ハリネズミの爪はどうやって切ればいい?コツはある?

2021.12.29

ハリネズミの爪はどうやって切ればいい?コツはある?

「つぶらな瞳で可愛い」「手のひらサイズの体」と癒し要素満載のハリネズミですが、小さな爪を切るのに苦戦する飼い主さんも多いのだとか…。 今回は、ハリネズミの爪切りのコツや注意点など詳しく解説していきます。

【目次】
1.ハリネズミの爪のケアとは?爪切りはすべき?
 1-1.ハリネズミの爪は伸びる
 1-2.爪切りが大事な理由

2.ハリネズミの爪切り頻度は?

3.ハリネズミの爪切りの方法
 3-1.体をおさえて爪を切る
 3-2.爪切りグッズを準備してから爪切りに挑む

4.ハリネズミの爪切りのコツ
 4-1.コツ1.少しずつ切る
 4-2.コツ2.「1人」よりも「2人」の方がやりやすい
 4-3.コツ3.白い部分だけを切る
 4-4.コツ4.明るい場所で爪切りをする

5.ハリネズミの爪切りの注意ポイント
 5-1.注意点1.ある程度、定期的な間隔で爪切りする
 5-2.注意点2.ハリネズミの“針”が刺さらないように
 5-3.注意点3.嫌がるときには無理強いしない
 5-4.注意点4.深爪に注意。出血したら止血をする
 5-5.注意点5.自信がないなら動物病院で

6.爪が伸びすぎないための工夫はある?

7.まとめ


ハリネズミの爪のケアとは?爪切りはすべき?

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ハリネズミは、人間の手のひらに乗れるくらいのコンパクトな体型でペットとしても人気があります。

一緒に暮らすなら、飼い主さんとしてさまざまなお手入れが欠かせません。
「小さな体で針がある」ことからハリネズミの爪切りの難易度は高いと言われています。

でも、爪切りはハリネズミを飼う上でとても大事なケアのひとつです。
ハリネズミの健康管理として、定期的に向き合ってあげましょう。

◆ハリネズミの爪は伸びる

人間と同じように、ハリネズミの爪も伸びます。

野性のハリネズミの場合、爪が極端に伸びた状態のことはあまりありません。
硬い木や地面と接触する頻度も高いので、自然と削れてちょうどいい長さをキープできます。

しかし、ペットとして飼われている場合、野生のハリネズミとは生活環境がまったく異なります。

新聞紙やペットシーツなど柔らかい素材のなかで暮らすため、爪が硬い部分に接触して自然に削れることがありません。
飼育環境によってケアする間隔は異なりますが、定期的に飼い主さんが切ってあげる必要があります。

◆爪切りが大事な理由

爪が伸びすぎていると、ハリネズミによくない影響をもたらしてしまいます。
爪切りがハリネズミにとってどうして大事なのか、いくつかの理由を見ていきましょう。

・ケガを防ぐため

おうちのなかで暮らすハリネズミにとって、伸びすぎた爪はあちこちに引っ掛かって負担となります。
穴掘りの仕草をしているときに、何かしらに引っ掛かって爪が剥げることもあります。

また、ハリネズミが自身の体を傷つけてしまうこともあるでしょう。

・伸びすぎの爪で動きづらくなるため

伸びすぎた爪で活動すると、あちこちに引っ掛かります。
無意識にいつもと違う動き方となり、ハリネズミの体に負担がかかるでしょう。
最悪の場合、何かに爪を引っ掛けて転倒してケガをするかもしれません。
ぎこちない動きが続くとストレスになってしまうことがあります。

・爪切りを長く放置すると切りづらくなるため

自然に爪が削れないような飼育下にいるハリネズミは、爪切りをせずに長く放置されると丸みを帯びてしまいます。
巻き爪のようなイメージです。
丸まった爪は、さらにいろいろなものに引っ掛かりやすく、ケガのリスクも高まります。

しかも、爪切りの難易度も高まり、飼い主さん自身では難しく動物病院で切らなければならなくなるでしょう。


ハリネズミの爪切り頻度は?

