サモエドのなりやすい病気

2016.02.26

サモエドのなりやすい病気

ピュアホワイト、クリームといった明るい色調のフワフワとした毛並みが特徴のサモエド。その愛くるしい瞳と人懐っこさで人気のワンちゃんです。 そのルーツは諸説ありますが、シベリアのサモエド族と共存していた犬がルーツという説があります。 そんな人気急上昇中のサモエドについてご紹介いたします。

シベリア生まれならではのサモエド

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サモエドはシベリア生まれとあって寒さには強いですが暑さには弱いです。

通常、ワンちゃんは22度を超えると熱中症になってしまう危険性がありますから、サモエドのような寒い地域が発祥のワンちゃんは特に注意が必要です。

サモエドは他の犬種に比べれば、それほど遺伝的疾患が問題視されていませんが、目の疾患や皮膚病はしばしば報告されており、胃や腸の捻転も起こしやすいとされています。中でも股関節のトラブルは大型犬全般に共通する病気ですので、サモエドを飼う以上避けては通れない病気といえるでしょう。


サモエドの目の疾患について

まず目の疾患ですが、目の中の網膜が萎縮して、徐々に目が見えなくなっていく「進行性網膜萎縮症」があります。
サモエドの目がキラキラして見えるのでぱっと見はキレイですが、これは網膜が薄くなっているためで、症状が進むと網膜が剥がれ、失明ということになります。
今のところ確かな治療法はありませんので、飼い主が心身のケアを怠らず、可能な限り症状の進行を遅らせる努力をしましょう。


サモエドのケアについて

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サモエドは体毛が長いので皮膚が蒸れやすく、皮膚炎を起こしやすいワンちゃんです。

お風呂に入れた後はタオルで拭き取り、ドライヤーでしっかり乾燥させて皮膚に水分を残さないようにしましょう。

もし皮膚が炎症を起こして痒そうにしていたら、ダニがいないかどうか体毛を掻き分けて良く調べてみて下さい。散歩の際は、動物病院で処方されるフロントラインなどのダニ予防薬を忘れないようにすることも大事です。

胃捻転も大型犬に多い病気です。食後に運動したときなどに胃が捩れてしまい、胃にたまったガスが小腸にも食道にも行けず膨れ上がってしまうので、大変苦しみます。注意すべき症状は、吐こうとして吐けないような仕草をしているとき、呼吸が苦しそうなとき、よだれが止まらないときなどです。このような症状を呈しているのに気付いたら、すぐに獣医師の診察を受けさせましょう。治療が遅れると、命を落とす危険性もあります。


サモエドの間接痛について

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人間も同じですが、ワンちゃんも年齢とともに関節痛になりやすくなります。足を引きずったり、散歩を嫌がったりする様子が見られたら、関節の異常を疑いましょう。

特に股関節形成不全は、成長期に急激に体重が増え、活発に動き回ることで骨と筋肉の発達バランスが崩れ、股関節が変形してしまう遺伝的な病気です。

症状が軽ければ、運動を控え、食事制限で対応が可能ですが、重症だと手術しかありません。

股関節形成不全は、一般的に子犬の頃ははっきりとした症状が出ず、生後6ヵ月頃から見られようになります。これは成長とともに大きくなるはずの骨盤の骨が不完全で、太ももの骨がすっぽりと嵌るソケット部分が小さすぎるために起きる症状です。以下のような症状が見られたら要注意です。
〇歩行時に腰が左右に揺れる
〇うさぎ跳びやスキップのような仕草をする
〇後足をうまく折りたためない
〇運動を嫌う

では、股関節形成不全の治療法にはどのようなものがあるでしょうか?
大まかには安静療法、投薬治療、外科治療とに分けることができます。安静療法とは、ワンちゃんがまだ成長期にあり、症状が軽度と判断された場合、運動を控えめにしながら肥満にならないよう食事制限に気を付け、股関節が正常に成長するのを待って症状の悪化を防ぐ治療法です。

投薬治療はある程度症状が進行し、ワンちゃんが痛みを訴えているような場合に施します。抗炎症薬や鎮痛薬を投与し、痛みをコントロールすると同時に食事制限と運動制限を行い、症状の悪化を防ぎます。

投薬治療の効果がなく、運動機能に明らかな障害が見られるときは、最終手段の外科治療が施されます。骨盤の3箇所の骨を切断する方法や、太ももにはしっている恥骨筋を切除する方法などがあり、ワンちゃんの年齢や症状に合わせて適宜選択されます。なお高額な治療法としては、股関節をそっくり人工関節に入れ替えるものや、骨盤の「窪みを人工的に形成する」というのもありますが、日本国内においてはまだあまり普及していないのが実情です。

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笹本 雅

笹本 雅

犬が好きです。小型犬でも大型犬でもとにかく犬が大好きです。これから犬種についてや豆知識や健康についてなど、幅広いワンちゃんについての情報をご提供していきます。犬好きの方にぜひとも見ていただいてご意見いただければと思います!

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