大型のネコ科動物と暮らすことはできる?
大型のネコ科に憧れを抱き、トラやライオンと暮らすのを夢見る人は、今も少なくありません。ただ、日本ではほぼかなわぬ夢と言ってよいでしょう。
絶対にダメというわけではないのですが、脱走を防げる安全な檻の設置など、かなり高いハードルが存在する上、トラやピューマ、チーターなどの大型ネコ科動物は、殆どがワシントン条約によって生体の輸出入を厳しく規制されているため、拾ってきてこっそり飼う、というのも不可能です。
しかし、世界は広いもので、大型ネコ科を愛し、家族として暮らしている人は案外いるようです。
ロシアの一般家庭で暮らすのはあの大型猫!?
ロシアのペンザに暮らすドミトリエフ夫妻もまた、そのうちのひと組と言えるでしょう。彼らが育てているのはなんと、ピューマです。
ピューマは、英語では他に「クーガー」とも呼ばれるアメリカ大陸原産の肉食獣です。生息域はとても広い上、適応力も高く、高地から平原、森の中から砂漠まで、あらゆる場所で生き抜いています。
不運な偶然によって人が襲われる事件も起きている、猛獣というにふさわしい動物、なのですが…。
ドミトリエフ夫妻と暮らすメッシは、見ての通りの大きく、愛情に満ちた猫です。
ごろんと床に転がって、おもちゃがついた紐を猫パンチ!
超特大サイズの爪とぎで爪をバリバリ…
こちらも超特大サイズのブラシを両手で抱えて、顔周りを自分でゴシゴシ…とっても気持ちよさそうな表情です。
その姿は、まさにちょっと体が大きいだけの猫。
先住猫のキーラは、メッシとなれ合うことは拒否しましたが、現在は距離を置きつつ同居はうまく行っているようです。スフィンクスであるキーラとメッシの体格差はかなりのものですから、ある程度の距離感はあった方が良いのかも知れません。
ドミトリエフ夫妻とメッシの出会い
夫妻がまだ8か月のメッシと出会ったのは、動物園でした。
当時のメッシは、どうやらあまり良い扱いを受けていなかったらしく、幼少期のケア不足から健康上の問題をいくつも持っていました。
それでも愛らしいメッシの姿に離れがたいものを感じた夫妻は、園長にかけあい、メッシを買い取ることにしたのです。
メッシは普通のピューマよりも体格が小さい上、慢性膀胱炎や筋萎縮、くる病など、幼少期の悪環境によると思われる疾患がいくつかあり、適切なケアが必要です。
そのため、夫妻は朝晩の散歩に加え、筋力や骨を強くするためのサプリを与えたり、膀胱炎でトイレが近いメッシのためにバスタブをトイレにできるよう足場をつけてやったりと、様々な工夫をしています。
試行錯誤の上、メッシを犬のトレーニングセンターに託すことにしたことも、彼らの工夫のひとつでしょう。ネコ科なのに犬!?と思ってしまいますが、これは大変うまく行ったようで、コマンドもしっかり入り、家庭でもその成果を十分に発揮しているそうです。
2人と幸せに暮らすメッシ
メッシはご主人と寝るのが大好き、奥さんにもべったりと、うっとりするほど幸せそう。
中には、ピューマを猫のように飼う、彼らの暮らしを批判する動物愛護団体もあるようです。夫妻も野生動物を安易に飼うべきではないと言います。
しかし、思うべきはメッシの幸せ、ただ一つ!これからも2人と2匹が幸せに暮らしてくれることを願ってやみません。
– おすすめ記事 –
・生放送中に肉食の危険な動物クーガーを発見!?その正体にほっこり。 |
・「お前はダレにゃ!?」自分のベッドに思いもよらないお客が!? |
・絶滅危惧種に指定?世界でも珍しいかわいい猫ちゃんたち |
・砂漠で生きる猫「スナネコ」がカワイイ! |