ハムスターは脱走が多い動物!効果的な脱走防止対策、捕まえ方は?

2021.05.24

ハムスターは脱走が多い動物!効果的な脱走防止対策、捕まえ方は?

ハムスターを飼っていると、外へ出たそうにケージの中で出口を探し回る、あるいは、実際にすき間から脱出してしまうことがしばしばありますよね。逃げたハムスターが行方不明になったら一大事。どうすれば脱走が防げるのでしょうか。ハムスターが脱走したがる理由、逃げたハムスターの探し方、脱走防止対策についてまとめました。


ハムスターが脱走する理由

ハムスターの脱走

個体によっても異なりますが、脱走したがるハムスターは多いです。特に、ゴールデンハムスターにその傾向がみられます。ハムスターは、なぜそんなに脱走したがるのでしょう。

◆なわばりをパトロールしたいから

ハムスターが脱走したがる第一の理由に「なわばりをパトロールする」という目的があります。

野生のハムスターは、毎晩巣穴から出て自分のなわばりに異常がないかパトロールします。ペットのハムスターは、草原のなわばりを移動する代わりに回し車の中をたくさん走ります。

ですが、好奇心の強い子は「ケージ=自分のなわばり」の周辺にも興味を示し、ケージの外をパトロールしたい気持ちにかられます。「逃げ出したい」のではなく「パトロールして安全かどうか確認したい」という欲望に近いわけです。

なお、脱走したことのある子がケージ外を自分のなわばりだと認識すると、脱走ぐせがつくこともあります。

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◆ストレスを感じているため

現在の環境に不満があると、もっと居心地の良い場所を探すため脱走を試みるハムスターもいます。

ハムスターは警戒心が強く、大きな声や物音、人やほかの動物の存在にストレスに感じると、怖くて逃げたい気持ちになりやすいのです。

◆ケージに隙間があったため

たまたまケージの扉やふた、金網にすき間ができ、そこから抜け出してしまうこともあります。

ハムスターは頑丈な歯でケージをかじるので、穴を作ってそのすき間から出ていくことは不可能ではありません。

野生のハムスターは地中にトンネルを掘って巣穴を作りますが、穴を掘る習性の名残かペットのハムちゃんも穴を作るのは得意なようです。


ハムスターが脱走した時の探し方

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知らない間に脱走していた、ケージから出している時に逃げて行方不明になってしまった…ハムスターが脱走した時はどうすればよいのでしょうか。

飼い主さんはパニックになって、大きな声でハムちゃんを呼んだり、必死にあちこちを探し回ったりするかもしれません。

ただし、大きな音を出すとハムスターが怖がって余計に出てこなくなってしまいます。家の中にいるならば確実に見つかるので、まずは落ち着いて、できることからひとつずつ対処していきましょう。

◆ドアや窓をすべて閉める

まずはハムスターが遠くへ逃げないよう、窓、ドアはすべて閉めます。便器、浴槽などハムスターが落ちると溺れる危険性がある場所もふたをします。

また、ハムちゃんが自分で帰ってくることもあるので、ケージの入り口は開けて中にエサも入れておきましょう。

◆ハムスターのいそうな場所を探す

ハムスターの姿が見えない場合はハムスターが好みそうな狭い所、暗くて温かい所を探します。家具や家電の後ろや狭いすき間、押し入れなどにいることもあります。懐中電灯を使って丁寧に探しましょう。

時には冷蔵庫の下など手の届かない狭い場所にもぐりこむのですが、これはなかなか厄介です。このようなすき間の奥は、細長い棒を差し込んで動かすとハムスターが出てくることがあります。

◆エサを置く

ハムスターの好きな食べ物を置いておけば、脱走中におなかをすかせたハムスターが食べに来るはずです。ハムスターが隠れそうな狭い場所の近くにエサを置いておびきよせましょう。

食べている姿が目撃できなくても、食べた形跡があればその近くにひそんでいる可能性が高く、居場所をしぼることもできます。

エサの周りに小麦粉をまいておけば、足跡がついて追跡しやすくなります。

◆うんちを探す

ハムスターを探すだけでなくうんちも探してみましょう。うんちが落ちていれば、そこはハムスターの通り道であり、またやってくる可能性が考えられます。

うんちが多く見つかる場所があるならば、その部屋にハムスターがひそんでいる可能性が高くなります。

◆耳を澄まして物音がしないか聞いてみる

ハムスターが動く時にカサカサと音が聞こえる場合があるので、耳を澄まして音を拾ってみます。

捜索は、夜行性のハムスターにあわせて夜中におこなうのもおすすめです。部屋の電気は消したままじっと耳を澄まし、もし音が聞こえたらドアを閉めて部屋から出られないようにし、捕獲を試みます。

◆捕獲するときは

発見したハムスターは、上からタオルや網を被せると捕まえやすいです。

追い回すと飼い主さんのことを怖がってなつきにくくなるので、捕獲に失敗したら追いかけず、自然に捕まえられるチャンスを待ってください。

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ハムスターは脱走後何日くらい生き延びられる?

