肥大性心筋症
メインクーンがかかる遺伝病でも一番危険なのは肥大性心筋症です。これは左心室の筋肉が肥大し硬くなる病気で、心不全、大動脈血栓塞栓症による後足の麻痺、突然死の原因となります。
肥大性心筋症を特に発症しやすいのは、中年期から老年期の猫や雄猫です。
ただやっかいなことに、肥大性心筋症にかかって調子が悪くてもじっとしていることが多く、また咳もめったにしないのです。ひどくなってようやく、突然後ろ足を激しく痛がり、起き上がることもできなくなったりのたうちまわったり、口を大きく開けハアハアしながら苦しむようになることがあります。
しかし肥大性心筋症は、1歳から7歳のメインクーンなら、心臓超音波(心エコー検査)で発見することができます。
また、肥大性心筋症を発症する遺伝子異常は検査により発見することもできます。というのは、心臓ミオシン結合タンパク質Cの遺伝暗号を指定する遺伝子の突然変異が、ある特定のメインクーンの遺伝系列においては、肥大性心筋症の要因になってきたことがわかっているからです。
脊髄性筋萎縮症
メインクーンがかかる遺伝病として、脊髄性筋萎縮症も恐ろしい病気です。これは、胴や四肢の筋肉を動かす脊髄の神経が消失することによって発生する病気です。
脊髄性筋萎縮症は、通常3~4ヶ月で発症し、筋肉の萎縮、筋力の低下、短命などにつながります。
この病気を発症する遺伝子も検査によって発見できます。
異形成症
メインクーンがかかる遺伝病として異形成症もあります。この病気は、股関節の運動障害や関節炎をもたらします。ある研究によると、メインクーンは、異形成症にかかる唯一の猫種だそうです。
ただ、猫ちゃんは痛みを隠す性格なので、症状に気づくまで時間がかかることもあります。
ですから、高い所から飛び降りない、歩く時に体をよじる、後ろ足を床に着けるのをためらうという行動を現したら、異形成症の可能性がありますので、ただちに病院に連れて行ってあげて下さい。
多発性嚢胞腎
メインクーンがかかる遺伝病としては、多発性嚢胞腎もあります。
これは腎臓に嚢胞(嚢胞駅という液体が詰まっている袋)が多数できる病気で、7歳頃から出始めます。以前はペルシャまたはペルシャ系のブリードだけに発症するとされていた病気ですが、最近ではメインクーンも発症する可能性があることが分かってきています。
多発性嚢胞腎は、初期は症状が出ないものの、嚢胞が増えて大きくなっていくことで腎臓機能に多大な負担がかかり、最後には腎不全となって死んでしまいます。
多発性嚢胞腎と診断された場合には、腎臓機能の負担を軽くするために、ふだんから水をたくさん飲ませるとともに、食餌としては療法食の低蛋白食を食べさせて下さい。早期発見に成功すれば、食餌療法もかなり有効ですが、徐々に進行するため、日ごろから猫ちゃんの健康状態に十分注意しなければなりません。
おわりに
いかがでしたか?この記事ではメインクーンがかかる遺伝病を四種類ご紹介しました。その大部分は非常に恐ろしいのですが、早期発見すれば、かわいいメインクーンの猫ちゃんと長く暮らすことができる場合もあります。ですから、この記事でご紹介したことを参考に、あなたのかわいいメインクーンの猫ちゃんの日ごろの健康状態に、十分な注意を払ってあげて下さい。
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