歩行時や高いところから飛び降りる時など、足にかかる衝撃を軽減する役割があります。また、その昔猫がハンターとしての役割を果していた時には、このぷにぷにの肉球によって足音を消して獲物に気づかれずに近づくことができるという役割もありました。
そして、今回のテーマにも関係する滑り止めの役割や障害物回避の役割もあります。猫は被毛に覆われていない部分が少なく、肉球はその数少ない被毛に覆われていない部分です。その肉球が直接地面に触れることによって、障害物などの異変を察知しその障害物を避けるためにも役に立ちます。また、前足は物をつかむ事もできます。
ケガ・病気のもとになることも
長毛種の猫ちゃんの肉球周辺の伸びた毛を切って良いのか良くないのか迷いますよね。しかし、伸ばしていると、肉球を毛が覆ってしまって、猫ちゃんがスリッパを履いたような状態になり滑り止めの役割が果たせなくなるそうです。猫ちゃんが夢中で遊んでいる時に滑ってしまってケガをすることもあります。
うちの2番目の猫は、肉球周辺の毛が伸びた状態のままになってしまっているとき、遊んでいたらはしゃぎ過ぎて滑ってしまいストップができず、お腹からおしりにかけて階段に強打してしまい病院に通うことになってしまいました。幸い、しばらくの間の通院で済み、かつ、怖がって遊ばなくなることもなくて済みましたが、中には、怖がって遊ばなくなり、運動不足になって他の病気を引き起こしてしまう原因になることもあるようです。
肉球付近の少し異なる毛
みなさんは長毛種の猫ちゃんの肉球周辺をよく観察されたことがあるでしょうか。よく見ると、ヒゲほどではないけれど普通の毛よりしっかりした太い毛があることに気付かれると思います。
この毛って、「距離を測る」などヒゲと同じ役目をするのじゃないかと気にはなっていたのですが、うちの子は、他の肉球周りの毛と同じくカットしていました。別に何の影響もなく生活していましたが、今回この記事を書くにあたり、ペットショップのスタッフさんに確認してみました。結果、切ってしまっても全く問題ないとのことでした。
また、獣医さんが書かれた本でも確認してみましたが、肉球付近の毛を切って、肉球が地面にきちんとつくような状態を常に保つことを薦めていましたので、切ってしまっても問題ないと思います。どうしても気になるようでしたら、かかりつけの獣医さんに確認していただくか、面倒ですが、この少し違った毛だけを残して肉球周辺の毛を切ってみてはいかがでしょうか。
長毛種猫ちゃんのおしり周辺の毛
長毛種の猫ちゃんが、ウンチの飾りをぶら下げて歩いているのを見たことはないでしょうか。うちの子は、以前、ふわふわの毛を綺麗なままにしておきたくて、何もしていなかった時に、時々ウンチの飾りをつけていることがありました。この状態は、猫ちゃんだけでなく、私たち人間にとっても衛生的に良くないことですよね。病気の原因を作ってしまったり、お家の中を汚してしまうことにもなります。
おしり周辺の毛は、キャットショーに参加するなどルックスを気にかけないといけない場合以外、衛生面を保つためにもカットしてしまっても良いようです。
うちの子は、肛門周りの毛をカットし、おしりに近い尻尾の毛は、尻尾のつけ根から4~5cmのところに鈴付きリボンを付けて尻尾の毛がトイレ時に汚れないようにいました。これをすることによって、トイレの後、拭く時に殆ど汚れていないことが多く簡単に短時間でお手入れが済むようになりました。猫ですので、リボンを付けるときに尻尾を触るので少しご機嫌ナナメになるのですが、鈴付きリボンを付けることは好きでしたので、付けてしまった後はご機嫌で、「鈴聞かせて!」と頼むと、尻尾を振って鈴を鳴らしてくれ、こちらが「ありがとう~」と喜ぶと何度でも鈴を鳴らしてくれるほど気に入っていました。みなさんも試してみてはいかがでしょうか。
カット時の注意点
肉球は、ケガをすると治りにくいので、飼い主さんがカットする場合は傷つけないように気をつけてください。ハサミではなく、ペット用バリカンを使用するのも良いと思います。暴れるようなら、猫ちゃんに洗濯ネットの中に入って貰いカットする部分を出してカットするのも良いと思います。相手が猫ちゃんですので、ピョン!!と飛んで逃げようとすることもあると思います。その際、ケガをさせてしまう、ヒゲを切ってしまうなどがないように気をつけましょう。
うちの子は普段大人しいので、何もせずハサミを使ってカットしていたのですが、ご機嫌斜めの日、ピョン!!と飛んで逃げようとした瞬間に、ヒゲをバッサリ切ってしまったことがあります。幸い、すぐにヒゲも伸び、バランス感覚に支障が出ることも無かったのですが、みなさんは、こんなことが無いように気をつけてくださいね。
カットするときは、毛を切り過ぎたり、ケガをさせたり、ヒゲを切ってしまうことがないように注意し、猫ちゃんにとっても飼い主さんにとっても快適な状態を保てるようにしてくださいね。
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