ハムスターのしっぽの役割と短い理由!しっぽに異変が見られるときの原因は?

2022.01.21

ハムスターのしっぽの役割と短い理由!しっぽに異変が見られるときの原因は?

みんな大好きハムスターのまんまるのお尻。その丸さを際立たせているのがあの短いしっぽですよね。 どうしてハムスターのしっぽはあんなに短いのでしょうか。野生での暮らし方に理由があるようです!今回はあのかわいいしっぽの秘密と役割を、詳しく探っていきましょう。

【目次】
1.ハムスターのしっぽを見てみよう
 1-1.ゴールデンハムスター
 1-2.ジャンガリアンハムスター、ロボロフスキーハムスター

2.どうしてハムスターのしっぽは短いの?
 2-1.しっぽの長いネズミと短いネズミ
 2-2.生態に合わせてしっぽも進化
 2-3.しっぽが長いハムスターはいないの?

3.ハムスターのしっぽは何のためにあるの?
 3-1.短くたって大切なしっぽ
 3-2.バランスをとるためのしっぽ
 3-3.しっぽが立ってる?
 3-4.感情もしっぽに表れる

4.しっぽからわかるハムスターの体調
 4-1.しっぽが腫れているかも?
 4-2.しっぽやお尻が濡れている!
 4-3.しっぽの毛がない

5.まとめ


ハムスターのしっぽを見てみよう

ハムスターのしっぽ

◆ゴールデンハムスター

ゴールデンハムスターは、手のひらや足よりも小さなしっぽが付いています。
他のハムスターと違い手足の毛が少なく、細かい産毛が生えています。
ゴールデンハムスターのしっぽは手足と同じように、細かい産毛が生えているだけで、遠目で見ると毛が生えていないように見えるくらいの肌色のしっぽが特徴です。

◆ジャンガリアンハムスター、ロボロフスキーハムスター

ジャンガリアンハムスターやロボロフスキーハムスターのしっぽは、ゴールデンハムスターのしっぽに比るとさらに小さく、しっぽも体同様毛で覆われてフワフワなのが特徴です。
しっぽも体毛に紛れてしまうため、角度によってはほとんど目立たないくらい短いしっぽです。


どうしてハムスターのしっぽは短いの?

◆しっぽの長いネズミと短いネズミ

ハムスターを含むネズミの仲間は、しっぽが長いものと短いものがいます。
この違いは、生息している場所の違いに現れます。
たとえば、しっぽの長いネズミが生息している場所は木の上などが多く、長い尾を使ってバランスを取りながら移動します。
跳躍力が高く、すらりとした体系のものが多いのも特徴です。
一方、しっぽが短いネズミは地中のトンネルや岩場に住んでいることが多く、跳躍力も低く、丸くずんぐりしている体系のものが多いようです。

◆生態に合わせてしっぽも進化

ハムスターは本来、草原や砂地に住んでおり、地中にトンネルを掘って生活しています。
そのため、木の上を走ったり跳んだりということは多くなく、地上生活の多いネズミたちは、長かったしっぽが短く退化したといわれています。
地中のトンネル生活をするハムスターたちのしっぽが特に短いのは、トンネルの穴の中を折り返して移動するときに、自分のしっぽが邪魔にならないように短くなったという説もあるんですよ。

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◆しっぽが長いハムスターはいないの?

実はハムスターの中でも、チャイニーズハムスターという種類はハムスターには珍しく、長いしっぽを持っています。
中国北京の夜店で売られていたネズミが祖先であるとされており、運動能力が高く、木登りもできるハムスターのようです。
他のハムスターと違い、木の上でも活動できるハムスターだからこそ長いしっぽを持っているんです。

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ハムスターのしっぽは何のためにあるの?

ハムスターのしっぽ

◆短くたって大切なしっぽ

ハムスターの生態に合わせて進化を遂げ、しっぽが短くなったことはお話ししました。
でもハムスターにしっぽが必要ないなら、人間のように完全になくしてしまっても良いものではないでしょうか?
しかし、ハムスターのしっぽはとっても重要な役割があるんです。
実は、私たち飼い主にとってもしっぽを知ることはとても大切。
詳しく見てみましょう。

◆バランスをとるためのしっぽ

いくら短いといっても、ハムスターのしっぽはハムスターの体を支えるのにとても大切な役割を持っています。
ケージを上っているときなど、ハムスターをよく観察してみてください。
方向転換するときや動きを止めたりするとき、しっぽがいつもより目立っていませんか?
これは、しっぽをピンと立ててバランスを取っているんです。
ずんぐりしたハムスターの体の体を支える手足は、一見細く不釣り合いにも見えますが、さらにしっぽを器用に使うことで見事なバランスを保っているんですね。
また、ハムスターが後ろ足で立ち上がっているとき、しっぽも一緒に使って立っているときがあるようです。
実際にはお尻も付けてしまっているので、後ろ足としっぽの三点倒立にはなりませんが、あの細い後ろ足だけで体を支えるのは、なかなか大変そうですもんね。

◆しっぽが立ってる?

