超小型犬で可愛さ満載!ティーカッププードルってどんな犬?

2021.12.20

超小型犬で可愛さ満載!ティーカッププードルってどんな犬?

ペットとして人気の高いプードルよりも、更に小さいサイズのティーカッププードル。大好きな犬種!という愛犬家の方も多いのではないでしょうか。ぬいぐるみのような外見を持っていますが、その魅力は可愛さだけに限りません!今回はそんなティーカッププードルについて、その歴史や飼い方などを紹介していきます。身体が小さい分、飼育する上での注意も必要なので、事前にしっかり情収集をしておきましょう。

ティーカッププードルの歴史

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ティーカッププードルは、トイプードルよりも更に小さいサイズのプードルとして10数年程前に、アメリカで作出されたといわれています。
しかし、トイプードルの中でも規格外サイズとしての扱いに留まっており、FCI(国際畜犬連盟)加盟国の多くや、非加盟国のアメリカ、イギリスにおいても、ティーカップサイズを独立したバラエティとして正式には認められていないのです。
これは、プードル本来の猟犬・使役犬としての役割を果たすと認められずに愛玩犬として留まっていること、またサイズの小型化によって遺伝病の弊害が解決されていないこと、などの理由からです。
今後、祖先が同じだが違う犬種となるか、プードルのバラエティとしてサイズの固定化や性質が維持できるかが、時間をかけて検討されていくでしょう。
このように、まだまだ歴史も浅く、正式な血統として認可されていない新しい種類であるティーカッププードルですが、既にペットとしてはランキング上位の高い人気を誇っています。

◆祖先は一緒!プードルの歴史は?

プードルはフランスが原産地で国犬であるとされていますが、祖先犬はロシアや中央アジア北部の土着犬だと考えられているようです。
何らかの理由から移動してヨーロッパ各地を経由、13世紀頃にはドイツへ、そしてその後フランスへ入ったというのが最も有力な説なのです。
古い時代、プードルはスタンダードプードルが中心であり、使役犬・猟犬として活躍していました。
小型化されたプードルの最も古い記録は15世紀。ドイツの画家(アルブレト・ヂューラー)の版画の中だそうで、そこには独特のカット(コンチネンタルカットに近いスタイル)を施された、ミニチュアプードルかトイプードルらしい小型犬が何度も登場しているのです。
17世紀に入る頃には小型化されたトイプードルがフランス上流階級の間で、愛玩犬として人気を博します。この時、プードルのサイズは膝に乗るほどの大きさだったようです。
更に18世紀には画家ゴヤの絵画に登場しており、イギリス上流階級での間でも人気の犬種だったことが記録としてあるのです。

現在のFCIの基準では、プードルのサイズはスタンダード・ミディアム・ミニ・トイの4つとされています。
基本的な性質・能力・被毛の色や質・体の構成・各部の特徴に違いがほとんどなく、サイズが異なるだけなのでこのような区分けとなっているのです。
そして、スタンダード以外のプードル達も、単なる愛玩犬ではなく使役にも利用されてきたという共通点があります。ミニチュアプードル・トイプードルなども、トリュフ探しの使役犬として活躍しており、近年国内では警察犬試験に合格した属宅警察犬としても採用されています。
この点がティーカッププードルとの大きな違いだといえるでしょう。

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ティーカッププードルの寿命・病気

ティーカッププードルの平均寿命は、12~15歳程だといわれています。小型犬の平均寿命と同じなので、寿命が決して短いというわけではありません。体こそ小さいですが、成長スピードは基本的に普通のトイプードルと一緒です。
ただしもちろん個体差はありますし、未熟児や先天性の疾患を持っている子、身体が特に小さい子が出回っているケースもあります。残念ながら、体の小さいティーカップサイズの作出目的で近親交配させたり、生後間もない子犬の栄養を抑えて極小化しようとする悪質で非常識なブリーダーも中にはいるのです。
愛犬としてお迎えする前に、必ずブリーダーやペットショップの担当の方に十分確認をとって情報を集めてくださいね。

