつけの獣医師に相談をしてください。

室内飼育がおすすめです

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また、いわゆる「外猫」としての飼育も、動物が苦手な人の迷惑になる恐れがありますし、猫ちゃんの命に関わる事故が起こる可能性が高いです。
外に出した猫ちゃんの縄張りは想像以上に広いといわれます。猫ちゃんが課外活動中、ほかの猫ちゃんとの縄張り争いで傷ついたり、交通事故に遭ったりする可能性があります。また、最近では、動物虐待の犠牲になる外飼いの猫ちゃんも多くいます。
外飼いの猫ちゃんがほかの方の庭や車を荒らしてトラブルになるケースも増えています。猫ちゃんに悪気はないのに、糞害などで猫ちゃんが苦手な人が多くなってしまうのはとても残念なことです。猫ちゃんの命を守り、ご近所の方に迷惑をかけないためにも、室内飼育をおすすめします。拾ってきた猫ちゃんでも、家の中のほうが外の世界よりも居心地がよく、楽しい世界であることを根気よく教えれば、2~3カ月で猫ちゃんは外の世界のことを忘れてくれます。
私たちペットオーナーのちょっとした気遣いで、猫ちゃんは人間社会の中で違和感なく受け入れられるようになっていきます。「ペット可」の賃貸住宅がもっと増えていくでしょうし、猫ちゃんとのハッピーライフがより気兼ねなく楽しめるようになるでしょう。
次回は、通院などで外へ連れ出すときなどの注意点や、賃貸住宅に住んでいるときに気をつけるべきポイントについてまとめます。

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– その2はこちら! –
猫ちゃんが苦手な人との間でトラブルにならないよう 私たちペットオーナーが気をつけるべきこと その2

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石原美紀子

石原美紀子

青山学院大学卒業後、出版社勤務を経て独立。犬の訓練をドッグトレーニングサロンで学びながら、愛玩動物飼養管理士1級、ペット栄養管理士の資格を取得。著書に「ドッグ・セレクションベスト200」、「室内犬の気持ちがわかる本」(ともに日本文芸社)、「犬からの素敵な贈りもの」(出版社:インフォレスト) など。愛犬はトイ・プードルとオーストラリアン・ラブラドゥードル。

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