それでは、どのくらいの間隔でハリネズミの爪切りをすればいいのでしょうか。

実は、ハリネズミの爪切り頻度は、「どんなところで暮らしているか」「どのくらい運動しているか」「個体差」などの状況に応じて変わります。

たとえば、ハリネズミのケージの床材ですが、木材系や砂系のタイプを敷いていれば、少しばかりは爪が削られるでしょう。
しかし、硬めの床材でも、あまり活発でない子の場合、それほど削れないかもしれません。

また、新聞紙やペットシーツなど柔らかな素材を床材にしていると、爪は伸びやすいです。

1~2か月くらいが目安と言われることもありますが、基本的には「伸びてきた」と飼い主さんが感じたタイミングで爪切りをしてあげてください。

そのためには、こまめに爪の伸びをチェックすることが大事です。


ハリネズミの爪切りの方法

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ハリネズミの爪切りはどんな方法でやるのでしょうか。

◆体をおさえて爪を切る

ハリネズミの体をおさえ、足を飼い主さんの何本かの指で包み込むように保ちます。
反対側の手に爪切りをきちんと持ち、しっかりおさえながら爪をカットしてくださいね。

◆爪切りグッズを準備してから爪切りに挑む

ハリネズミの爪切りでは、「小動物用」を準備しましょう。

人間用でもOKと言われることもありますが、「人間よりも小さな爪・爪の生え方が人間とは違う」ハリネズミには、人間用の爪切りは負担が大きいです。

人間用の爪切りは、「人間の爪」を切るのに合わせて作られた製品。
爪切り時に発生する音にハリネズミが怖がることもありますし、最悪の場合、衝撃により爪を割ってしまう可能性も考えられます。

そのためハリネズミなど、小動物の爪切りを想定して作られた「小動物用の爪切り」を使いましょう。

また、爪切り時に暴れるハリネズミなら、網目状のアイテムを使うと便利です。

たとえば、100円均一で売られているような「メッシュのカゴ」や「洗濯ネット」なども爪切りアイテムとして活用ができます。

ハリネズミの小さな足がメッシュ部分から出るので、かなり切りやすくなるでしょう。

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ハリネズミの爪切りのコツ

ハリネズミの爪切りで大事なのは、コツをおさえておくことです。
慣れるまでは、飼い主さんも緊張するのではないでしょうか。
そこで、ハリネズミの爪切りではどんなコツを覚えておけばいいのか、いくつかご紹介していきます。

◆コツ1.少しずつ切る

「爪切りをするなら全部一気に」という概念をいったん取り払ってみましょう。

1~2本切ったら、また時間をあけてから後で1~2本…という感じの方が、ハリネズミにとってもストレスは少ないかもしれません。

特に、飼い始めの頃で「初めての爪切り」というときには、一気に全部切ろうとせずに、数本ずつの爪切りをした方がいいでしょう。
慣れるまでは、1本ずつ切っていく感じでもいいかもしれません。

全部一度に切っても「怖い」「嫌だ」とハリネズミに思わせてしまうと、それがトラウマとなり、次回から暴れまくって大変になる可能性もあります。

◆コツ2.「1人」よりも「2人」の方がやりやすい

ハリネズミは体が小さいので、1人でも爪切りができそうな気がするかもしれません。

しかし、「体をおさえながら小さな爪を注意深く観察、そして血管を切らないように慎重に切る」という作業は、結構大変なものです。

1人が「ハリネズミの体を保定すること」、もう1人が「爪切りをすること」と分担した方が、それぞれの役割に集中しやすく、爪切りもスムーズにできるでしょう。

家族がいる方は、爪切りは2人がかりでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ただし、力を入れ過ぎるとハリネズミがケガをするリスクもあるため、注意しながら体をおさえてくださいね。

◆コツ3.白い部分だけを切る

ハリネズミの爪には、「白い部分」と「薄いピンクの部分」があります。
爪切りでは、白の部分を切ってください。
ピンクに見えるのは血管のため、切らないように注意しましょう。

◆コツ4.明るい場所で爪切りをする

ハリネズミの爪は小さいので、血管を切らないように慎重に行う必要があります。
薄暗いところだと、血管と白い部分の境目がはっきり見えずに切ってしまうリスクも。
夜間なら照明のもとで、日中なら明るい光が差し込む窓際で…というように工夫してみてくださいね。


ハリネズミの爪切りの注意ポイント

ハリネズミの爪切りで注意したいポイントはどんなことでしょうか。

◆注意点1.ある程度、定期的な間隔で爪切りする

爪切りは「どのくらいで伸びるか」をチェックしながら、定期的に行いましょう。

ハリネズミの健康観察を書き記すカレンダーやスケジュール帳などを準備して、前回はいつ爪切りをしたか…などを書き記しておけば、次回の適切なタイミングを逃さずに済むでしょう。

