猫ちゃんが苦手な人との間でトラブルにならないよう 私たちペットオーナーが気をつけるべきこと その2

2016.02.17

猫ちゃんが苦手な人との間でトラブルにならないよう 私たちペットオーナーが気をつけるべきこと その2

前回は、猫ちゃんと暮らすペットオーナー様と動物が苦手な方が「共生」するには「不妊・去勢手術」「室内飼い」が不可欠であることを書きました。今回は、動物病院への通院などで猫ちゃんを連れて外出するときの注意点と、賃貸住宅に住んでいる場合に気をつけるべきポイントをまとめます。

– その1はこちら! –
猫ちゃんが苦手な人との間でトラブルにならないよう 私たちペットオーナーが気をつけるべきこと その1

猫ちゃんは必ずキャリーに入れてあげてください

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生まれたときから室内飼いの猫ちゃんはもちろん、拾うなどして外飼いから室内飼いに変わった猫ちゃんにとっても、「外」を非常に怖く感じることがあります。抱っこで動物病院まで連れて行こうとしたら、道中でワンちゃんやカラス、猫ちゃんが好きな子どもなどに出くわして猫ちゃんがパニックになり、ペットオーナー様の腕からするりと抜けて逃げてしまった、という事故も実際に起きています。
また、時折、ワンちゃん用のバッグに猫ちゃんを入れて出かけている方を見かけます。ワンちゃん用のバッグには首輪を固定するフックが付いていますが、首輪を固定するだけだとバッグから飛びだそうとした猫ちゃんが「首つり状態」になってしまうことがあります。パニックになった猫ちゃんにペットオーナー様が引っかかれてしまう事故も起きていますので、必ずキャリーに入れてあげるようにしてください。
動物病院にいらっしゃるペットオーナー様がみんな猫好きとは限りませんし、患者も猫ちゃんだけではありません。やはりキャリーがベストだと思います。また、万が一猫ちゃんが逃げ出してしまった場合に備え、猫ちゃんの首輪には必ずペットオーナー様の連絡先と猫ちゃんの名前を記載した「迷子札」を付けてあげましょう。

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猫ちゃんにお散歩は必要?

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猫ちゃんに首輪を付けてお散歩をしている姿をよく見かけます。好奇心旺盛な猫ちゃんは、「外」のスリルを覚えてしまうと「日中は外を出歩いて、寝るときとご飯のときだけ家に帰りたい」と思ってしまうようになることがあります。家にいる時間をストレスに感じてしまうようになるとかわいそうなので、筆者は猫ちゃんのお散歩をあまりおすすめしていません。
どうしても猫ちゃんにお散歩をさせてあげたい、というときは、首輪よりはずれにくい胴輪がおすすめです。また、胴輪が抜けて逃げてしまったときに備え、首輪には「迷子札」を付けてあげましょう。


猫ちゃんの「爪研ぎ」で大家さんとトラブルになることも

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手持ちのマンションをペット可の賃貸にした大家さんが筆者の知人にいます。ところが、借り主の猫ちゃんの爪研ぎがすさまじく、敷金2カ月分の全額償却では赤字になってしまうと追加の修繕費用を請求しようとしたところ、請求を拒否されてトラブルになってしまいました。結局、弁護士さんが間に入って折半ということで話は付いたそうですが、大家さんはあまり納得されていないご様子でした。
こうしたトラブルを防ぐための法律的なお話は機会を改めるとして、やはり「爪研ぎによる部屋の汚損をなるべく防ぐ」というのは、ペット可の賃貸住宅に住むペットオーナー様にとってトラブル防止のために重要なことかと思われます。

「爪研ぎ」はなんのためにするのでしょう?

