猫のお風呂はどんな時に必要?

猫は毛づくろいを毎日、何度もするほどキレイ好きです。猫の舌は表面に無数の突起があるため、ザラザラになっていています。この突起は産まれた時にはまだありませんが、離乳した頃から徐々に生えてきます。数は約300個といわれていて、このザラザラの舌で猫は毛づくろいをして毛並みを整えています。
一見猫にお風呂は必要なさそうに思えますが、どんな時にお風呂に入る必要があるのでしょうか?
◆体が汚れてしまった場合
室内で飼っている短毛種の猫はブラッシングしていれば、毛の汚れなどは落ちて何回もお風呂に入れる必要はありません。
ですが、外に出て汚れてしまった場合は、猫の毛づくろいでは体はキレイになりません。また、汚れている体を毛づくろいすることは猫の健康上あまりよくないでしょう。毛づくろいで汚れを舐めることによって口の中に菌が入ってしまい病気になる可能性があります。そういう場合はお風呂に入れることをおすすめします。
◆長毛種・毛が多い猫の場合
猫の品種や状態によってお風呂に入れる必要もあります。長毛種は毛が長いので、猫が毛づくろいをしても舌の届かないところやブラッシングだけでは抜け毛が取れきれない部分が出てきます。また、毛が長いため、絡まりやすく毛玉にもなりやすいです。
毛玉は皮膚に張り付いてしまうと、ほぐすのがとても難しいです。そうならないためにもお風呂に入れる必要があります。
◆去勢・避妊手術をしていない猫の場合
去勢・避妊手術をしていない猫は「尿スプレー」をします。尿スプレーとは、自分の縄張りであることを知らせるためにおしっこをかけてマーキングすることです。尿スプレーは普通のおしっことは違い、少量のおしっこを噴射する行為で強烈な独特なニオイがします。
尿スプレーはおしっこを勢いよく噴射するので、尿スプレーをした猫自身にもニオイが付きます。猫は気にならないニオイかもしれませんが飼い主さんにとっては臭くて大変です。猫自身にもスプレーがかかって衛生上あまりよくありませんので、お風呂に入れておしっこの汚れやニオイを落とす必要があります。
猫がお風呂を嫌がる理由とその対策は?
お風呂を嫌がる猫はたくさんいます。猫をお風呂に慣れさせるのはとても大変かもしれません。
◆猫はお風呂のニオイや音が嫌い!?

猫がお風呂を嫌いな理由は、お風呂のニオイや音などが関係しているようです。
お風呂のタイルは、リビングの床とは少し違う感触です。お風呂場にお気に入りのおもちゃを使って猫と遊んだりすると、お風呂のタイルの感触やニオイにも慣れてくれるでしょう。
また、シャワーの音は猫にとっては普段生活していると聞きなれない音でビックリするかもしれません。お風呂にいることに慣れてきたら、次はシャワーの音に慣れさせましょう。シャワーの音に猫が驚かないように飼い主さんが話しかけながらシャワーの音を聞かせるといいでしょう。
このようにして、いきなりお風呂に入れるのではなく、ある程度猫にお風呂のニオイや音に慣れさせましょう。
◆普段から少しずつ慣れさせることが大切
お風呂に入った後には、猫の体を乾かすためにドライヤーを使います。このドライヤーの音は猫にとってはすごくうるさく聞こえるかもしれません。いきなり、ドライヤーの音を聞かせるのではなく、飼い主さんがお風呂上りにドライヤーを使っている時に猫にそばにいてもらうようにしてください。猫も徐々にドライヤーの音に慣れてくれるでしょう。
お風呂のニオイやシャワーの音、ドライヤーの音は、猫にとって普段慣れていないもので嫌いなのかもしれません。嫌がらずにお風呂に入ってもらうには、少しでもお風呂の環境に慣れてもらうことが大切です。嫌がる猫を無理やりお風呂に入れようとすると、暴れたり、大きなストレスを与えてしまいます。
飼い主さんがお風呂に入っている時に少しの時間でもいいので、おもちゃを持って猫と一緒に入ると猫もお風呂場は怖いところではないと分かってもらえるかもしれません。何事も少しずつ慣らしていきましょう。
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猫が嫌がらないお風呂の入れ方は?
猫をお風呂に入れる前にいろいろと準備があります。前もって準備をしていると、スムーズにお風呂に入れられることができます。お風呂を嫌がる猫はできるだけ早くお風呂の入れる時間を短くしてあげましょう。
◆猫をお風呂に入れる前に…
シャンプー前にブラッシングと耳掃除をしましょう。ブラッシングをするとシャンプーした時に抜け毛か少なくなり、シャンプーがしやすくなります。
この時、シャンプーが終わった後の耳掃除は絶対にしないでください。シャンプー後に耳掃除をすることによって、湿気を含んだ耳垢が耳の奥に詰まりやすくなり、中耳炎になる可能性があります。
また、猫が妊娠していたり、病気やケガ、手術のあとはシャンプーするのは控えましょう。
– 準備するもの –
・ペット用のバスタブまたは大きめの洗面器
・猫用のシャンプー
・柔らかいブラシ
・バスタオル
・ハンドタオル
・ドライヤー
◆猫のお風呂の入れ方
– 洗い方 –
①ペット用のバスタブまたは大きめの洗面器に35℃ぐらいのお湯を入れます。
②猫用のシャンプーをお湯に適量入れてよくかき混ぜます。
②猫を首の辺りまでお湯に浸して、しっかりと全身の毛を濡らします。
④猫をバスタブから出して、首から背中、お腹まわり、足、尻尾、肛門の順番に泡立てながら洗っていきます。洗う時は爪を立てずに手の平で撫でるように洗いましょう。
⑤ハンドタオルを濡らし、固く絞ってから顔のまわりを拭きます。
– すすぎ方 –
①すすぎはシャワーで行います。シャワーの温度はバスタブに入れる時と同じ35℃ぐらいにします。シャワーノズルを猫の体につけるようにし、耳や目にお湯が入らないように注意しましょう。
②首から背中、お腹まわり、足、尻尾、肛門の順番にすすいでいきます。お腹と尻尾はシャンプーが残りやすいので十分にすすいでください。
– 乾かし方 –
①猫を拭く時はバスタオルを押し当てるようにしながら水分を取っていきます。絶対にこすったりしないで優しく拭き取ってあげてください。バスタオルで十分に水分を取ることで、ドライヤーの時間短縮にもなります。
②水分が取れたらドライヤーで乾かします。猫に近くなりすぎないように注意してください。手で毛をほぐしながら乾かしていきます。ずっとドライヤーを当てていると猫が暑がるので、バスタオルとドライヤーを交互にやっていくと早く乾きます。
③仕上げはブラシでブラッシングをして毛並みを整えましょう。
ペット用のバスタブまたは大きめの洗面器がない場合はシャワーのみでも大丈夫です。猫用のシャンプーは手の平で泡立てても揉み込むように優しく洗いましょう。
お風呂に入れている時に嫌がる態度を見せた時は、飼い主さんが優しく声をかけながらお風呂に入れましょう。飼い主さんの声で猫が少しリラックスするといわれています。
いろいろな性格の猫がいるので、猫用のバスタブで洗うか、シャワーで洗うか猫に合わせて工夫してみましょう。
お風呂が嫌いな猫に便利なグッズ!
体が水に濡れるのがどうしても嫌いで逃げるような猫には、体をキレイにしてくれるグッズがあります。水に濡れるのを嫌がる猫におすすめです。
●アミノリンスインシャンプータオル 猫用 25枚
アミノ酸系洗浄剤がシートに含まれています。サッと拭くだけで汚れがスッキリ落ちます。ノンアルコールで皮膚にも優しく、爽やかなアルペンハーブの香りです。