間隔がいつもよりも長いと、丸まった爪となってしまい、飼い主さんが切るのが難しくなるかもしれません。

◆注意点2.ハリネズミの“針”が刺さらないように

ハリネズミには背中を中心として5000本にもおよぶ針があります。
「針が刺さらないか…」と疑問に思う人も多いかと思います。

人に慣れているハリネズミなら針が生えていないお腹の下に手を入れながら抱っこも可能な小動物です。
ハリネズミの“針”は、ふだんは横向きに寝ている状態。
恐怖心や威嚇などで興奮した心理状態になると、針がピンと上向きに立ちます。
硬い針は刺さりやすく、痛いです。

警戒心から体を丸めているときは針もピンと立って危ないので、ハリネズミがリラックスしているときに“針が寝ている”状態で爪切りをするといいですね。

また、「ハリネズミが落ち着いている」と思って爪切りを始めても、途中で何かに反応して針を立てることもあるかもしれません。
それにビックリした飼い主さんがハリネズミを落とすと大変危険です。

爪切りに慣れるまでは、針が刺さらないように手袋を準備しておくのもいいかと思います。

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◆注意点3.嫌がるときには無理強いしない

爪切りが苦手なハリネズミは多いようです。

特に、不慣れなときには、「何をされるの…」という不安から暴れるときもあるでしょう。
しかし、無理におさえつけて爪切りをするのはやめましょう。

「暴れるから」と力づくでおさえるとハリネズミのケガにもつながりますし、逆に爪で飼い主さんが引っ掛かれるリスクもあります。
何より、爪切り嫌いに拍車をかけますから、不安がっているときには時間をあけるか、後日に行いましょう。

◆注意点4.深爪に注意。出血したら止血をする

爪を切り過ぎて血管を切らないように注意しましょう。

出血したまま放置すると、細菌が入るリスクがあります。
出血してしまった際は応急処置として、市販の動物用の止血剤をつけましょう。
爪切り時のアイテムとして、事前に準備しておくと安心です。

また、止血剤をつけても血が止まらないときは、動物病院で診てもらいましょう。

◆注意点5.自信がないなら動物病院で

ハリネズミの爪切りは、初めは難しいと感じる飼い主さんも多いようです。
飼い主さん側がコツを掴んでくると、ハリネズミ側でも安心できるように慣れてくるかと思います。

しかし、「難易度が高い」「血管を切りそうで怖い」など爪切りが苦手な飼い主さんもいるでしょう。

だからと言って爪切りの頻度を落とすと、長い爪でハリネズミがケガをすることにつながるので注意しなければなりません。

爪を切る自信がなければ、動物病院で切ってもらいましょう。
ただし、すべての動物病院がハリネズミに対応しているわけではありません。

事前にハリネズミの爪切りを行ってくれるかどうかを確認しておき、初めて行く際は電話などで相談してみましょう。


爪が伸びすぎないための工夫はある?

お伝えしたように、ハリネズミは飼育環境によっては爪の伸びる時期が早まります。
野生のハリネズミのように、硬い部分を活動できれば自然と爪も削られるでしょう。

そこで、ケージ内にレンガを置いたり、小動物を対象とした木製の小さなハウスを用意してあげるのもおすすめです。
木材の硬さがお好みなのか、爪とぎに利用するハリネズミもいるようです。
爪とぎをしても爪は伸びていきますが、爪切りの間隔は長くなるでしょう。


まとめ

慣れていないときは、爪切りを嫌がって体を丸めるハリネズミも多いようです。
だからと言って無理に爪切りにチャレンジすると、ハリネズミが抵抗してお互いに危険です。

リラックスしているときが爪切りには一番適していますが、1本ずつでもいいので、少しずつ「爪切り」というケアに慣れさせましょう。
ハリネズミの爪が伸びすぎていないかの健康観察を兼ねて、ふだんからコミュニケーションを深めることも大事です。
爪切りにベストな時間帯というのはないですが、ハリネズミの様子を見ながらベストタイミングを探ってみてくださいね。

また、どうしても爪切りが難しいと感じたときには、無理をせずに動物病院で切ってもらうのもいいでしょう。



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