愛猫家に国境はない? ついつい使ってしまう猫語の世界

2015.10.09

愛猫家に国境はない? ついつい使ってしまう猫語の世界

愛猫家の皆さんは猫ちゃんに話しかけるとき、ついつい、まるで赤ちゃんに話しかけるような甘い声を出してしまったり、猫の気持ちになって話すとき、「○○だニャン」と語尾につけたりするのではないでしょうか。実際に様々な猫の雑誌、テレビ番組などでもそうした様子はよく見られますよね。また、ネコ、ではなく、その鳴き声に由来して「にゃんこ」と呼ぶのも当たり前になっています。前回は愛猫自慢のコンテスト大好き欧米人の様子をご紹介しましたが、今回はなんと英語にもあったにゃん語(猫語)の世界を、彼らの実際のやり取りをご紹介したいと思います。

日本語よりも断然多い!色々なにゃん語in English

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日本語で「にゃん語」もしくは「猫語」といっても、実際にそういった単語があるわけではなく、先にあげた、語尾に「○○だニャン」とつけたり、「うちのにゃんこが・・・」といったりするのであって、そのほかは主に猫の気持ちをくみ取るための「猫の気持ちの言葉」として使われていることが多いようです。それは数ある猫語関連の本から読み取ることができます。筆者自身、猫を飼うにあたって猫語関係の本を買って読み漁りましたが、そのほとんどが猫の気持ちを理解するためのものでした。また、猫の雑誌にはたくさんの実際の猫たちが登場しますが、やはり、その多くが、猫が、「忙しいにゃ」、「○○ですが、にゃにか(なにか)?」、「こっちに来にゃいで」など主に、その鳴き声に由来したものが多いようです。そのほかには、「あんもにゃいないと(アンモナイト)」「にゃわばり(縄張り)」などがありますが、このような現象はなんと世界共通言語ともいえる英語にもあります。そしてそのバラエティーの多さは日本語とは比べ物にならないくらいありました。

英語特有の法則から派生した「にゃん語」

日本語では猫の鳴き声といったら主に「にゃー」や「にゃん」と表現されることが多いですが、英語では“MEOW”または、”MEW”と表現します。音声としては「ミャウ」に近く、日本語とあまり変わりはありません。しかし、ここからが日本語と大きく違う点なのですが、この“MEOW”は擬態語としての猫の鳴き声だけでなく、猫が鳴いているという意味の動詞として使われます。例をあげると、日本語なら、「猫がにゃーにゃー鳴いている」というところを、英語では”A cat is meowing.”といって、この鳴き声を表すはずの言葉がそのままシンプルに動詞に変化します。一つの単語が名詞として使われたり、動詞として使われたり、といったこの法則を利用して、様々な、いわゆる本物の「にゃん語」があるのです。
では、いくつか知っておくと便利かもしれない、「にゃん語」in Englishをご紹介します。
まずは、愛猫家さんならぜひとも知っておくと便利なのが、猫の飼い主の呼び方です。
それはズバリ、“MEOWMY”.(ニャウミー)。鳴き声の”MEOW“と、子供などがお母さんを呼ぶときに使われる ”Mommy/Mummy”(マミー)を掛け合わせた造語です。彼らと会話していると、”How is your Meowmy doing?”(日本語に該当する言葉がないので訳しようもないのですが、しいて言えば、あなたの”ママ“どうしてる?とでもいいましょうか)や、”My Meowmy is…”(僕/私のママが・・・)といった感じで猫の立場で話すときだけではなく、猫に話しかけるとき、もしくは飼い主さん同士で会話するときに普通に使われています。もし欧米圏の国々へでかけることがあって、猫の飼い主さんにであったり、かわいい猫ちゃんを見かけたら、使ってみると喜ばれるかもしれません。(飼い主さんが男性だったらどうなの?と思われる方もいるかもしれません、一応”Deowdy”(Daddy+meow)という言葉もあるようです。ただし、この場合、”my pa” や、”your pa”といって”Papa”の略語を使う事の方が多いです。 )

いずれにしても、ついつい愛猫に話しかけるとき幼児言葉をつかってしまう現象は世界共通のようでした。やはり猫たちは大切な家族の一員なのですね。
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これこそ、英語特有なその他の「にゃん語」

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さて、鳴き声から派生したにゃん語があることをご紹介しましたが、実は英語にはほかにも実に多くの猫に由来した単語があります。とりわけよく使われているのが、愛猫家ならみんな大好き、“肉球”に由来する単語です。
英語で肉球は”paw”(ポウ)といいます。これを文字って使われている単語がとても多いのです。
普段よく使われる言葉で”Awesome”(発音;オーソム、意味;すごい)というものがありますが、この単語と”paw”をかけあわせてできた言葉、”Pawsome”(発音;ポウソム)。これは本当によく使われています。ちなみに日本では、「ニャンダフル」という言葉が使われていますが、これが、この”pawsome”に相当するかもしれません。
その他、肉球”paw”関連の言葉として、”pawticipate”(participate=参加する)、”Paws crossed”(fingers crossed=祈っています/願って、います)といったものがあります。

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さらに、やはりこれもまた猫の魅力の一つであるふかふかの被毛。日本語でも、モフモフ、フワモコ、という言葉がありますが、とりわけ外国の愛猫家さんたちは被毛(“fur”)に魅力を感じるらしく、それに由来する言葉も多数あります。 一例として“furriend”(fur+friend=友達)”というのがありますが、これは愛猫家どうしで、よく使われているので知っておいて損はないかもしれません。いわゆる「にゃん友」というものですね。

おしまいに

ほかにも沢山の猫に由来した単語があるのでぜひともご紹介したいのですが、言葉の紹介よりも大切なのは、愛猫を家族の一員、友達、パートナー、子供などといった存在として大切にして楽しく暮らしている様子が、こうした言葉遊びからもくみ取れることをお伝えしたくて、今回の記事をとりあげさせて頂きました。世界中で愛される猫ちゃんたち。人間には言葉の壁などありますが、猫を愛する気持ちは皆同じで、改めて猫の魅力というのは素晴らしいということを少しでも感じて頂けたら嬉しく思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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ひくひくおねこ

ひくひくおねこ

もともと動物全般、とりわけ猫が大好きでしたが、一匹の瀕死の子猫との出会いから、人生が変わり、有名なイギリスのボブとジェームズの日本版と勝手に自負しております。猫の恩返しならぬ、猫への恩返しをしたいと思い日々猫について勉強中です。学んだことを少しでもお伝えできれば幸いです。よろしくお願いいたします。


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