エリザベスカラーとは?

エリザベスカラーとは、猫が避妊や去勢などの手術をした後、怪我の治療の後、皮膚病の治療中などに、患部を舐めたり噛んだりしないようにするための首につけるものです。
なぜエリザベスカラーがストレスになるのか
◆うまく動けない
猫の普段の体感覚とは違ってくるので、エリザベスカラーで見にくいために行きたい方向に行けなかったり、家具や壁などに引っかかり通りたい場所を通れなかったりすることがストレスになる場合があります。
◆食事が思うようにできない

エリザベスカラーがあることで口がフードの皿にとどかなかったり、皿にエリザベスカラーがあたって動いてしまったりと、いつものように食事をとることが難しい場合があります。
◆首が気になる
エリザベスカラーがついていることそのものが、ストレスになる猫もいます。普段着けていないものが常に首回りにあって、視界も普段と違う場合、うるさいと感じるのは当然でしょう。エリザベスカラーそのものに重さがあったり、ズレたりよく動いたりする場合は、特に嫌がることが多いようです。
エリザベスカラーを嫌がる場合の対処法
◆徐々に着ける
もちろん猫によりますが、つけているうちにエリザベスカラーに慣れるということも多く、むしろそのようにして慣れていってもらうしかないのが現実でしょう。
ただ、嫌がって暴れて危険な場合は、とりあえず外しましょう。ご飯を食べ終わったり、遊んで落ち着いたりしたら、またそっと着ける、ということを根気よく繰り返すという方法です。
◆違うエリザベスカラーを使用する
獣医さんに貸し出してもらうことの多いエリザベスカラーですが、自分で用意することもできます。ネットやホームセンターでも購入できますが、サイズやつけ具合などは獣医さんで見てもらうと良いでしょう。
猫の視界を少しでも邪魔しない、柔らかい素材でできたものを選ぶこともお勧めします。ホームセンターや100均で材料を揃え、手作りする飼い主さんもいます。
◆傷を保護する術後服を着る

エリザベスカラーは傷口や幹部を保護する目的でつけるので、「直接患部を隠してしまう」ということで、術後服を着る方法もあります。病院に聞いてみるほか、タイツなどで自作することもできます。服を着る方がストレスを感じないという猫でしたら、こちらのほうが良いでしょう。
ただ、傷の種類や状態によっては、術後服で隠してしまうことがよくない場合もあります。獣医さんに聞いてからにしましょう。
◆獣医さんに相談する
猫がエリザベスカラーを嫌がる、ということを獣医さんに伝えて、一緒に対処法を考えてもらいましょう。傷や術後の経過に合った方法を選択するのがいちばんです。
エリザベスカラーをすすめない獣医さんもいる
病院によっては、嫌がるようならエリザベスカラーはしなくても大丈夫と言ってくれるところもあります。それには、ちゃんと理由があります。
それは、使用する麻酔の種類により、手術後に早く回復することができるからです。治りが早いと、それだけエリザベスカラーを装着する期間も少なくて済みますね。また、手術の場合、傷口の処理がきちんとされていると、痒がって舐めたり噛んだりすることも減りますので、これもエリザベスカラーを付ける期間が短く済みます。
逆に言うと、エリザベスカラーを必ずしてください、という場合は、回復までにそれなりの時間がかかり、患部をしっかり保護しなければならないような治療だということです。この場合は、勧められた期間、ちゃんとエリザベスカラーを着けていることが早い回復につながります。
エリザベスカラーを着けている時は、そもそも猫の状態が良くない時です。飼い主はしっかりとお世話をしてあげましょう。


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