◆気を付けるべき病気

ミニチュアサイズ以下のプードルには、クッシング症候群という副腎に関わる内分泌由来の疾患が好発するといわれています。主に、多飲多尿・脱毛・肥満・疲れやすく元気がなくなる、といった症状があげられるものです。気になる状態や不安を感じた場合は、早めに動物病院に相談しましょう。
さらに、小さいサイズのプードルは骨折が多いことでも知られています。骨格の発育不全が骨折や関節炎を引き起こし、わずかな段差を飛び降りただけで怪我をする場合もあるのす。
また、頭部骨格の発育不全による泉門開存症(ペコ)は、小さいサイズの個体ほど起こりやすいといわれています。成犬となっても塞がらずに脳障害の原因になるケースもあるので、しっかり覚えておきましょう。


ティーカッププードルの毛色

ティーカッププードルの毛色には多くのバリエーションがあります。
ブラック・ホワイト・ブルー・グレー・ブラウン・カフェオレ・アプリコット・クリーム・シルバー・ベージュ・レッド、といった多数の単色に加え、2色以上のパーティーカラーも存在します。
カラーによって見た目はもちろん雰囲気もかなり変わってきますので、実際に様々な毛色のワンちゃんをチェックしてみるとよいでしょう。ネット上にはティーカッププードルの飼い主さん発信の記事やブログ、写真・動画なども沢山あがっているので、気になる方は是非探してみてください。

◆毛色によって性格が違う?!

ティーカッププードルは一般的に、毛色によって性格が変わるといわれています。以下を参考にして、パートナー選びにいかしてみてください。

◎ブラック系…控えめ落ち着きがある。融通の利くお利口さんが多いカラー。
◎ホワイト系…甘えん坊な子が多いカラー。
◎レッド系…天真爛漫で元気いっぱいな子が多い、最も人気のカラー。


ティーカッププードルの飼い方

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2kg以下のプードルを指すティーカッププードル。子犬時代のサイズがティーカップに収まるため、このような名前がついています。
公認されていないために標準サイズはありませんが、アメリカでは体高23cm、体重2.7kg以下を目安としているブリーダーが多いようです。ちなみに体高24~28cm、体重3kg前後となるとトイプードルに分類されます。

体つきはスクエア構成で、独特のカールを持つ被毛に覆われており、賢くて好奇心が強いプードル全体の性格をそのまま受け継いでいることが多いでしょう。ただ犬はサイズが小さくなると神経質になりやすかったり、依存心が強くなる傾向があるため、ティーカッププードルは甘えん坊だといわれることが多いです。
作出開始からまだ10年程度しかたっていないので、個体によって体質もまちまちですが、トイ種よりも体力的に繊細で弱いと考えて置いた方が良いかもしれませんね。
健康に長く一緒に生きていくためにも、飼い主さんがしっかりお世話をすることが重要です。正しいティーカッププードルの飼い方をしっかり覚えておきましょう!

◆食事

寿命を延ばすためには食事管理がとても大切です。必ず栄養の偏りがないようバランスのとれた食事を与えましょう。
とはいえ、総合栄養食であるドッグフードを与えていれば基本的に問題はありません。しかし、栄養成分に特化したものや粒の大きさなど様々な種類が販売されているので、愛犬にぴったりのものを探していきましょう。
注意点は、ライフステージに合わせてフードを変えることです。年代によって求められるドッグフードの硬さや栄養素は変わってきます。年齢や愛犬の状態を踏まえて、その時に応じた内容の食事を与えるよう注意しましょう。サプリメントを利用したり、トッピングで栄養素を補う方法もあるので、是非試してみてください。

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◆散歩

トイプードル同様、元気な個体には十分な散歩や遊びが必要です。しかし虚弱体質であることから、運動量には注意が必要です。
サイズが小さい内は成長するまで、ワクチン接種が見合わせられることもあり、この間散歩に出ると伝染性疾患のリスクが高まってしまいます。
ただやはり子犬時期の運動不足は成長に悪影響を及ぼす場合もあるので、室内で活発に遊んだり、日光浴をさせて骨格の成長を促すなどの工夫をしていくことをおすすめします。
室内遊びの際は段差などに注意し、怪我の予防に配慮した飼育環境を目指しましょう。

