このまったり感が愛おしい! リラックスしている猫のしぐさとは?

2016.01.18

このまったり感が愛おしい! リラックスしている猫のしぐさとは?

猫は警戒心の強い生き物。 寝てばかりいるイメージがありますが、熟睡できている時間は1日に3時間程度とか。眠りは浅く、いつ外敵が来ても逃げられるような体勢を整えています。暢気そうに見えても本当は繊細で、緊張とストレスもたくさん感じているのです。 しかし、そうはいっても外敵に襲われる不安のない家猫はリラックスできやすいようです。 お腹を見せてすやすや眠るポーズは、なんとも幸せな気分を運んでくれますよね。 猫はどんな時にリラックスできて、どんなしぐさを見せるのでしょうか。 猫たちとの幸せな時間をもっともっと増やすために学んでみました。

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猫の警戒心が強いわけ

自然界は外敵でいっぱい。小さな野生の猫が狩りをしながら生き延びていくためには、自分で自分を守る努力が必要でした。だから、外敵が近づくのをいつでも耳で感じとれるように眠りは浅く、眠る時にもすぐに逃げられるような体勢をとり、襲われにくい高い場所を好むようになったと言われています。
ペットとして家の中で暮らすことが多くなった今でも猫の警戒心が強いのは、ご先祖様のDNAがしっかりと受け継がれているということなのでしょう。


猫のストレス度合いの見極め方

何かに警戒していたり、ストレスを感じたりしていてはリラックスすることはできません。
猫のストレスの度合いをチェックする目安に「猫のストレススコア」(Cat-Stress-Score, CSS)があります。
これは、Sandra McCune(米国)が1990年代に開発し、その後も研究が進められている猫の姿勢や表情からストレスの度合いを測るための指標で、「体・腹部・足・尾・頭・目・瞳孔・耳・ひげ・声・動き」の11項目におけるストレス度合いの変化が、「非常にリラックス」「ややリラックス」「やや緊張」「非常に緊張」「怖がっている」「非常に怖がっている」「恐れおののいている」の7段階に分けて説明されています。


猫がリラックスしている状態・しぐさとは

「猫のストレススコア」では、以下が「非常にリラックス」している状態とされています。
体…仰向け・横寝 
腹部…さらけ出している、ゆっくり上下動する
足…伸ばしきっている
尾…伸ばされている、ゆったりと巻かれている
頭…地面につけている
目…閉じられている、半ば閉じている、ゆっくりとまばたきしている
瞳孔…通常の大きさ
耳…通常の位置にある
ひげ…横
声…出さない
動き…眠っている、休んでいる

実際の猫のしぐさで見てみると、こんな感じでしょうか。 
ひげが鼻より前や後ろを向いているのではなく真横に垂れていたり、足がだらーんと伸びていたり、目が半開きで気持ちよさそうにしていたり。こんなしぐさがリラックスしていることを伝えてくれますね。

極端な言いかたをすれば、猫がストレスを感じるのは「自分の思いのままに行動できない時」なのかもしれません。過剰に構われたり、ひとりになれなかったり、落ち着けない相手がいたり、自由に動き回れなかったり、気持ちよく食べたり排泄できなかったり…。
逆に、猫がストレスから解放されるのは「思いのままに行動できる時」であり、外敵に襲われる心配がなく、信頼できる相手と一緒にいる時のようです。
安心してぐっすり眠れる時間こそ、猫が最もリラックスできている時間と言えるでしょう。
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愛すべき寝姿「猫のひらき」

仰向けになってお腹をさらけ出し、足を伸ばしきって頭を地面につけている。
「猫のストレススコア」で「非常にリラックス」している状態として書かれていることがぴったり当てはまるのが、猫のこの寝方。 
「猫のひらき」とか「ヘソ天」とも呼ばれ、愛猫家さんたちにとても人気のあるしぐさです。

この寝方をするのは、暑く感じた時にお腹を見せることで体温を逃がし、涼しく過ごすためと言われています。冬でも暖房の近くで見られますし、うつぶせの場合もあります。
ただ、この猫の知恵は飼い主さんとの信頼関係がなければ成り立ちません。猫のお腹は内臓が詰まっているというのに覆われている毛が少なく皮膚も薄く、襲われたらひとたまりもない弱い部分。それを見せてくれるのは、飼い主さんに対する警戒心がない証拠です。
リラックスして「猫のひらき」になってくれている姿を見れば、愛情がさらに募ってしまいますね。
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究極のリラックス?「バンザイ寝」

仰向けに寝る猫で、さらに両手をあげてバンザイしているように見える猫も少なくありません。なぜ手をあげて寝ているのでしょうか。
人間にとっても「手をあげて寝る」のが一番楽な姿勢なのだそうです。そういえば赤ちゃんもよくバンザイして寝ていますね。大人になると疲れている時にそうやって寝てしまうことが増えるという話もありますが、とりあえず猫も人間も楽な姿勢でリラックスしたいという気持ちは同じようです。
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寝相で笑わせてくれた猫

今はもう亡くなってしまいましたが、我が家の次女猫の寝相も相当なものでした。リラックスしきった寝姿は私の心をいつもあったかくしてくれていました。
気性がやさしくフレンドリーなこの猫は、緊張するはずの動物病院でもスタッフの方によく可愛がっていただいていました。おおらかな猫はリラックスしやすかったのでしょうか。

猫がリラックスしたしぐさを見て、一緒に暮らす人間もまたほっこり、リラックス。
その素敵な関係をずっと続けていくためにも、ストレスを与えることなく、猫がリラックスしやすいような環境をつくってあげたいものですね。
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North Cat

North Cat

「お子さんは?」と聞かれたら「いますよ!4本足ですけど」と答えます。  子ども代わりに育てた猫は4匹(ぜんぶ野良)。通院、闘病、引っ越し、悲しい別れなどを経て、現在は2匹の猫と夫とお義母さんと暮らしています。  猫たちとのより幸せな暮らしをめざし、勉強したことをお伝えしてまいります!

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