【ドッグトレーナー監修】ドッグランではトラブルに注意!正しく利用するためには?

2021.11.29

【ドッグトレーナー監修】ドッグランではトラブルに注意!正しく利用するためには?

愛犬を思い切り遊ばせてあげられるドッグラン。利用している飼い主さんはたくさんいるでしょう。日常的なお散歩はもちろん大事ですが、たまには愛犬を目一杯走らせてあげたいですよね。愛犬と飼い主さんが一緒に楽しめるそんなドッグランですが、トラブルが発生するリスクのある場所ともいえます。マナーやルールをしっかり守ることが重要なのです。今回はドッグランでのトラブル発生を防ぐための方法を紹介していきましょう。

ドッグランでの犬同士のトラブル

ドッグランの犬たち

ペットとのお出掛け先としてもメジャーな犬専用施設で、様々な犬種や大きさの犬達が揃うドッグラン。
育った環境や性格がそれぞれ違うことから、犬同士のトラブル発生に注意すべき場所とも言えます。
まずはトラブルとして最も起こりやすい、犬同士のトラブルについて紹介していきましょう。どんな犬にも起こりうる可能性のあるトラブルです。このリスクを回避するためにも、どのようなことが起こる危険があるのかをしっかり覚えておきましょう。

◆噛まれる

最も多いトラブルとして挙げられるのが「噛みつき」によるものです。
他の犬に愛犬が嚙まれたり、反対に愛犬が他の犬を噛んでしまうなどして、ケガをする(させてしまう)といったトラブルが起こりやすいといえます。
ドッグランという非日常的な状況で犬が興奮状態になっていたり、走っている犬を追い抜いた際に噛まれたり(噛みつかれる)などというケースが具体的な状況の一面です。
また、飼い主さんが噛まれて怪我をするケースも珍しくありません。例えば犬同士のケンカの仲裁に入った際に噛まれたり、噛まれないにしろ犬に衝突されて転倒したりするなど、といった様々なトラブルが発生する可能性があるのです。他の犬に怪我をさせられる事態は、もちろん起こり得ますし、自分の飼い犬に噛まれるという状態に陥ることも考えられます。

◆追いかけまわされる

愛犬が他の犬に追いかけ回されるというトラブルも起こりがちです。
他の犬に執拗に追われた、威嚇された、攻撃的な犬にターゲットにされて以来ドッグランが苦手になってしまったといった、飼い主さん愛犬共に怖い思いをしたというエピソードが実際にあります。
の犬からしたら遊び感覚でも、相手の犬に対して恐怖感を与えてしまうことは少なくないのです他。

◆喧嘩になる

犬同士が噛み付き合う喧嘩が起こる可能性もあります。性格や個体差によっても起こる頻度・可能性には差がでますが、例えばヒート(発情期)中にオス同士がメスの取り合いによって喧嘩になったというケースも実際に起きています。
激しい噛み付き合いとなることで双方が出血するケースもあり、体格差があれば一方的にダメージを負う(負わせる)こともあります。
傷が深ければ動物病院で手術が必要となったり、最悪の場合、死に至る危険性までもが潜んでいるのです。

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犬を飼っていると、さまざまな場所にお出かけするかと思いますが、ドッグランなどでは他の犬とのトラブルに気をつけなければなりません。 特に幼少期から社会科がきちんとできていない状態ですと、他の犬が視界に入っただけで、激しく吠えたてそこから喧嘩に発展してしまう危険もあります。 犬同士が喧嘩するのは理由がいくつかありますが、飼い主さんが仲裁しようとして無理に手を出してしまうと、興奮状態の犬に噛まれてしまう可能性もあり大変危険です。 本記事では、適切な犬の喧嘩の仲裁の仕方と喧嘩する理由について紹介します。

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ドッグランでの飼い主同士のトラブル

ドッグランは犬同士が遊ぶ・交流をもつだけの場所ではありません。利用する犬の飼い主さんももちろんその場に居合わせます。
起こりうるトラブルも犬だけの問題には留まらず、飼い主同士によっても発生する可能性があるでしょう。

◆子供が原因となる場合が多い

飼い主同士のトラブルとしても多く挙げられる原因は、子どもに関わることです。

    ◎子どもが犬に追いかけられて、逃げていたら転んでしまった。
    ◎子どもが犬を追いかけている際にこけて、犬に押しつぶされた状態になった。
    ◎子どもが犬に乱暴したり追いかけまわしてストレスを与えた。
    ◎子どもが犬に勝手におやつを与えた。
    ◎子どもが突然犬を触り、犬が驚いて噛んでしまった。
    ◎急に動き出した子どもと犬がぶつかり、互いに怪我をした。

