1.猫と人間の年齢のちがい
4.猫の長生きの秘訣は?
4-1.長生きの秘訣①室内飼い
4-2.長生きの秘訣②年齢に合ったフード
4-3.長生きの秘訣③新鮮なお水
4-4.長生きの秘訣④楽しく運動
4-5.長生きの秘訣⑤定期的な健康診断
【掲載:2020.08.13 更新:2023.06.07】
猫と人間の年齢のちがい
猫は人間の約4倍のスピードで歳をとるといわれています。
猫は生後1年で人間の17歳ぐらいの年齢に相当し、骨格はほぼ完成し成長が止まります。生後2年で23歳、それからは1年ごとに人間の約4倍のスピードで歳をとっていきます。
猫の生後10年は人間の56歳にあたり、人間と比較してもあっという間に歳をとってしまいます。
一般的には、7年目ぐらいから老化が始まる猫もいれば、10年目ぐらいになってもなかなか老化の兆しが見えない猫もいるとされています。これは、個体差もありますが、生活環境や食事内容の違いも影響しているといわれています。
猫年齢 | 人年齢 | 猫の成長過程 | 0歳 | 0歳 | 体重約100g~200g ほとんど眠っている。目が開かず耳も聞こえない。排泄も自力でできない。 |
1週間 | 1か月 | 体重約200g~250g 目が開く(目の色はみんな青灰色)。耳が聞こえるようになる。母猫から離れない。 |
2週間 | 3か月 | 体重約250g~300g 目が見えるようになる。耳が立ち、足を八の字開きでよたよた歩きだす。 |
3週間 | 6か月 | 体重約300g~400g 歯が生え始める。自分で排泄ができる。離乳食を開始する。爪を引っ込められるようになる。兄弟で遊び始める。 |
1か月 | 1歳 | 体重約400g~500g 喉を鳴らしたり感情を表すようになる。そろそろ乳離れ。トイレのしつけも開始。第1回目の駆虫を行う。病気に注意する。 |
2か月 | 3歳 | 体重約950g~1000g 目の色がそれぞれの色に変わる。乳歯が生え揃う。母猫が授乳を嫌がる。遊びからの社会性や母猫から狩りを教わる時期。トイレのしつけができているとよい。子猫用フードを与える。最初のワクチン接種を受ける。病気に気を付ける。 |
3か月 | 5歳 | 体重約1kg~1.5kg 走り回り、じゃれて遊ぶ。しつけを完了しシャンプーや皮膚の手入れを開始。ワクチンの追加接種を行う。 |
6か月 | 9歳 | 体重約2.5kg~3kg 乳歯が抜けて永久歯が生え揃う。被毛が生え変わる。よく遊ぶ。早いと発情期が訪れるので、この頃から避妊・去勢手術を受ける。 |
9か月 | 13歳 | 体重約3kg~3.5kg メスの発情が始まる。爪とぎの手入れをさせる。 |
1歳 | 17歳 | 体重約3.5kg~4.5kg 成猫と同じ大きさになる。門歯(前歯)が減り始める。成猫用フードに切り替える。オスは交尾をすることができるようになり、メスは妊娠し子猫を生み始める。 |
1歳半 | 20歳 | 何とか1人前になる。 | 2歳 | 23歳 | オス猫の発情期が盛んになる。ケンカによる怪我や感染症に注意 | 4歳 | 32歳 | 毛のツヤも最高。まだ若い。活発に行動する。 | 5歳 | 36歳 | 運動能力が低下してくる。犬歯が衰えはじめ、歯が丸くなり始める。口の周りに白いヒゲが生えてくる。落ち着いた大人の猫になってくる。 | 6歳 | 40歳 | 犬歯が衰えはじめ、歯が丸くなり始める。口の周りに白いヒゲが生えてくる。落ち着いた大人の猫になってくる。腎不全に注意。 | 7歳 | 44歳 | 高齢になってきたので肥満に気を付ける。寝てることが多くなる。そろそろシニア用フードに切り替え始める。 | 10歳 | 56歳 | 老猫の入り口。だんだんと寝ている時間が増え、1日中寝ている。歯が抜け始める。毛のツヤがなくなり白髪が出たり抜けたりする。素早く動けなくなる。病気と便秘に注意。 | 16歳 | 80歳 | ほとんど寝ている。足腰が弱く、神経も弱くなってくる。認知症の症状が増えてくる。(エサを何度も催促する、夜中に徘徊する、トイレを失敗する) | 20歳 | 96歳 | なかなか見かけないが、年々寿命は延びているので20歳以上の子も稀にいる。 |
- 成長期(幼猫)は、0ヶ月~12ヶ月以下
- 維持期(成猫)は、1年~7年未満
- 高齢期(高齢猫)は、7年以上
- 超高齢期(長寿猫)は、17年以上
成長過程は、生活環境によって違いがあります。また、メインクーンなどの大型の猫種は子猫時代が終わっても数年間体が成長して大きくなることがあるようです。
猫の寿命はどれぐらい?
