一時預かりボランティアとは?

捨て猫が保護され、新しい飼い主さんと暮らすまでに心と体の準備をしなくてはいけません。生まれてから人と接したことがない野良猫だった子は人を恐れますし、捨て猫だった子は栄養失調だったり、ケガをしているかもしれません。
保護猫の一時預かりボランティアとは、そうした保護した猫をご家庭で預かり、世話しながら、人と暮らす事のルールや人の優しさを教えていく人の事を言います。
一時預かりボランティアは保護猫を可愛がるだけでは成り立ちません。生後間もない赤ちゃんの場合ですとミルクを数時間のペースで与えなくてはいけないし、排泄もトイレでできない子の場合は、一時預かりボランティアがその都度排泄を促してあげなくてはいけません。
生後間もない赤ちゃんを預かることは、人間の赤ちゃんと同じように、寝る間もままならない程、大変な作業なのです。
一時預かりボランティアには規約がある

一時預かりボランティアは安全に飼育することはもちろん、さまざまな規約を守りながら、保護猫を育てていきます。
一般的に、一時預かりとして預かる保護猫の所有権は、依頼主の動物愛護団体に帰属することになります。
依頼元の動物愛護団体から面会請求があった場合は応じなければならず、もし飼育環境などについて改善要求が出た場合は速やかに指示に従います。
預かる側のボランティアもいきなり預かれるようなことはなく、その団体の方針にもよりますが、まずは勉強会などを数回受けたり、ボランティアになるための面接もしっかり行います。
その上で保護猫を預かり、もし何かあれば愛護団体が相談に応じたり、指導したりする義務が発生するのです。
保護猫に掛かる費用は?

命ある生き物を預かるということは、当然ですが、お金がかかります。
猫の場合は基本的にフード、ノミ・ダニ駆除の予防薬、ワクチン接種、トイレ砂、ペットシートなどが必要となり、犬の場合はフィラリアの予防薬と狂犬病の予防接種があります。
また、病気になった場合は、医療費などが必ず発生しますし、その他にも雑費としてもろもろかかります。
依頼元の動物愛護団体にもよりますが、必須分はほぼ代金を支払ってもらえる制度になっているところが多いようです。
しかし、愛護団体に事前に連絡をしなかったり、指定された動物病院で治療を受けなかったりした場合は自己負担となる事があります。
それとは別に、猫や犬を飼う場合どうしてもおもちゃを飼ってあげたくなったり、ベッドを何個も買ってしまったりしても「全然使ってくれない!」なんて嘆くボランティアさんもいるのではないでしょうか?
殺処分が減少しても、なかなか減らない捨て猫とは?

今日、「殺処分0」を目指し、日々奮闘している市町村も徐々に増え、動物保護団体も小さいところから大きいところまで増えてきています。
今までは子猫を拾ったりすると、友達や近所の人に猫を飼ってくれそうな人をあたって新しい飼い主を捜していたのですが、今は保護施設で保護してもらえれば、命は助かるということが浸透してきています。
しかし、問題点も出てきています。避妊去勢手術をせず外飼いされている飼い猫もまだまだ多く、生まれた子猫を保護施設へ持っていけば助けてくれるだろうと安易に考え、人がいないうちに玄関の前に猫を置き去りにしていってしまう事もあるようです。
殺処分の数字は確かに下がってきてはいるのですが、捨て猫の数はまだまだ減ってはいないのが現状です。
猫は年に2回は子供を産みますし、生まれた子猫も半年もすれば妊娠してしまうほど成長が早いです。飼い猫の妊娠を望まない場合、まずは避妊去勢手術することが不幸な猫を減らす大切な一歩なのではないでしょうか。
最後に
動物愛護団体や保護施設などの活動はたびたびテレビや雑誌などで紹介されることがありますが、一時預かりボランティアという存在はまだまだ知られていません。
保護団体が沢山の猫を救うことが出来るのは、こういったボランティアさんのおかげであることも忘れてはいけませんね。


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