「じゃあ、母乳が出るメス猫を探してこなきゃいけないの…?」と思ったあなた、ご心配なく。子猫専用のミルクというものが市販されています。猫用のものは子猫用・成猫用と分かれているので、必ず子猫向けのものを用意してください。
子猫向けのミルクは、猫の成長に欠かせないアルギニン・タウリン・鉄分など必要な栄養素を含む調整粉乳タイプが最もポピュラーです。ホームセンターやペットショップはもちろん、インターネット通販などでも販売しているので、早めに手に入れておいてください。
子猫のミルクの与え方とは?
準備するものは、子猫専用の哺乳瓶、専用の粉ミルク、そしてお湯を用意してください。
哺乳瓶は耐熱性のものが良いです。そして、使用するたびに、2〜3分から5分程度煮沸消毒することをおすすめします。
作る際の水と粉の割合は、製品の説明書に従いましょう。
お湯の温度は、目安として50℃〜70℃ですが、飲ませる直前に手首に数滴ほどたらして、人肌程度の温度にまで下がっているかどうかを確認しましょう。猫舌というぐらいですから、火傷をしたら大変。しかも、それがもとでお腹を壊したり、容態が急変することもあるので、慎重に調合して与えるようにしてください。
飲ませ方の注意点としては、子猫をあお向けにせず、うつぶせの体勢で飲ませるようにしてください。子猫をあお向けで飲ませると、喉元から一気に食道を流れて行って消化不良を起こしやすいので、こちらもまた覚えておいてください。
ちなみに、母猫が母乳をあげている写真をインターネットなどで検索すると分かりやすいと思いますが、うつぶせの姿勢で撮影されていることがほとんどです。
子猫のミルクを与える分量や頻度はどれくらい?
与える分量に関しては、子猫の体重によって決まります。
子猫の体重は、生後一週間の場合はだいたい150グラム程度、生後三週間ほどでだいたい350グラム程度になります。
生後一週間でしたら、一回におよそ7cc、生後三週間でしたら、一回におよそ20ccとなります。メーカーによって多少増減するものの、目安として覚えておくと役立ちます。
原則的には、製品に記載されている情報を見つつ、体重を逐一チェックしながら、そしてかかりつけの獣医さんや動物病院に相談しながら決めていくと良いでしょう。
そして、平均的な頻度として生後四日以内の場合、一日に与える回数はなんと8回。母親猫が居る場合、常に子猫のまわりに常駐し、いつでも与えることのできるようにスタンバイしていますが、異なる生物である人間が与える場合、こんなにも頻繁に与えなくてはならないのです。
特に、体重の少ないうちは一度にたくさん入るだけの胃袋を持ち合わせていないため、回数を分けて飲まなければならない、というメカニズムになっています。
しかし、生後一週間になり、150グラム程度まで体重が増えると、一日6回、そして三週間たつ頃の350グラムの猫には一日に4回という風に、回数がへっていきます。その分、1回に与える割合を徐々に増やしてあげましょう。
一日に必要な分を下回ってしまうと、栄養失調に陥ってしまうため、少し多めに与えても問題はないので、一日に必要な分を必ず守ってあげてください。
手順としては、一回分を備え付けのスプーンと擦り切り棒を使用してはかり、哺乳瓶に入れます。同じスプーンで1.5倍ほどのお湯を入れましょう。この時、先述の通り50℃〜70℃付近であること。
そして、お湯をいれたら哺乳瓶のふたをしっかりと閉めて、シェイクするように強く上下に振って溶かします。このとき、タオルをまくなどして、飼い主さんが火傷しないよう、十分注意してください。50℃といっても低温やけどしやすいので、横着せずに対策をとるようにしましょう。
ちなみに、哺乳器の先の部分は、あらかじめ十字にカットしておきます。コツはハサミの先ではなく、ハサミの根本の刃の部分を使い、少しずつ切って行くと切り過ぎを防止できます。クロスカットの大きさは、成長に応じて徐々に大きくしてあげてくださいね。
最初の頃は回数も多く苦労の連続ですが、体重が徐々に増えすくすくと育っていくさまをみるのがどんどん楽しみになるので、頑張りましょう!
子猫がミルクを飲まないときの対処法は?
最初のうちは順調に飲んでくれて、ぎこちないながらも与えるのがだんだん慣れてきたころ。突然子猫が飲みたがらなくなることがあります。そんなときどうしよう!どこか詰まったのかな、それとも病気かな…?と心配になって慌てふためいてしまうことでしょう。しかしその前に落ち着いて確認して欲しいことがあります。それは「ウンチ」です。
人間でももちろんそうですし、小さなお子さんなら特にありがちですよね。お腹いっぱいで入らない、という時。そして、便秘やお通じが来なくてお腹が苦しい、という時。
猫も同じです。最後にウンチをしたのはいつですか?よく思い出してみてくださいね。しばらくウンチしているのを見ていないな、というのならビンゴです。
子猫にウンチを促す場合は、まずティッシュを用意してこよりを作って、猫のお尻を優しく刺激して、排便を促してあげましょう。人間と同じ、ウンチトレーニングです。
無事排便を済ませれば、またきちんとお腹を空かせて飲んでくれるようになるので安心してください。もしウンチが出ない、どうやらそれ以外の原因が考えられる場合はいち早く動物病院に連れて行くこと。
特に問題なく元気そうで、ウンチも最近出た、というのであれば、単純に哺乳瓶の先の切り口が小さい可能性があります。満足に吸いきれず飲むのを途中で諦めているパターン。この場合はよく様子を見ておければ分かるはず。
対処法は簡単で、ハサミでもう少し切り口を入れてあげて、吸い口を大きくしてあげてくださいね。
子猫のミルクの卒業のときはいつ?どうしたらいい?
さて、人間の子どもと同じく、哺乳瓶の卒業時期が必ず訪れます。目安としては、歯が生え始める生後20日前後。歯が生えてきたら、徐々に離乳食に切り替えてあげてください。
離乳食は、最初のうちはまだ歯が完全ではないので、柔らかくふやかしたものを与えましょう。離乳食に慣れてきてたくさん食べるようになったら、順調に成長している証拠。最初のうちは離乳食はさほど食べられないので、まだ哺乳瓶に頼りましょう。
併用しつつ、たくさん離乳食を食べるようになったら、そろそろミルクの卒業どき。離乳食を開始してから10日前後で卒業の兆しが見えてきます。猫の様子を観察しながら、適切な時期を見極めてあげてくださいね。ここまでくれば、子猫もかなり大きく、そしてやんちゃになっているはず!
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