猫は寝るのが仕事?平均睡眠時間にみる猫の生態

2016.02.16

猫は寝るのが仕事?平均睡眠時間にみる猫の生態

動物園に行った時に、しょっちゅう寝ているような気がするのは「ライオン」「トラ」、あとは…「カバ」?。反対に、キリンやウマが寝ているところは見たことがありません。動物の睡眠時間の長さは「食べているもの」(草食か肉食か)、そして「自然界における立場」(強い動物か弱い動物か)などによって変わってくるようです。それでは、猫はどうでしょうか。家にいる猫と外にいる猫、若い猫と年を取った猫では、その睡眠時間は変わってくるものなのでしょうか。睡眠時間から猫の生態に迫ってみましょう。

動物の平均睡眠時間比較

動物の睡眠時間を比較した海外の諸研究においては、猫の睡眠時間は「12.1時間」とも「14時間」ともいわれています。家庭でよく飼育されている他の動物の睡眠時間と比較すると、ゴールデンハムスターよりは短く、ウサギや犬よりはやや長くなっています。動物全体の中では長い方の部類に入りますね。
動物の睡眠時間には以下のような傾向がみられます。

草食動物<肉食動物

ライオンやトラが平均13~15時間程度の睡眠をとっているのに対し、ウシ、ウマは3~4時間程度、キリンは2時間とも20分ともいわれています。草食動物は食べているものが低カロリーで量をたくさん食べなければならず、食事時間が長くなるために睡眠時間が短くなってしまうそうです。一方、肉食動物が食べているものは高タンパク・高カロリーであるため、たくさん食べなくても生命が維持できることから食事時間が短くて済むのです。

エネルギー消費量の少ない動物<多い動物

体が大きいからたくさん眠らないといけない、ということはありません。ゾウの平均睡眠時間が4時間程度であるのに対し、ネズミは12時間半。これは、エネルギー消費量(燃費)の違いからきています。ゾウのように体重当たりのエネルギー消費量が少ない動物は睡眠時間が短くても大丈夫ですが、ネズミやコウモリのようにエネルギー消費量が多い動物は、無駄なエネルギー消費を避けるために睡眠時間を長くして「省エネ」を実践しているのだそうです。

敵がいる動物<敵がいない動物

また、自然界における「力関係」の影響もあります。草食動物は肉食動物に襲われないよう常に警戒しているため、ゆっくり眠っていられません。


なぜ猫はたくさん眠るのか

同じネコ科の動物ではありますが、体の小さい猫はライオンのようには強くない立場。自然界で暮らしていた頃は外敵の存在に怯え、ゆっくり眠れなかったことでしょう。けれども、家で飼われるようになってから睡眠時間が長くなったといわれています。家猫は敵に襲われる心配もなければ狩りをする必要もなく、暢気なものです。それでも、「一度獲物にありついたら、次に獲物が必要となる時までゆっくり眠ってエネルギーを蓄える」という生存本能は失われていないそうです。瞬発力がある代わりに持久力はない体質が昔のまま残っているからなのかもしれませんね。

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環境による変化

同じ猫でも家猫と野良猫とでは大違い。家猫は安全な場所にいて、いつでもご飯が食べられますが、野良猫は自分で安全な場所と食べ物を見つけなければなりません。きちんとした研究データの裏付けはありませんが、野良猫の方が睡眠時間は短いといわれています。
獲物やなにか食べ物探し、縄張りのパトロール、周りの動物たちとの接触、はたまた夜の集会(?)と、やらなければならないことがたくさんあるからでしょうね。
また、平均寿命も「家の外に出ない」猫の平均寿命が16.0歳、「家の外に出る」猫の平均寿命が13.2歳というデータがあるのに対し、野良猫は5~6年といわれています。この原因としては食べ物の違いや危険度の違いもありますが、「睡眠の質」の違いも考えられます。ぐっすり眠れている時間が長く、睡眠の質が高いほど長寿となる傾向があるそうです。

年齢による変化

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「成猫の平均睡眠時間は14時間に対し、子猫は19時間」という研究データもあります。
子猫の場合は、ぐっすり眠っている間に成長ホルモンが分泌され、まさに「寝る子は育つ」。たくさん眠って大きく育つことが子猫のお仕事といえるかもしれません。
一方、年を取った猫は足腰の衰えもあって体力の消耗が大きくなるため、さらにエネルギーの無駄遣いをしなくなります。食事や排せつなど必要最低限の動きに抑え、眠ることで体力を温存するようになるために睡眠時間も自然と長くなるんですね。

ちなみに、猫の眠りの質

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猫にも人間と同じように、レム睡眠(脳は活発に動いている浅い眠りの状態)とノンレム睡眠(脳も身体も深く眠っている、熟睡状態)という2種類の眠りがありますが、人間のレム睡眠:ノンレム睡眠の比率が2:8なのに対して、猫は8:2だといわれています。ずっと眠っているようでも、猫が熟睡している時間は6~7分ほどしか続かず、1日の合計でも3時間程度とのこと。
猫が眠っている間に手足をぴくぴく動かしたり、寝言のようなことを言っているときは、レム睡眠の状態。浅い眠りの中で獲物を追いかけて(あるいは追いかけられて)走っている夢、あるいは母猫のお乳を飲んでいた子猫の頃の夢を見ているともいわれています。

猫は暢気に眠っているようでいて、決して熟睡はしていないんですね。
逆に、熟睡できている時間は非常に短くて貴重です。熟睡は長生きにつながるそうですし、飼い主さんは決して邪魔しないようにしてあげましょうね。


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North Cat

North Cat

「お子さんは?」と聞かれたら「いますよ!4本足ですけど」と答えます。  子ども代わりに育てた猫は4匹(ぜんぶ野良)。通院、闘病、引っ越し、悲しい別れなどを経て、現在は2匹の猫と夫とお義母さんと暮らしています。  猫たちとのより幸せな暮らしをめざし、勉強したことをお伝えしてまいります!

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