愛犬「いびき」をかいて寝ている時は要注意

2015.06.10

愛犬「いびき」をかいて寝ている時は要注意

でも、単純な「いびき」と安易に考えてはいけません。 何らかの病気を発症している合図の場合や、健康状態を悪化させてしまう可能性があります。 いびきについてお話させていただきます。

「いびき」について時々、相談を受けることがあります。
「寝ていると突然、大きな音でいびきをかいているんですが、大丈夫ですか?」
「犬や猫もいびきはかくんですか?」
と言うご相談を受けます。
わんちゃんも、人間同様に、いびきをかく事はあります。
でも、単純な「いびき」と安易に考えてはいけません。
何らかの病気を発症している合図の場合や、健康状態を悪化させてしまう可能性があります。

「いびき」をかきやすい犬種とはどんな種類でしょうか?

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いびきをかきやすい犬種は、鼻が短い(つぶれている)短頭種に見られることが多い傾向があると言う事です。下記のように分けられます。

☆ブルドッグ、パグ、フレンチブルドッグ、ペキニーズ、シーズー、ボストンテリアなど

これらの品種は鼻がつぶれているために鼻腔が狭く、また鼻が短い分、軟口蓋が長い為に「いびき」をかきやすいといわれています。

しかし、全てに見られる訳でもありません。
この他、チワワ、マルチーズ、ポメラニアン、ヨークシャーテリアといった小型犬にも多く見られます。
ここまでが正常でもいびきをかく事があるケースです。

年をとるにつれて悪化していく、または突然「いびき」をかき出したと言う場合があります。
これには、注意が必要です。

いわゆる病気の可能性があるという事です。
高齢に伴い出てくるいびきには生理的に起こる事もあります。
その他に、安静時や寝ている時、呼吸が苦しそう。
寝ている時に一瞬でも、息が詰まるような症状が見られる。
このような症状が見られたら「呼吸」を邪魔している場合があります。
病気としては、鼻の病気、鼻道の病気、咽頭喉頭の異常、気管、肺、心臓などに問題がある事が示唆されます。原因としては感染や腫瘍、異物、形態的異常など様々です。この場合は、すぐに動物病院に受診してください。




人でも「いびき」と言うのは「睡眠時無呼吸症候群」などを引き起こす原因として積極的に改善策、治療が行われています。
わんちゃんの場合も同じ。
「いびきくらい…」とはけして考えず、ひどくなる前に一度動物病院で診てもらうようにしましょう。

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Dr.佐藤 貴紀

Dr.佐藤 貴紀

幼い頃から大の動物好きで、獣医を志す。 麻布大学獣医学部卒業後、西荻動物病院、dogdaysミッドタウンクリニックにて副院長をつとめる。 また、獣医生命科学大学内科学教室において循環器を主に学ぶ。 2008年7月に「白金高輪動物病院」開業。 2011年4月に「中央アニマルクリニック」開院。 専門は「循環器」。全国に約60人しかいない(2013年5月現在)「日本獣医循環器学会認定医」の一人。 専門外来を特徴とし、確定診断にもこだわり、かかりつけ医を推進している。 誠実でやさしい人柄と確かな技術に惹かれて、全国の飼い主さんから相談が絶えず寄せられている。

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