猫の寿命は10年~16年といわれていますが、最近では年齢が15歳を超える猫も珍しくありません。室内飼いしている猫には元気に長生きしている猫が増えていて、20年以上生きる長寿猫もいます。
しかし、野良猫の平均寿命は4年といわれています。野良猫は外で暮らしているので、交通事故に遭う確率はとても高いです。子猫はカラスなどの外敵に襲われることもありますし、食事も満足に食べられない時もあります。また、病気になっても動物病院に行くこともできないため、病気が悪化してしまい死に至ることもあります。
猫の寿命のギネス記録は?
世界中には長寿猫がたくさんいます。ギネスブックで長寿猫の公式記録になっているのは、アメリカに住む「クレームパフ」という猫で、38年と3日という記録があります。38年を人間の年齢に換算すると168歳になります。まさに長寿猫ですね。
また、非公式の最長寿猫はイギリスの「プス」という猫は36年も生きたそうです。プスが天国へ行ったのはプスの36回目の誕生日の翌日だったそうです。
猫の長生きの秘訣は?
猫の寿命は昔に比べて伸びてきていて、室内で飼っている猫は、良質なペットフードの普及などもあり、以前より長生きするようになりました。
愛猫には、いつまでも健康で長生きしてもらいたいと思うのは飼い主さんにとっては当然のことです。猫が健康で長生きしてもらうために飼い主さんができることはいろいろなことがあります。
◆長生きの秘訣①完全室内飼い
長生きを考えたら完全室内飼いをすることが大切です。
外に行ってしまうと病気やケガ、事故などの危険がいっぱいです。完全室内飼いを徹底することがいいでしょう。
◆長生きの秘訣②年齢に合ったフード
栄養バランスが長生きにとって大事ということは、猫も人間もおなじことです。猫にとって必要な栄養を補給できる食事にしましょう。
猫の年齢によって栄養素は違ってきます。子猫には子猫用フード、成猫には成猫用、高齢猫には高齢猫用とそれぞれの年齢に合わせた食事をしましょう。
また、室内飼いで運動量が少なめな猫に合わせたフードや、病気などに合わせて特別な栄養バランスで作られた療法食もあります。
その子にどんなフードが最適かは、フード売り場の店員さんやかかりつけの獣医さんに相談しながら決めるといいですね。
◆長生きの秘訣③新鮮なお水
猫が高齢になると腎疾患の病気が多くなります。水分が不足すると腎臓病や尿管結石、膀胱炎などの病気にかかりやすくなります。
腎臓の機能を維持するためにも、いつでも新鮮な水を好きなだけ飲めるような環境を作ってください。また、ウエットフードを多めにすることで水分を摂取しやすくなります。
ただし、ミネラルウオーターは腎臓への負担が大きく、結石にもなりやすいので猫にとってはよくありませんので注意してください。
◆長生きの秘訣④楽しく運動
猫も人間も適度に体を動かすことはとてもいいことです。高齢になるにつれて、あまり動かなくなる猫が多いです。
毎日、おもちゃなどで飼い主さんが遊んであげることも大切です。猫のためにきちんと時間を作って、少しでも体を動かすことを習慣づけましょう。
◆長生きの秘訣⑤定期的な健康診断
病気の早期発見のためにも、定期的に動物病院に健康診断を受けることをおすすめします。ワクチンで防げる病気があるのでワクチン接種もおすすめします。かかりつけの動物病院で獣医さんに相談してみてください。
◆長生きの秘訣⑥ストレスフリーな生活
普段から過ごしていくにあたって、ストレスは病気の元にもなります。
猫はキレイ好きといわれています。汚れたトイレはストレスのもとです。常にトイレは清潔にしておきましょう。
猫が好きなおもちゃ、好きな場所など猫が楽しく、リラックスできる環境を作ってあげてください。
まとめ

子猫と思っていたのに、月日が流れ、いつも間にか飼い主さんより猫のほうが年上になってしまうのが現実です。
私も猫を飼っていますが、先代の猫の「ハムー」は17年間、一緒にいてくれました。17年を人間の年齢に換算すると84歳です。とても長生きしてくれて、17年間一緒に暮らせて本当に幸せです。
猫を飼っている飼い主さん、大切な家族ですから一緒に楽しく暮らしていきたいですね。


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