春になりやすい病気と予防 換毛期の皮毛の手入れ

冬から春に移り変わるこの時期、寒さから身を守ってきた毛の生え変わりが起こります
ここで重要なのがブラッシングです。
毛の手入れを怠ると換毛がスムーズに行われず、毛玉ができてしまいます。
たかが毛玉と侮るなかれ、毛玉はダニやノミの恰好の温床ともなり、皮膚病、体内寄生虫発生の原因となります。
ブラッシングにいつも以上に気を遣い、お風呂嫌いな猫ちゃんも多いですが、定期的なシャンプーで皮膚、被毛を清潔に保つよう心がけてあげてください。
ノミやダニの外部寄生虫
ブラッシングによるノミダニの予防の話をしましたが、季節柄、温かくなってくると虫を含めた生き物が活発に動き回るようになります。
それと同時になんだか体がむずむずしてくる猫ちゃんも多くなるようです。
特に気温が13度以上になるとノミは活発に繁殖を繰り返すようになります。
ダニの種類の一つであるマダニは、もっと低い温度から活動はしていますが気温が高くなると爆発的に繁殖してしまいます。
たとえ一匹の寄生でもひどい皮膚炎になってしまうのがアレルギーの怖いところ。ブラッシングと併せてノミダニが本格的に発生する前に駆除剤を使用して寄生を予防することが大切です。
予防という意味でいえば、やはり動物病院で処方してもらう医薬品としての駆除剤が一番確実で安心です。
最近では背中の皮膚に少量の液体状の薬品を垂らす、スポットオンタイプが主流となっています。こちらは月に一度の処方で効果があるとのことで、飼い主にとっても猫ちゃんにとっても便利なものですが、使用する際には注意が必要です。
春になりやすい病気と予防 フィラリア予防

ノミダニと合わせて虫が媒介する恐ろしい病気がフィラリアです。
蚊を媒介とする寄生虫の病気で、最終的に心臓内に到達し成虫になってしまいます。フィラリアのやっかいなところは心臓内で大きくなった成虫のフィラリアを殺しても、その死体は心臓内や血管に詰まってしまい、血行障害や異物反応を起こす可能性があるところです。
フィラリアの基本的な予防策は、蚊から皮膚に入って血管内にもぐり込む前の除去です。
フィラリア予防薬はフィラリアが体内に入るのを予防しているわけではなく、体内に入ったフィラリアが心臓に入らないようにするための薬となります。
気温が17度以上になると蚊は活発に血を吸うようになるため「少し暖かくなってきたな」と感じたらすぐにフィラリアの予防を始めるようにしましょう。
フィラリアはワンちゃんだけの病気と思われている猫ちゃんオーナーの方が多くいらっしゃいますが、実はフィラリア症はネコちゃんでも起こりうる病気ということが分かってきました。
ワンちゃんとネコちゃんではフィラリアの症状が異なり、ネコちゃんの症状の特徴としては嘔吐、咳、呼吸困難などの症状です。しかし急激に悪化して亡くなってしまったり、これらの症状があらわれることなく急死してしまっていたことから、フィラリアが原因とは気づかれなかったようです。
ワンちゃんに比べネコちゃんは体が小さいため、たとえ1匹の寄生でも命の危険があることから、ネコちゃんもフィラリアの予防を行ったほうがいいと認知され始め、最近になってようやくネコちゃん用のフィラリア予防薬も動物病院で手に入るようになりました。
予防を開始する時期は暖かくなるこの季節です。
春になりやすい病気と予防 避妊・去勢手術

春はネコちゃんの様子がなんだか違う…?
それもそのはず、春はネコちゃんにとって発情期。
日照時間が発情を即す、といわれており春はまさに日が短い冬から一気に日が長くなります。
発情したメスのネコちゃんのフェロモンに誘われて、オスのネコちゃんも大きな声を出したり、あちこちにスプレーと呼ばれる霧状のおしっこをひっかけて歩くようになります。
このような事実から春は避妊去勢手術が多くなります。
避妊去勢手術と聞くと尻込みしてしまいますが
ネコちゃんの子供を産む予定がなければ、なるべく早くに獣医師に避妊去勢手術の相談をすることをおススメします。
その理由の一つは去勢手術によって卵巣・子宮・精巣といった生殖器の病気を予防することができるからです。
また、発情期による思いがけないトラブルとしてはオスネコちゃん同士のケンカです。
動物の本能である生存競争なので仕方のないところではありますが、ケンカによって命を落とす可能性もあります。
ですから去勢手術や避妊手術をしていない猫を外に出す事は控えた方がよいでしょう。
健康診断を受けましょう

春の病気予防について挙げてきましたが、ネコちゃんのために必ず受けていただきたいものが“健康診断”です。
人の世界でも春には健康診断を受けますよね。
ネコちゃんの世界でも同じように多くの動物病院では、春に年に一回の健康診断を推奨しています。
もちろん、総合的にネコちゃんの健康状態を調べるのが主な目的ですが、始まりとしては先に挙げたフィラリア予防のためです。
フィラリアの予防薬を投与するときには必ず血液検査が必要で採血をしなければいけません。せっかくネコちゃんに我慢してもらって採血をするのなら、少し多めに採って他にもいろいろ調べてみよう、というのが始まりと言われています。
一般的な健康診断の内容は以下の通りです。
健康診断はあくまで“そのときに”何も問題が見つからなかった、ということです。
異常が見つからなかったと短絡的にならずに、この季節はネコちゃんの様子には気を遣ってあげてください。
少しでも異常や違和感を覚えたら動物病院での診断を受けてください。
早期発見が一番の有効治療であることは人でもネコちゃんでもかわりませんから。
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