犬の涙やけを改善して、子犬の頃のきれいな顔を取り戻そう!

2016.04.03

犬の涙やけを改善して、子犬の頃のきれいな顔を取り戻そう!

犬の目は、顔の中でも特に印象を左右する最重要ポイント!でも、意外とお手入れを忘れてしまう場所でもあります。ある日突然、目元の変色に気づいて、初めて犬の「涙やけ」というやっかいな症状を知ることになります。涙やけのない顔を取り戻すべく、大慌てで原因や改善法を調べている方も、いろいろ試したけど治らず困っている方もいらっしゃることでしょう。涙やけの原因を確認して、効果的に改善していきましょう。

focebookシャアツイート

涙やけとは?

eeba5880cd39f98f0826df8fdfbd39ce_s

犬の目から鼻の周りの毛が赤茶色に変色した状態を「涙やけ」と言います。毛の変色は、マラセチアという細菌が、あふれ出た涙を利用して異常に繁殖することが原因です。


流涙症とは?

涙があふれる一番の原因は、「流涙症」(りゅうるいしょう)という病気です。流涙症は、涙そのものの量が多かったり、目から鼻への通り道がふさがっていたりすることで起こります。人にも見られる病気で、モノが見えにくいためとても不自由で、目の周りがただれてしまうこともあります。


涙やけの原因菌が増殖しやすい条件

bc040424e694d75dcf3301a1de402e69_s

涙やけを起こすマラセチアは、犬だけでなく健康な人にもいます。ふだんは大人しくしていますが、条件がそろうと一気に増殖して、皮膚にダメージを与えます。人の皮膚ではニキビに似た湿疹を作り、犬の耳では外耳炎を引き起こす悪い細菌です。

マラセチアが繁殖する条件=涙やけの原因です。マラセチアの繁殖する環境は次の通り。
・温度=犬の体温くらい
・湿度=じめじめしている
・栄養源=皮脂やタンパク質などのエサがある
・ほかの細菌がいない

涙でぬれた犬の毛は、マラセチアにとって最高の環境だということがお分かりいただけると思います。これらの条件がそろわないように気をつければ、涙やけは徐々に改善していきます。1つずつ検討していきましょう。

– 改善法1 部屋の温度・湿度を適度に保つ –

涙やけは、室温が高すぎると悪化する傾向があります。夏は冷房を入れて室温を下げる方が良いです。冷房を入れると、湿度も下がるので、その点でも効果的です。

– 改善法2 目の異物やアレルギー物質を取り除く –

涙が常に目からあふれ出ていると、その湿気と栄養で涙やけが起こります。目にゴミが入ったら、一時的に涙が多く出ます。逆さまつ毛など、毛の生える位置や向きが悪いのも、涙を出す原因になります。さらに、花粉症のようなアレルギーでも涙が出続けることがあります。これらの場合は、原因になるものを取り除けば、涙を正常な量にすることができます。今まで普通だったのに、急に涙やけができた、というときは、原因になるものがないか、目を見たり、花粉の量との関連性を考えたりしてみてください。

– 改善法3 目から鼻への通りをよくする –

通常、涙は目から鼻を通って喉へ抜けていきます。この通路のどこかが、詰まったり細くなったりしていると、涙がうまく抜けていかず、目から大量に流れ出てしまいます。生まれてすぐから涙やけの症状がある犬は、先天的にこの病気であることが多く、動物病院で治療を受ける必要があります。

– 改善法4 涙の質を改善する –

涙が水分不足で粘り気を持ってドロドロになっていたり、涙に本来含まれない成分を含んだりして、涙の通り道がふさがれることがあります。この場合は、たっぷりの水と良質なエサを心がけると、涙やけが改善していきます。添加物の多いドッグフードやジャーキーのようなおやつ、脂肪分の多い人間の食事は、涙やけを悪化させるので、中止してみてください。

– 改善法5 目や鼻の病気を治療する –

角膜に傷ができても、涙が増えます。結膜炎や角膜炎も涙が増える病気です。流涙症が悪化して、傷や炎症をともなうこともあります。涙が多くなるほか、充血や目やにもある場合は、目の病気かもしれません。鼻炎や副鼻腔炎で鼻の奥が炎症を起こすと、涙の通り道が細くなります。これらの病気を治療すれば、流涙症も同時に治るかもしれません。獣医さんの診察を受けてください。

– 改善法6 出た涙を細菌のエサにしない –

いろいろ手をつくしても、涙が出るときは出ます。それでも細菌が増殖する前に、涙をぬぐい去れば、涙やけにはなりません。あふれ出る涙は、ふき取ってください。何度もごしごしすると、炎症が起きて逆効果なので、1日1~2回、優しくふき取りましょう。さらに、ドッグフードを保存料等無添加の良質のフードや手作りご飯に変えれば、涙に含まれるタンパク質や脂肪分(=細菌の栄養源)を減らせます。

– 改善法7 細菌を減らす –

涙やけの原因菌を除菌すると、毛の変色はかなり改善されます。病院でもらう目薬(抗生物質)は効果抜群ですが、副作用もあるので注意が必要です。軽症なら、水道水や精製水で目や周囲を洗い流すだけでも、効果的です。


【まとめ】

da5fbabfab59bc72a1133ae0125a52bb_s

涙やけの改善法をご紹介しましたが、毛が赤茶色に変色する原因は、涙だけではありません。だ液でも同じことが起きます。よだれが付きやすい口の周りの毛や、頻繁になめる肉球の間の毛が変色するのも、細菌のしわざです。

細菌の増殖を放置していると、毛の変色だけでなく、皮膚が炎症を起こし、毛が抜けてしまいます。繁殖を抑えるために、湿りやすいところは清潔に保ってあげたいですね。

犬の涙やけ改善のポイントは、正しいお手入れとバランスの良い食事!涙やけから守ってあげられるのは飼い主だけ、ということを忘れずにケアしていきましょう。

focebookシャアツイート

– おすすめ記事 –

・犬が噛む9つの理由~噛む原因を取り除いて噛み癖を治そう!
・三重県観光大使に柴犬「まる」が任命!
・犬のストレスの原因と解消法 ストレスフリーな毎日を目指して☆
・愛犬が食糞をする原因って!?

 ワンちゃんのお手入れをしよう


 大切な家族だから気をつけたい!!トイプードルがかかりやすい遺伝病について


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
坂田 ひかり

坂田 ひかり

子どもの頃から犬を飼い続け、犬と一緒に成長してきました。意外と知らない衝撃の真実や、知って得する豆知識を紹介していきたいと思います。犬好きさんがもっと犬を好きになって、犬と一緒に幸せになってもらえたら嬉しいです。

関連するキーワード


記事に関するお問い合わせはこちら