◆しつけ

プードルが賢い犬種であることから、子犬時代に甘やかして過保護になりすぎると我儘になってしまう可能性があります。可愛さのあまり甘やかしすぎないように、小さい頃から基本的なしつけをしていくことがすすめられるでしょう。
とても神経質な個体が多いので、ケージの中など、愛犬にとって安心できる場所を作っておくことで、ストレスを感じにくくなります。ティーカッププードルのような超小型犬は、警戒吠え・無駄吠えが多くなる傾向にあるため、それを抑えるためにも安心して生活できる空間が必要なのです。警戒吠えの場合は「ダメ」と叱りつけるのではなく、まず「大丈夫」と声を掛けて安心させてあげましょう。
ティーカッププードルは「飼い主さんに喜ばれたい」という思いの強い犬種です。毎日の触れ合いを大切にし、よく褒めたり大袈裟に喜んであげることで、しつけもよく吸収してくれるでしょう。

◆お手入れ方法

ティーカッププードルの被毛は、長毛のシングルコートです。このため抜け毛は少ないのですが、巻き毛で絡みやすく、被毛も伸びるためトリミングは必須な犬種だといえるでしょう。
多種多様なカットスタイルが楽しめるという魅力も特徴の一つなので、個性的なスタイルを試すことも可能ですね。女の子らしさを際立たせるカットや、誕生日など特別なイベントに合わせたスタイルも叶えることができますよ。
被毛のお手入れは毎日必要です。縄状の被毛が豊富に密集しているので、毛玉・もつれを指でほぐしてから、ピンブラシ・コームなどでとかしてください。
また、垂れ耳なので蒸れやすく、耳のトラブルが起こりやすいです。定期的に耳周りを拭いて、常に清潔な状態を維持しましょう。
お手入れの時間も飼い主さんとのスキンシップをはかる時間になります。できれば毎日、少なくとも週に2~3回はブラッシングをして、信頼関係を築くのにも役立てましょう。

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ティーカッププードルの値段

ティーカッププードルの平均相場30~40万円といわれています。一般的なトイプードルが大体20~30万円なので、価格帯はその上をいくと考えておきましょう。
ただし値段にはもちろん個体差がありますし、親の血統、被毛の色や月齢でもそれは変わってきます。さらに近年ではペット自体の値段が上昇傾向にあるため、お気に入りの子を見つけた際には、まず値段の確認が必要でしょう。
時期によっては平均価格57万円・最高価格165万円・最低価格23万円との情報もあるので、値段の幅はとても大きいです。高額となりますので、きちんと問い合わせするなどして税込価格を調べておきましょう。
迎え入れる方法にはペットショップやブリーダーなどからの購入の他、保健所や保護センターからの譲渡なども可能性としてあります。飼い主さんの希望やライフスタイルに合わせつつ、パートナー探しをしてみてください。

◆ブリーダーからの購入は?

ティーカッププードルは人気犬種でもあるため、国内にもブリーダーが沢山います。
関東地方では、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・茨城県・栃木県・群馬県と、全ての地域に犬舎があるようです。
他にも北海道・愛知県・大阪府・兵庫県・京都府・滋賀県・奈良県・広島県・岡山県・福岡県など、日本国内北から南に点在してティーカッププードルのブリーダーを見つけることができます。鳥取県などブリーダーが見つからない地域もありますが、近隣の県で探し出すことができるでしょう。日々情報も更新されていきますので、ブリーダーサイトなどの動きに注目していく必要がありますね。
ブリーダーから購入する場合は、評価や口コミを参考にしたり、実際に見学にいくなどして、しっかり情報を収集しましょう。幸せなペットライフを始めるためにも、ここでしっかり準備しておくことが大切ですよ。


まとめ

愛犬と始まる新たな生活には、沢山の希望が持てます。家族の一員が増えることは責任を伴うことですが、その分幸せな時間を感じられるようになるでしょう。
そんな愛犬との暮らしには、まず準備が必要だということを肝に銘じてください。名前を考えたり、カットスタイルを考えたりする楽しい準備の他にも、生活に必要なアイテムを集めること、ワクチン接種や病院にかかる費用を計算しておくことなど、やっておくべきことが沢山あります。飼育環境を整えておくことも重要ですよ。
しっかりとした下準備をして、お気に入りの子を探してみましょう。
小さくてぬいぐるみのようなティーカッププードル!長い人生を共にするパートナーとして、是非注目してみてください。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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