オッドアイとは、左右の目の色が違う人や動物のことをいいます。漫画の世界では片目の色が違うキャラクターをよく見かけますが、実際にこの世にもそういう目を持った方は存在します。
日本ではむかしから、このような方は「金眼銀眼」として珍重されてきました。人間がオッドアイになる可能性は極めて低く、とても珍しい目であることからうらやましがられたりします。
人間における虹彩異色症は、様々な疾病のリスクがあります。単純に遺伝で起こる場合もあれば、まだら症や緑内障、ホルネス症候群、移植手術や事故による物理的損傷で起こる場合もあります。
それと比較し、猫はオッドアイになる可能性が人より高く、中でも白猫に起こりやすいと言われています。人間とは違い7割の猫はオッドアイでも正常な視力であることが多いですが、残りの3割の猫は人間と同じで視力障害が考えられる場合があります。白猫のほかに三毛猫にも起こりやすいと言われています。
人間でも動物でも、オッドアイを持つ人はどこかミステリアスな雰囲気があります。アニメや文学の世界でも時々登場し、熱狂的なファンもいるほど、不思議なちからをもっていますが、中には障害などをもっている可能性は忘れてはいけません。
オッドアイが生まれる理由はなにか
虹彩異色症状が起こる理由は、遺伝子の色素欠乏によるものです。
色素の欠乏により、左右の瞳の色に違いがでますが、特に白猫に起こる可能性が極めて高いと言われています。
白猫の場合、約15%~40%が両方あるいはどちらかの眼が色素欠乏しているといわれています。真っ白な猫の比率が約5%といわれているので、猫全体では約0.75%~2%が色素欠乏しているといわれています。
上記から、体毛の色が白い猫もしくは体の一部が白い猫に色素欠乏している可能性が高いことがわかります。では、どうしてこの虹彩異色症が起こってしまうのでしょうか。
それは、体の白い猫が生まれるための遺伝子のメカニズムが、オッドアイ発生と深い関わりがあるからと言われています。
白猫の遺伝子というのは、体毛を白くするための細胞、メラノサイトを欠乏させて起こるのが原因と言われています。
例えば青い目の猫というのは、目に青い色素があるから青い目になるという訳ではありません。これは目の色素が欠乏しているため、青くみえるのです。これらの現象は同時に起こることが多く、その理由としては、これらの色素を減少させる遺伝子が体毛と目の両方に影響を及ぼすことが挙げられます。
からだが白くて青い目のねこの割合が多くなるといわれているのはこのことからでしょう。
ですが、このときに片方の目だけが色素を脱落させる現象が起こってしまうと、片方の目だけが青い目になることがあります。これがオッドアイの猫が生まれるきっかけになります。
しかしながら、同じ先天性の理由のなかでも、個体の遺伝子によるものではない場合があります。それは母親の胎内にいたときに正常な色素が作られなくなってしまい、虹彩異色症になってしまう場合です。
これは目だけではなくカラダのどこにでも現れる可能性のある症状ですが、それがたまたま目に出たことでこのように呼ばれるようになりました。
人間も動物も同じですが、メラニン色素の量で虹彩の色が決まると言われています。人間と同じくメラニン色素の色が多いと濃い色になり、薄ければ青や紫などの薄い色になります。
ほとんどの場合、生まれた時点で目の色に変化がでています。しかし、稀なケースとして、成長するにつれて片方の目の色が変わるという場合もあります。この症状は、先天性と区別して「後天性虹彩異色症状」といわれています。
外傷や病気が原因で虹彩異色症状になる事も
外傷や病気が原因で虹彩異色症状になってしまう場合もあります。
まず外傷についてですが、事故によって虹彩が損傷した場合に起こることがあります。先天性は元々遺伝的な理由で虹彩異色症になる場合がありますが、後天性の理由としては外傷が原因で起こることがあります。
もちろん直接虹彩を損傷してしまったケースでも起こります。また、直接目を怪我した場合では、目の神経を損傷してしまことの原因になることもあります。
損傷してしまった結果、片方の目のメラニン色素が減少してしまい、片方の目だけがオッドアイになってしまう場合があります。
また、外傷だけではなく、病気によってもおこります。緑内障などの目の病気が原因で、オッドアイになるという可能性もすてきれません。
緑内障は人間もなる病気ですが、眼球の内圧(眼圧)が上昇することで、網膜や視神経が影響を受け、視野が悪化した状態をいいます。ひどい場合は失明を引き起こす可能性がある恐ろしい病気です。
緑内障になった際に、目の色を左右する虹彩が損傷してしまう場合があり、これが原因でオッドアイになることがあります。
また、まれに選択交配によって産み出されることもあります。特に純血のジャパニーズボブテイル、ターキッシュバン、ターキッシュアンゴラの3品種に現れやすいといわれています。
その中でも特に、オッドアイの三毛猫が好まれます。人気があることから、あえてブリーダーが選択交配をおこなうことにより、生まれる確率を高くする場合もあります。
オッドアイなどの白い三毛猫は、ほとんどの猫の場合、カラダが真っ白で頭のてっぺんとしっぽの部分のみ黒や茶色といった猫が多いです。そのため、とても珍しくて交配された猫を求めて購入する人もいます。
いかがだったでしょうか。猫がオッドアイになる理由は先天的なものや後天的なものなど
様々あります。目の色が違うと、珍しくてカッコいい・カワイイかもしれませんが、オッドアイの猫はからだが弱かったり、視覚に障害を持っていることもあります。
もしオッドアイの猫を家族として迎える機会があるときは、その点もふまえ、
大切に育ててあげてください。


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