このようなトラブルは子どもに限って起こるわけではありませんし、もちろん大人も注意すべきことです。しかし、やはり加減を知らない小さな子どもがいると、起こる可能性が高まるでしょう。
上記に挙げた一例の他にも、考えられるトラブルは沢山あります。小さな子どもをドッグランに連れていく場合は、最低限守るべきルールをしっかり教えておきましょう。
急に大きな声を出さない、走らない、勝手に触らないなどの約束をしておいてください。そして、愛犬と子どもの双方から目を離さないように十分に気を付けて、責任をもって行動しましょう。

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ドッグランで起きる事故

走る犬

ドッグランでは様々な事故が起こる可能性があります。前述したように、犬同士または飼い主同士のトラブルが発生するケースもありますし、設定された施設のルールを守らずに事故を招く場合もあるでしょう。
犬と人の両者に対して、噛みつかれる、追いかけられるなどして怪我を負う(負わせてしまう)といったトラブルが多く挙げられますが、ドッグランから愛犬が逃げ出してしまう、という危険性も起こりうる事故の一つとして十分考えられます。
ドッグランの入り口は大抵二重扉の様な状態になっている場合が多いです。現代では、無料のドッグランでもこのような形態をとっている所がほとんどでしょう。
初めの入り口を抜けると、犬が自由に動けるスペースに入るためのもう一つの扉があったり、そこから小型犬・中型犬・大型犬といったように、犬のサイズ別に仕切られた場所への入り口が設けられたりしています。
一見厳重にみえるこのような入口ですが、完全に安心して出入りができるとは限りません。
愛犬にばかり注目していて周囲を確認していないと、他の犬が扉から出てしまう場合があるのです。
入場・退場の際は、しっかり周囲の状態に注意すること、愛犬のみならず他の犬の動きにも注目しておくことを忘れないようにしましょう。


ドッグランでのトラブルを防止するには

ストレス発散や運動、楽しい時間を過ごすために利用するドッグラン。せっかくのお出掛けも、トラブルが起きてしまっては台無しです。
ドッグランで起こりうるトラブルを防止するためにも、以下の注意点をしっかり頭に入れておきましょう。

◆愛犬の性格をよく知る

犬の性格は個体によってそれぞれですが、やはり犬種によって性格のベースが決まっていることも多いです。
例えば、日本犬・狩猟犬などをルーツとしている犬種では、小さい獲物を追いかける傾向が他の犬種に比べ多くみられます。
また犬種に限らず、臆病である、パニックを起こしやすい、攻撃的な面がある、といった性格を持つ子の場合は、ドッグランを利用することが結果ストレスを生んでしまうこともあるでしょう。
まずは愛犬の犬種による特性や性格をしっかり見極めることが大切です。
犬慣れをさせたいとドッグランデビューを考える方もいらっしゃいますが、ドッグランは、犬慣れをしている子や犬社会のルール、マナーを勉強している子が利用する場所ですので、経験がない子が入ってしまうと対応できず、怖くなり犬嫌いになってしまう場合があります。まずは公園を利用して、普段の散歩やしつけ、トレーニングなどで経験を積み、社会性を身に付けてから利用を検討するのがおすすめです。

◆おやつやおもちゃを持っていかない

おやつやおもちゃは、取り合いのケンカが始まる原因となります。双方に流血が起こるレベルの大きな喧嘩に発展する可能性もあるので、ドッグランへの持ち込みは控えた方が良いでしょう。

◆最低限のしつけをしていく

楽しく遊ぶためには、基本的なしつけや最低限の社会性を身に付けておくことが必要です。ドッグランには様々な犬や人が集まります。他人に飛びついたり、マウティングをしてしまう子も少なくありません。不安や興奮から、マナー違反の行動や攻撃的な面が目立ってしまう場合もあるでしょう。
コミュニケーション能力を培うためにドッグランという空間は効果的ではありますが、はじめの内は日常的な散歩で外出に慣れさせることと、基本的なしつけを施すことを優先しましょう。


ドッグランでのマナー

ドッグランで走る犬

トラブルを防止するためにも、ドッグランを利用する場合はマナー違反をしないよう注意しましょう。
ドッグランには大抵利用する上でのルールが定められており、守るべきマナーが提示されている施設もあります。事前にそのドッグランで決められているルールやマナーをしっかり理解しておく必要があるのです。
初めて利用する場合は、必ずホームページをチェックしたり、問い合わせをして確認をしておきましょう。ネットで出掛け先のドッグランの写真を見ておくと雰囲気もつかめますよ。
有料ドッグランでは基本的に、狂犬病予防接種やワクチン接種証明書などが入場の際に必要となるので、利用するために持参すべきアイテムも併せてチェックしておいてくださいね。病気の蔓延を防ぐためにも、ワクチン接種などを済ませておくことは絶対事項ですよ。
安心安全に利用するためには、飼い主さんがしっかりマナーを守ることが重要です。特にトラブルを未然に防ぐためにも以下の項目を徹底して守りましょう。

