日向は暖かく、体温が上がるため

動物は体温を維持するためにいつもエネルギーを必要とします。暖かい日差しの中にいることで、猫は自分で体温を維持するエネルギーを節約することができます。また日当たりの良い場所にいると体が温まり、眠りやすくなります。「日光のお布団」で眠ることで運動量が減り、消費するエネルギーも省略できるというわけです。
皮膚病の予防
私たちが定期定期に布団を干して湿気を覗くように、猫も日向ぼっこすることで自分の体毛から湿気を除こうとします。体毛が湿気ていると皮膚病になりやすくなります。体毛に様々な雑菌が付着、増殖することも。
猫に限らず、動物は紫外線を浴びることで体毛の表面を殺菌消毒することができます。日向ぼっこすることで、猫は自分の体を乾燥させ、清潔にして皮膚病の予防をしているのですね。
ダニの駆除
家の中で飼っている猫にはあまりダニはいないと思われますが、外に出る猫は体にダニが付いている場合があります。ダニだけでなく、ノミやシラミが毛の中にいると、猫はチクチクと不快な思いをすることになります。日向ぼっこで日光をたっぷり浴びることで、ダニやノミ、シラミを除去することができ、猫はのんびりと気持ちよく眠ることができるのです。
カルシウムの吸収が向上する

哺乳類は日光を浴びることでビタミンDが活性化され、カルシウムが骨に吸収されやすくなります。猫の毛の1本1本の根元には皮脂腺があり、ここには日光を浴びることでビタミンDを生成する成分が含まれています。日向ぼっこの後の毛づくろいは、毛根で生成されたビタミンDを摂取できます。
ビタミンDはキキャットフードでも補えますが、日光浴することでよりよく生成され、カルシウムの吸収率もアップして、骨が丈夫になり健康な猫へと成長します。
猫が日向ぼっこする際の注意点

「高層症候群」という言葉をご存知ですか?猫が2階以上の高さの建物から落下することで受ける怪我のことです。猫が生まれた時から高層階の住宅で生活をしていて、ベランダや屋根の上で日向ぼっこする習慣ができている場合は注意が必要です。
「高層症候群」と診断された猫の症状は、手足の骨折、歯牙の破損、靭帯の損傷、内臓の破裂など重篤なものばかりです。そしてその多くが子猫であること、4階以上の高さからの落下、暖かい季節に起こる、という傾向にあります。暖かい季節に起こるのは猫が日向ぼっこしている時に誤って落ちてしまったからでしょう。
「高層症候群」を予防するためには以下のことに注意しましょう。
– 猫のバランス感覚を過信しない –
– 猫をベランダに出さない –
– 窓を開けっ放しにしない –
– 窓には必ず網戸をつけ、かつ、猫が開けられないようにする –
大切な家族の一員である猫が誤って高所から落下し、命を落としてしまうようなことがあったら、私たち飼い主は後悔の念で押しつぶされてしまうでしょう。そんな不幸なことが起こらないためにも、猫は必ず室内で飼育しましょう。室内の日当たりの良い場所を見つけて、猫のお気に入りのクッションや毛布を置いて、そこで日向ぼっこしてもらうようにしましょう。
まとめ
一番の理由は「気持ちいいから!」
ポカポカした陽だまりは猫だけではなく、私たち人間だって大好きです。
猫が日向ぼっこを好む理由が、「自分の健康を維持するため」よりも「暖かくて気持ちいいから」の方がなんだか納得できますね。これからの季節、猫たちは絶好の日向ぼっこ日和が続きます。そんな姿は私たち飼い主の心を癒してくれます。暖かい春が待ち遠しいですね!
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!

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