1.多頭飼いとは?
多頭飼いを考えている方にまたは、悩んでいる方に多頭飼いとは何かを知って頂きたいと思います。多頭飼いをする必要は、どこにあるのでしょうか?
無理に多頭飼いを勧めている訳では、ありません。安易に飼ってしまって、失敗したケースもあるので・・・だからこそ多頭飼いについてご理解頂きたいと考えます。
犬は、もともと群れで暮らすオオカミが先祖です。
オオカミは、群れの中で生活する事によって社会性や狩猟の仕方などを親や兄弟や仲間から学び、安定した安心ある生活を送る事ができます。
しかし、現代の犬達はどうでしょうか?
人間社会や人間の家族の中でも十分に社会化ができ、人間家族が決定権を握って接してあげれば群れのように安定した安心ある生活を送る事が出来ます。
ですが残念な事に私が見ている限り、長時間の留守番をしている犬や人が家に居ても色々とやる事が多く忙しいため、孤独な時間が多い犬が多いと感じます。
批判している訳では、ありません。人間社会で生きていくためには、人間と一緒に生活していくためには、仕方がなく必要な事だと思います。
飼い主さんも愛犬のためにと、朝晩とお散歩に連れて行きストレス発散させてあげたり、遊んであげたり、社会性の勉強をさせたり、頑張っています。最近ですと犬の幼稚園や保育園などに預ける飼い主さんもいらっしゃいますよね。
しかし、全ての飼い主さんが、毎日このような生活を送る事が出来るとは限りません。
また人間にも色々な事情がありますので、そうしたくても出来ない時など言い訳になるかも知れませんがあります。そこで犬を2頭以上飼ったらどうかと言う提案です。
2頭以上飼う事によって犬は、群れでの仲間と一緒に生活すると言う社会的欲求を満たす事ができ、飼い主さんが留守でも安心感が生まれます。
簡単に言うと1頭の時は不安や恐怖で落ち着かず不安定ですが、多頭飼いする事によって犬の仲間が出来たため、精神的に楽になり安定した安心ある生活をする事ができる、
こんな感じでしょうか。
多頭飼いにも意味や理由がある訳です。

※多頭飼いが良く、1頭で飼う事が悪いと言っている訳ではありませんので、ご注意を!
しかしながら、多頭飼いをするにあたっても想定しておかないといけない事があります。
そこで多頭飼いのメリットとデメリットを考えてみました。
2.多頭飼いをする前に知っておきたい、メリットとデメリット!!
(1)多頭飼いのメリット
①社会性が身につきやすい
犬同士で遊んだりしますので、噛む加減やコミュニケーションの取り方などを自然と学んでくれます。また、犬嫌いや苦手も減少しやすいです。

②しつけを学びやすい
先住犬によりますが、先住犬が社会性に順応している犬だと先住犬をマネして色々な事を覚えてくれます。
例えば私の経験上、トイレトレーニングは先住犬がトイレシーツにトイレをした場所に自然とトイレをしてくれていました。
また、一緒になってオスワリをしたり、マテをしたりしていました。裏を返せば、先住犬がどうか?で変わると言う事にもなりますが・・・しかしながら、絶対という訳でもなく最近ですと、なぜか先住犬の逆を行う犬も増えています。先住犬がトイレを出来なくても、2頭目ができてしまうなんて事もあります。先住犬より一番になりたいのでしょうね。
③お留守番などのストレスが軽減される
もともと犬は、怖がりですから1頭のお留守番は、苦手です。しかし、2頭以上居る事によって、仲間がいるため不安がなくなりストレスが軽減される訳です。
④運動不足の解消
お散歩をたくさんしたからと言っても、犬の運動不足解消までにはいきません。
犬は、走るや跳ねるなどの体を動かす事によって疲れ、運動不足が解消されます。
とは、言っても飼い主さんが30分以上走り回るなんて出来ません。体がもちませんし付いていけません。2頭以上飼っている事によって、犬達がじゃれあい疲れてくれます。
犬のダイエット法にも犬同士で遊ぶ事によって疲れシェイプアップができるとあります。
私も経験上、犬同士で遊んだ方がたくさん疲れ、ぐっすり寝てくれます。
(2)多頭飼いのデメリット

①お金が掛かる
1頭増えると出費も増えます。食費や医療費が一番分かりやすいですが、他にも飼い主さんよっては、色々と飼育費が掛かります。犬の大きさにもよりますが、倍は掛かりますね。私も中型犬1頭、小型犬2頭を飼っていますのでなかなかの出費です。
②飼育環境のスペース必要
多頭飼いするにあたって、犬の生活するスペースがないと話になりません。
飼育場所を確保できるか?例えばサークルが2台おけるのか、落着いた環境を作れるのかなどです。
③時間が必要
犬の世話をするためには、時間が必要です。掃除や散歩、しつけなどなど・・・時間も倍、必要になります。
メリットとデメリットのお話をしましたが、何にでもどんな事に対してもメリットとデメリットは、あります。大切な事は、飼い主さんが無理をせず飼えるかどうかです。
NPO法人ドッグパーク普及協会公認 ドッグアドバイザー
家庭犬しつけインストラクター 藤平奈大之・監修