◆犬から目を離さない

飼い主同士が交流を深められるというのもドッグランのメリットではありますが、愛犬から目を離してはいけません。実際に、飼い主さん同士が話に夢中になっている間にトラブルが起こった事例も存在します。話をしている最中でも、愛犬の様子を観察して目を離さないように気を付けましょう。
これを徹底するために大切なのは、常に愛犬の近くにいることです。近くにいれば万が一のトラブルにすぐに対応することができます。できるだけ愛犬の側にいて、トラブル発生を事前に阻止するよう努めましょう。

◆首輪を外さない

飼い主さんの中には、ドッグラン入場後に首輪を外してしまう方もいます。しかし、これは止めましょう。トラブルを起きた場合を想定して、すぐにリードを付けられる状態を保っておくべきです。
ドッグラン内で自由に遊ばせるといっても、首輪は装着したままで利用することがすすめられます。

◆小型犬・大型犬専用ブースで遊ぶ

施設によっては、犬のサイズ別にスペースが仕切られている所があります。小型犬と大型犬では、やはりトラブルが起こりやすく怪我をする(させてしまう)危険性が高まるのです。例えばハスキーに対してコーギーなど体高の低い犬種やチワワなどの小型犬では、体格差がとても大きいですよね。遊びのつもりで悪気はなくとも、大型犬が怪我をさせてしまう場合もあり、これは犬にとってもとても可哀想な事態です。
サイズ別に仕切られているドッグランでは、愛犬が該当するスペースのみを利用することを徹底してください。

◆ヒート中に連れて行かない

喧嘩の原因の一つとして前述しましたが、ヒート(発情期)中のメスを取り合ってオス同士がトラブルを起こすケースがあります。これを防ぐためにも、ヒート中にドッグランを利用することは止めましょう。オムツをしているからといって、大丈夫というわけではありません。
施設側がヒート中の利用を禁止している場合もありますので、しっかりとルール・マナーを守りましょう。

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犬をノーリードで思いきり遊ばせることのできるドッグランは、季節を問わず大人気のスポットです。 ドッグランは沢山の犬が集まる場所のため、はじめて利用する前にしっかりと社会化と最低限のしつけを身に付けておく必要があります。 犬を社会化させるには散歩や室内で沢山の経験をさせる必要があります。 ドッグランで必要なしつけは待てやストップなどの基本的なものが必須で、何よりも飼い主の指示を聞くリーダートレーニングが欠かせません。 はじめてのドッグランに行くために必要なしつけや社会化について、詳しくご紹介します。

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まとめ

ドッグランは本来、愛犬が自由に走り回り、ストレス発散が出来る場所であり、飼い主さんにとっても社交場となる魅力溢れる施設です。
ルールやマナーを徹底して守り、常に愛犬の行動を観察すること、万が一のトラブルには適切な対処法を取ることで、楽しく利用していきたいですね。
ただ、犬同士の喧嘩は突然始まることもありますし、どうしても相性の悪い子同士が顔を合わせてしまう場合もあります。ドッグランを利用する前に、必ず愛犬の性格や特性を理解し、社会性を身に付けておきましょう。
初めてドッグランを利用する時は、事前に情報収集をしてください。ネット記事や口コミを参考にしたり、その施設の解説文などは要チェックです。
愛犬との楽しい思い出作りのためにも準備をしっかりして、安全に利用できるよう努めてくださいね。

※こちらの記事は、ドッグトレーナー監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  ペットの専門店コジマ
 藤平ドッグトレーナー

ペットの専門店コジマではワンちゃんのしつけでお困りの方に、年齢や状況でコースが選べるマナー教室をご用意しています。経験豊富な講師が飼い主様のお悩みを解決します。

講師をつとめる藤平奈大之は、犬のテーマパークにてドッグパフォーマーとして活躍。他にも出張トレーナーや動物の専門学校の講師、テレビやラジオなどの活動も経験し、現在はペットの専門店コジマ ドッグトレーナーとして「飼い主さまとワンちゃんとのライフスタイルや性格、能力に合わせたトレーニング方法」をスタイルに活動中!

https://pets-kojima.com/manner/

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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!

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