ハムスターの女の子には、時期が来るとしっぽが立つ時があります。
これはハムスターにとって発情期を迎えたサイン
背中を撫でてあげたりしていると、特にこの行動が見られます。
しっぽを立ててお尻を上げるこの行動は、「ロードシス」といって交尾を受け入れられる状態であることを示しています。
ちなみに男の子のハムスターは、しっぽに大きな変化はありませんが発情期になると睾丸が大きくなるため、飼い主さんが病気かもしれないと病院に連れてくることもあるようです。
とはいえ、少しでも不安があったならすぐに病院に連れて行ってドクターに診てもらってくださいね。

◆感情もしっぽに表れる

普段おっとりしているように見えるハムスターは、大きな音や衝撃に敏感な臆病な生き物。
何かに大きく驚いた時には、体が硬直してしまったり、大きくひっくり返ってしまうことがあります。
この時のしっぽはピンと立って、緊張状態です。
ハムスターは本当に憶病なので、なるべくこのようなことが起こらないよう充分に気を付けてあげましょう。
これはハムスターが意図的に行っているものもあれば、反射的に行っているものもあります。
いずれもかなりの警戒や緊張、恐怖など大きなストレスによるもの。
ハムスターの気持ちになって、驚かせたりストレスのない環境を作りましょう。


しっぽからわかるハムスターの体調

◆しっぽが腫れているかも?

いつもよりしっぽが赤く見えたり、大きく腫れているように見えることがあったら注意が必要です。
ゴールデンハムスターのように、しっぽが割と見えやすい場合はもちろんですが、ジャンガリアンやロボロフスキーのように毛で覆われているしっぽが赤く見えるということは、怪我などの可能性があります。
複数のハムスターを同じケージで飼育している場合は、ケンカによって傷つけられてしまうという事もありますし、単独で飼育している場合でもケージ内外でどこかに挟んでしまう等、外傷の可能性も十分にあります。
また、どこからか落下して骨折してしまったということもあり得ますのでかならず自分で判断はせず、病院に連れていくことをおすすめします。

◆しっぽやお尻が濡れている!

ハムスターのしっぽやお尻、おなか周りの汚れがあるときは、おなかに異常がある事が多いようです。
通称「ウェットテイル」とよばれるこの現象は、ハムスターの下痢や分泌物によってお尻やしっぽのあたりが常に濡れていることを指します。
ハムスターにとって下痢という症状は、私たち人間と違い、命にかかわることもある消化器異常です。

また、ハムスターは非常に下痢になりやすく、ウイルスや細菌による感染症や寄生虫感染、ストレスなど原因もさまざまであるため、日ごろからのチェックとケアが非常に重要になります。
劣化したフードを与えてしまっていないか、ケージはこまめに掃除しているか、今日のうんちの状態に異常はないかなど、毎日しっかりチェックしましょう。

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ケージの外で遊ばせているとき、人間の食べ物が落ちていたりしませんか?
私たちにとっておいしい食べ物は、ハムスターにとっても良いものとは限りません。
また、ジアルジアなどの寄生虫感染は、ペットショップにいるころに感染したままお迎えしてしまうこともあります。
ゲージの掃除は熱湯消毒するのが良いでしょう。
今日のうんちは少し緩いかも?と思うことがあったらすぐに病院へ連れて行ってあげてください。
一度腸内環境が乱れてしまうと、次から次へと他の消化器異常を引き起こしやすくなり複数の症状が複合すると、ハムスターにとって命を落としかねない重篤な症状になり得るのです。

◆しっぽの毛がない

先ほどお話しした通り、同じハムスターでも種類によってしっぽの毛の生え方が違うという事はお話ししました。
しかし、個体差はあれどしっぽに生えていた毛がなくなってしまうようなことがあったら、その周りの毛の様子も調べてみてください。
しっぽだけ毛がなくなってしまったのか、それとも周りの皮膚にも異常があって抜けてしまったのか?
原因はいろいろあるかと思いますが、代表的なものを挙げるとケガ、皮膚の病気、アレルギー、ダニ、ストレスなどです。
いずれも飼い主さんが見て簡単に判断できるものではありませんので必ず病院へ連れて行ってあげてください。

また、診察の際は、今どんな環境で飼育しているのか詳しく話をしましょう。
仮に一時的な治療を行ったとしても、環境が変わらなければ症状を繰り返してしまう恐れがあります。
これはしっぽの毛が抜けてしまう事に限ったことではありませんが、どの原因を取っても、飼育環境によるものです。
アレルギーならフードや床材が合っていない可能性もありますし、ストレスなら大きな音や光の影響を受けるところにケージを置いていないかなど根本的な解決を図る必要がありそうです。
全身毛で覆われているハムスターは、脱毛が始まると症状が全身に及ぶ可能性もあります。

なにより早期発見と早期治療が完治への近道です。治療を頑張るのはハムスターだけではありません。飼い主さんの協力がハムスターの健康に直結するのです。


まとめ

今回はしっぽに注目して、ハムスターの体の秘密についてお話ししました。
体の大きさに比べると、とても小さなしっぽではありますがハムスターの体の中でも大切なものであることがわかります。
また、飼い主さんの立場からしても、ハムスターのしっぽをよく観察することで今の気持ちや体調について、状況を知る大きな手掛かりでもあるようです。
もちろん、毎日健康で快適な生活をハムスターが送れているかをチェックするのはしっぽの確認だけではありません。
しかし、言葉を話せないハムスターの感情を読み取るのには、飼い主さんがハムスターの伝えたいことを正確に読み取ることが重要です。
小さな情報も見逃さず、常に耳を傾けて最高のハムスターライフを送れるようにしてあげたいですね。



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