●ペットキレイシャワーシート長毛の愛猫用・短毛の愛猫用 30枚
猫の毛の長さに合わせた厚手のシートです。汚れ・ニオイをしっかり絡める厚手のやわらかいメッシュシートです。猫の毛の長さによってシートを選ぶといいでしょう。猫が舐めても安心な洗浄成分です。植物生まれの除菌成分と消臭成分が含まれています。


●ジョイペットウェットティッシュお口・耳・目のまわり用90枚
肌に優しい弱酸性処方で、無香料、ノンアルコールなのでデリケートなお口・耳・目のまわりの汚れをキレイに拭き取れる厚手のシートです。天然消臭成分を含んでいるためニオイがスッキリ取れます。ヒアルロン酸配合で被毛ケアもできます。


●らくらく肉球ケアシート30枚
今までの足裏シートとは違い肉球の保湿とスリップ防止を考慮した肉球ケア専用シートです。ヒアルロン酸配合で粘性の高い薬液を使用しているため、しっかりと保湿でき、毎日のケアで肉球がキレイになります。特殊シートの溝で足裏についた細かな汚れもかき取ります。


●APDCキャットフォーミングシャンプー無香料180ml
猫用の泡シャンプーです。すすぎが不要で水が嫌いな猫にストレスがかかることはありません。毛や皮脂の汚れを泡で浮かせて除去し、除菌や消臭効果があります。天然成分100%、精油不使用なので猫が舐めても安心です。
汚れが気になる部分や体全体を泡でマッサージするようになじませ、濡れタオルなどで拭き取るだけで被毛がフンワリと仕上がります。


最後に…

猫が水を嫌がるのは先祖からのことなので、お風呂に入るのが嫌いなのは仕方のないことかもしれません。ですが、お風呂に入ることで抜け毛が少なくなり毛玉ができにくくなるというメリットもあります。
猫をお風呂に入れる前には、猫の健康状態を必ず確認することをおすすめします。猫が妊娠していたり、病気やケガ、手術のあとはお風呂に入れることはやめましょう。ストレスがたまったり、傷口から菌が入ってしまう恐れがあります。もし、汚れてしまったら猫用のウェットシートでキレイにするなど工夫してあげてくださいね。
お風呂に入れる時に猫が嫌がる場合は、飼い主さんはできるだけ猫にリラックスできる環境を作ってあることが大切です。優しい声で常に話しかけると猫も気がまぎれることでしょう。
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