ハムスターがすぐ見つかればよいのですが、何日も行方不明だと安否が気になりますね。

脱走した時の気温や環境にもよりますが、脱走したハムスターは食べ物があれば1週間くらい、あるいはそれ以上生き延びられます。ハムスターが見つかるまでは、飢えを防ぐため必ずエサを置いておきましょう。夏の暑い時、エサや水分がない時は衰弱する可能性があります。

また、ケガや事故に遭えば命を落とす可能性が出てくるので、ハムスターにとって有害なもの(害虫の駆除剤、ケーブルやコンセントなど)はすべて撤去しておきましょう。

ちなみに、脱走されると家の中にある物がかじられたりおしっこや糞で汚されたりする被害に遭うことも考えられます。ハムスターが脱走しないよう注意し、逃げた子は早めに捕まえることも大切ですね。


ハムスターの脱走対策の方法

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ハムスターが行方不明になると捕獲が大変なので、普段から対策をとって脱走を防ぎましょう。

◆すき間をなくす

ハムスターが抜け出せるすき間をなくしましょう。

一見ハムスターの体の幅より細いように見えるすき間でも、少し広めだと無理やりむにゅっとすり抜けることも可能です。

古くなって劣化した網、ケースの亀裂、プラスチックの柔らかい素材は噛んで少しずつ壊し、すき間を作っていく原因になります。かじって穴を広げている形跡があれば、かじらないようガードをする、ケージを買い替えるなどして逃げ道を作らせないようにしましょう。

ハムちゃんに脱走ぐせがあるなら、ケージの外をサークルで囲んでおくのも安心です。(ハムスターがよじ登れないもの)

◆ケージをしっかり閉める

扉がきちんと閉まっていない、あるいはケージのふたや扉がゆるくなっていると、ハムスターが逃げやすくなります。押したり体重をかけたりした時に偶然開き、そのまま出ていってしまうことも。入り口はしっかり閉めておきましょう。

脱走を防ぐため、扉やふたが開きやすくなっていないか確認し、ゆるんだネジなどはしめ直す、外側からダブルクリップや鍵でしっかり留めるなどの対策をとってください。ハムスターは意外に力が強いので、開けられないようしっかり閉めることが大切です。

ケースの上に金網などのふたをのせている場合は、ハムスターが押し上げてずらしたり、ふたとケースのすき間から抜け出したりしないよう、しっかり留めておきましょう。

ケージを設置している部屋は常にドアや窓も閉めておくと、万が一逃げた時に遠くまで逃げていくのが防げます。

◆ケージ内のレイアウトを見直す

深さのある水槽や衣装ケースで天井にふたをせずにハムスターを飼っている場合は、上からの脱走に注意が必要です。

高さが十分にあるし金網と違ってよじ登れないだろう、と油断していたら、ハムスターが回し車や巣箱の上に乗って足場にし、上まで登ってしまうこともあり得ます。ケージ内に置いているグッズはレイアウトを見直し、上によじ登れないような置き方に変えましょう。

また、衣装ケースなどで飼育する場合、天井は金網など通気性のよいふたでふさぐのがベターです。

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◆飼育環境を整える

おうちのハムちゃんがしばしば脱走を試みる場合は、飼育環境にストレスを感じさせる要因がないか再確認してみましょう。

温度や湿度、部屋の明るさ、生活音や振動、ケージの狭さ、不衛生な飼育環境などは、繊細なハムスターのストレス要因になります。

ケージは静かでハムスターが落ち着ける環境に設置し、こまめに清掃して清潔に保ちます。居心地が良くなれば、逃げたがるそぶりも見えなくなるでしょう。

◆たっぷり運動させる

ゆったりしたケージとハムスターに合った回し車を用意し、ハムスターにストレスがたまらないよう日頃から十分に運動をさせましょう。

また、ケージから出して散をさせるとケージから出たい欲望が満たされ、脱走を試みなくなることもあります。個体差もありますがハムスターは散歩を喜びます。

散をさせる時は締め切った部屋やサークル内など、限られた場所の中で行動させましょう。

ただ、散歩は事故やハムスターが行方不明になるリスクもあり、必ず必要なものではありません。散歩させたほうが調子のよい場合に、飼い主さんの目の届く場所でおこなうのがよいでしょう。


まとめ

ハムスターには脱走を企てる子も多いのですが、小さくてすばしっこいので、脱走されると捕まえるのが難しくなります。「ちょっと油断したすきに…」「まさかここから出ていくとは」ということも多いので、普段から飼育環境の問題やケージの不具合がないか確認しておきたいです。脱走中のハムちゃんがトラブルに逢わないためにも、しっかりと脱走を阻止していきましょう。



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うさ北

うさ北

2019年までうさぎを3代飼育、現在はブルーサファイアハムスター(ジャンガリアン)を飼育中。栄養学、人や動物のコミュニケーションを中心にライティングや企画などのお仕事をしています。


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