高齢のワンちゃんのトリミング

2015.09.15

高齢のワンちゃんのトリミング

人間と同じようにワンちゃん達も歳をとると、目が見えなくなる、耳が遠くなる、足腰が弱る等老化によりさまざまな症状が出ます。 そんなワンちゃん達にとってトリミングは負担のかかる事ですが、トリミング犬種のワンちゃん達は特にトリミングをしないわけにはいきません。 今回は高齢のワンちゃんのトリミングについてお話したいと思います。

高齢になっても通えるサロン

高齢のワンちゃんはトリミングサロンで受け入れてもらえない事があります。
小さい頃から通っていたサロンならそのままやってもらえると思いますが、高齢になってから新しいサロンに変える事は難しくなります。
トリミングはワンちゃんにとってとても体力を消耗する事なのでまだ若いワンちゃんでもトリミングから帰ると疲れている感じがするという飼い主さんも多いのではないでしょうか。
体力が低下している高齢のワンちゃんの場合突然体調が悪くなってしまう事もある為新規の高齢のワンちゃんは断られてしまう事が多いのです。
私が働いていた病院にも高齢のワンちゃんが来ていましたが中にはずっと通っていたサロンが無くなってしまい他のサロンを探してみたけれど見つからなかったという方もいました。
高齢のワンちゃんにとって通いなれていたサロンから突然慣れないサロンで初めて合う人ばかりという環境に変わる事はストレスになってしまうので、ワンちゃんが歳を取ってからも安心して通えるサロンを見つけておく事が必要になります。

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トリミングサロンと動物病院のトリミング

トリミングサロンと動物病院でのトリミングってどちらに連れて行ったらいいの?と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
どちらもトリミングをする事には変わりはありませんが、サロンでのトリミングはカラーリングが出来たり、トリートメントに力を入れていたりと、ワンちゃんの美容に対して力を入れているサロンが多いと思います。最近ではバブルバスや酸素カプセル、泥パック、ネイルやエクステと、人間のように沢山のメニューがありますよね。
動物病院でのトリミングはやはり何かあればすぐに先生に診察してもらえるという点で皮膚病の子、持病がある子、高齢犬等は病院でのトリミングが安心して預けられると思います。

高齢犬のトリミング体験

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私自身高齢のワンちゃんのトリミングをするのは毎回とても緊張しました。
初めて担当した高齢のワンちゃんは、目は白内障でほとんど見えていなく、体は細くて骨っぽいし間接も固くなっていたので少しの衝撃でも骨が折れてしまうのではないかととても不安でした。
目が見えていないので突然体を触ったらビックリしてしまいます。
「足あげるよ~お腹触るよ~」と何度も声をかけながら、態勢に無理はないか、苦しそうにしていないかを確認しながらトリミングをします。
それでもワンちゃんに負担がかからないようになるべく短時間で仕上げなければいけません。それが思っていた以上に難しい事でした。
お迎えに来た飼い主さんは「体触るの怖かったでしょ。ありがとう」と言って下さいました。
この時一気に緊張がほぐれてホッとして涙が出そうになりました。まだまだ未熟な私にとってそれだけ高齢犬のトリミングはとても難しく、怖いものでした。

最後に

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トリミング犬種のワンちゃん達は可愛いカットスタイルを楽しめるのも魅力の一つだと思います。
しかし高齢になったワンちゃんはなるべく短時間で仕上がるカットやなるべく長持ちするように短くすっきりしたカットスタイルにするのがお勧めです。
高齢になると目やにが出やすくなったり、歯が無くなってヨダレやフードで口の周りが汚れてしまう事が多い為、目の周りや口の周りは特にすっきりカットしておいた方が清潔に保つ事が出来ます。
すっきり短いカットでも尻尾の毛を丸くしたりお耳の毛を少し伸ばしてみたりとカットを楽しむ事が出来るのでトリマーさんと相談してどんなカットが似合うのか研究してみると良いかと思います。

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おぎゆみ

おぎゆみ

子供の頃から動物が大好きで動物関係の専門学校で数々の資格を取得後、動物病院で看護士兼トリマーの仕事をしていました。 飼い主さんとペットが毎日楽しく幸せに暮らしていけることを願って、私の持っている知識、経験を元にいろいろな情報を発信していきたいと思います。

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