ケース1 カーテンによじ登ろうとしてカーテンレールを破壊する
最初にご紹介するのは、大阪府にお住まいの「にゃんぞう」さんの困った話。

にゃんぞうさんは、カーテンレールの上に寝そべるのが大好き。カーテンレールに載るためにカーテンをよじ登るのですが、体重が6kgもあるため、カーテンレールが曲がってしまったそうです。
カーテンが破れるくらいならカーテンの取り替えで済みますが、カーテンレールの全交換は金銭的にかなりの痛手。
どうすればカーテンレールへの被害を防止できるか、考えてみました。
(1)まずはダイエット
にゃんぞうさんはごく普通の三毛猫なので、理想体重はだいたい3~3.5kgくらいと思われます。試しに肋骨に触ってみてもらったのですが、肋骨がどこにあるかもわからないくらいお肉がついて、お腹が地面につきそうなほどとのこと。
まずは健康のためにも、獣医師の指導を受けながらダイエットすることをおすすめしました。
(2)カーテンレールの上に猫よけを設置する
にゃんぞうさんがカーテンに登るのは、「カーテンレールに寝そべりたいから」という目的があるからです。
そこで、カーテンレールの上に、100均などで販売されている猫用トゲトゲシートを両面テープで貼ってもらいました。「フラワー猫よけマット」などの名前でも売られている、ゴム製の突起があるマットです。
寝心地が悪いからここに寝そべろうとは思いませんし、ゴム製だから万が一猫ちゃんが触っても、猫ちゃんが傷つくことはありません。
カーテンレールの上に、両面テープでしっかりと貼ってもらいました。
(3)爪を切る
猫ちゃんがカーテンに登れるのは、爪がカーテンに引っかかるからです。そこで、爪をこまめに短く切ってもらいました。
(4)キャットタワーで「登りたい欲」を満足させる
にゃんぞうさんがカーテンに登るのは、上からお部屋を見下ろしたいからだと考え、キャットタワーの導入をおすすめしました。
以上の対策を取っていただくことで、にゃんぞうさんが「カーテンを登る」ことは次第に少なくなっていきました。
一番効いたのは、やはり猫よけだったようです。苦労して登っても、気持ち良く寝そべることはできないと学んでからは、キャットタワーのほうを好むようになったといいます。
ケース2 留守番中に冷蔵庫を開けて中をあさる
次にご紹介するのは、東京都にお住まいの「ノエル」さん。

ある日、ノエルさんのペットオーナー様が帰宅すると、いつもお出迎えに玄関まで来るノエルさんが来なかったとのこと。「これは何かしでかしたな」とペットオーナー様が部屋に入ると、冷蔵庫が開けられ、中のものがかじられていたそうです。開けっ放しの冷蔵庫はオートで電源が切れていて、冷蔵庫に入っていたアイスは全滅だったとか……。
食べものの損害はまだしも、猫ちゃんが、猫の体に害となるネギ類や生のイカなどを食べてしまったら大変です。
どうすれば猫ちゃんが冷蔵庫の中身をあさるのを防止できるか、考えてみました。
(1)留守番のときはキャットタワー付きのケージに入れる
目が届かないときの室内は、危険がいっぱいです。実際に、台所の開き戸を猫ちゃんが開けてしまい、包丁などでケガをする事故も起きています。
お留守番のときは、キャットタワー付きのケージに入れることをオススメします。
(2)ケージに入れられないときは開き戸のロックを徹底する
ホームセンターやペットショップなどで、地震のときに開き戸が開かないようにするロックが販売されています。
100均などで、子どもが開き戸を開けられないようにする「チャイルドロック」が売られていますが、材質的にもろいものが多く、猫ちゃんにはあまり向きません。必ず、頑丈なロックを導入してください。
お出かけになるときは、猫ちゃんがいる部屋の引き出しや冷蔵庫などのロックをすべて確認するようにしましょう。
ケース3 夜中、寝ている私に跳び蹴りをする
最後にご紹介するのは安眠妨害事例。東京都にお住まいの「ガンジロウ」さんは、夜中に熟睡しているペットオーナー様のお腹の上に、棚の上からダイビングするそうです。顔に猫ちゃんの爪がひっかかったときは、さすがのペットオーナー様もキレたとか……。

猫はもともと夜行性で、夜に活動的になるのはしょうがありません。自分が遊びたいのに、大好きなペットオーナー様が熟睡していることに、ちょっとイラッときているのだと考えられます。対策法を考えてみました。
(1)猫の遊び部屋と寝室を別にする
複数のお部屋があるなら、これが最も手っ取り早い対処法です。その代わり、休日前夜はペットオーナー様も夜更かしをして、なるべく猫ちゃんにかまってあげるようにしてください。
(2)キャットタワー付きのケージに入れる
ワンルームにお住まいなら、こうするほかありません。ケージの中にはおもちゃを入れて、猫ちゃんが退屈せずに遊べるようにしてあげましょう。
(3)多頭飼いとケージの二段構え
ほかの猫ちゃんとうまくやれそうな猫ちゃんなら、多頭飼いをして猫同士でストレスを発散してもらうのもオススメです。
ただし、ワンルームにお住まいなら、猫同士のプロレスに寝ているペットオーナー様が巻き込まれることを防ぐため、キャットタワー付きの広めのケージに猫ちゃんを入れてから就寝されることをオススメします。物音がしても、そこは我慢です!
まとめ
猫は、本当に頭がいい、賢い動物です。「猫は犬よりも頭がいい」としみじみ思います。
もっとも、頭の良さをすべて「人間に喜んでもらうため」に使う犬とは違い、猫はその頭脳をただ、自分が面白おかしく暮らしていくためだけに使います。人がイタズラに悩まされるのは、犬よりも猫のほうが多いといえるでしょう。
多少の苦労は、かわいい猫ちゃんと過ごすためのご褒美のようなものと思ってください。猫ちゃんのイタズラは、シニアキャットになるとほぼおさまります。そのときは楽になるけれど、ちょっと寂しいものですよ。
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