猫ちゃんが「爪研ぎ」をするのは、人間が行う「爪切り」と同じ側面もあります。つまり、長くなった爪を削るというお手入れを自ら行っているというわけです。
さらに、「縄張りの誇示」すなわちマーキングという意味合いもあります。爪研ぎによって自分の臭いを壁や柱に付けて縄張りを確保し、その中で安心したいのです。

ペットオーナー様の爪切りによって「爪研ぎ」を減らせる

ペットオーナー様が猫ちゃんの「爪研ぎ」より先に爪切りをすることで、「爪研ぎ」を減らせます。
猫ちゃんの爪切りは、無理にしてはいけません。あくまで遊び、スキンシップの一環として行うといいでしょう。そのためにも、爪切りに恐怖心を抱かせないよう「ちょっとずつ、まめに」を心がけてください。
猫ちゃん用の先が丸い爪切り、やすり、市販の爪切り用止血剤を用意してください。人間のおへその高さくらいまであるテーブルがあると、よりやりやすいです。
猫ちゃんをテーブルの上に乗せ、ペットオーナー様は立って、なるべく猫ちゃんの後ろから爪切りを行ってください。猫ちゃんをやさしくなでながら、猫ちゃんの足をペットオーナー様の指で上から押してあげると、とがった爪がぴゅっと飛び出ます。その、とがった先端の部分だけを切るようにしてください。猫ちゃんの爪の根元には神経と血管が通っているので、深爪してしまうと出血しますし、猫ちゃんのトラウマになります。万が一出血してしまったら「ごめん、ごめん」と必ず口に出して謝りながら(不思議と伝わります)、爪の先端に止血剤を詰め込みます。「猫ちゃんとスキンシップを楽しみながら猫ちゃんの足を押し、ぴゅっと出た爪がとがっていたら先だけちょっと切る」のがオススメです。

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「爪研ぎ器」に興味を示さない猫ちゃんもいる

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爪切りをしているのに「爪研ぎ」をしたがる猫ちゃんもいるのは、「爪研ぎ」にマーキングの意味もあるからです。
たくさんの爪研ぎ器が市販されていますが、そうした爪研ぎ器にまったく興味を示さず、相変わらず壁や柱で爪を研ぐ猫ちゃんも多く見られます。猫ちゃんがもともと気まぐれなのもありますが、多くは「爪研ぎの臭いや感触が気に入らない」からです。また、マーキング癖のある猫ちゃんは部屋のあちこちにマーキングをするので、爪研ぎ器も部屋の至るところに置いてください。
まずは、段ボールや板、板に縄をまきつけたものを部屋のあちこちに置いてみて、どれに興味を示すか観察してください。段ボールを一番好むようなら、段ボールで代用するのが部屋は散らかりますが、一番安上がりです。板や板に縄を巻き付けたものに興味を示すなら、市販の爪研ぎ器でも代用できるでしょう。購入したらまず、猫ちゃんの前足をそっと持ち、「爪研ぎ器」に優しく押し当てます。猫ちゃんの肉球にある臭腺から出る臭いが爪研ぎ器に付くので、「爪研ぎ器」に興味を示しやすくなるでしょう。
それでも「爪研ぎ器」を使わないときは、「壁や柱を保護する」方向性に転換しましょう。壁や柱に貼る保護シートが市販されているので、ぜひ活用してください。シートを貼る際にはいっぺんに貼らず、目立たないところで試してみて、きちんと付くことと剥がすときに壁紙まではがれないことを確認してから徐々に貼る範囲を伸ばしていきましょう。

いかがでしたでしょうか。ちょっとした気遣いで、猫ちゃんにストレスをかけずに、苦手な方への迷惑になることを防げます。猫ちゃんと地域社会の共生に、この記事が少しでも役立てば幸いです。


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石原美紀子

石原美紀子

青山学院大学卒業後、出版社勤務を経て独立。犬の訓練をドッグトレーニングサロンで学びながら、愛玩動物飼養管理士1級、ペット栄養管理士の資格を取得。著書に「ドッグ・セレクションベスト200」、「室内犬の気持ちがわかる本」(ともに日本文芸社)、「犬からの素敵な贈りもの」(出版社:インフォレスト) など。愛犬はトイ・プードルとオーストラリアン・ラブラドゥードル。

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