1.加湿器は必要?
3.お部屋が乾燥するとどうなるの?
3-1.フケやウイルスが出やすくなる
3-2.肉球も乾燥する?!
3-3.喉や呼吸器に影響がでる
3-4.脱水による影響
3-5.免疫力低下
4.加湿器を選ぶ際のポイント
4-1.スチーム式は避ける
4-2.音
4-3.お手入れ
加湿器は必要?

結果から言うと、加湿器はあったほうが良いでしょう!
冬は暖房器具を使う機会が増えますよね。そうするとどうしてもお部屋が乾燥してしまいます。そのようなお部屋だと猫の皮膚が乾燥するウイルスや細菌が繁殖しやすくなってしまうのです。
わたしたちの肌が乾燥してカサカサになってしまうのと同じように猫の皮膚も乾燥します。
そんなとき加湿器があればお部屋の感想を防げますので、乾燥のリスクを減らすことができます。
猫にとって快適なお部屋
◆温度・湿度
猫にとって快適な室温設定は22~28℃前後、湿度は50~60%前後と言われております。猫種や体型によって個体差はありますが、大体人間と同じくらいの感覚ですね。
湿度とは空気中の水蒸気量の割合のことを指すため、基本的には室温が上がるのと反比例して湿度が下がります。そのため、エアコンやヒーターなどの暖房器具を使うと部屋は温まりますが、その分湿度が低くなり乾燥してしまうのです。
冬場、暖房器具と併用して加湿器を使う必要があるのはこの乾燥を防ぐためです。
ちなみに子猫や老猫の場合は、体温調節が上手にできずに身体が冷えやすくするため、少し高めに温度設定をしておくほうが安心でしょう。
お部屋が乾燥するとどうなるの?
◆フケやウイルスが出やすくなる
乾燥しているお部屋で猫を飼っていると、肌がかゆくなったり、フケが出やすくなったりして、猫が快適に過ごせません。
また、空気が乾燥しているとウイルスも蔓延しやすくなり、猫風邪と呼ばれる「ネコカリシウイルス感染症(FCV)」や「猫ヘルペスウイルス感染症(FHV)」などが引き起こされやすくなります。これらの病気は一度感染すると猫の体内にウイルスが潜伏するため、完治したかのように見えても免疫力が下がると再発することも。
◆肉球も乾燥する?!
そうなんです、猫は肌だけではなく肉球も乾燥するんです。
完全室内飼いなら猫の肉球を気にかける必要はないだろう、と思っている飼い主さんもいると思います。
しかし、家の中でも意外と猫の肉球は傷つきます。例えば、フローリングをダッシュで走り回っている時に上手く止まれないと、肉球が擦れてしまうことがあります。この時、肉球が乾燥していると大怪我に繋がる可能性が高くなります。
こうした怪我を防ぐためにも、猫の肉球をこまめにチェックしてあげましょう。
ひどく乾燥している場合はペット用の肉球クリームを塗ってみるのが良いと思います。
◆喉や呼吸器に影響がでる
湿度が低くなりすぎると、肌が乾燥するのと同じように喉の粘膜も乾燥してしまいます。
人間もエアコンをつけっぱなしにすると、喉が乾燥してしまいますよね。
これは猫も同じで、乾燥によって鼻や口の粘膜がダメージを受けたり、乾燥した空気を吸い込むことで猫喘息の悪化に繋がることがあります。
◆脱水による影響
乾燥した部屋で長時間過ごしていると、猫の尿が濃くなることがあります。
実はこれ、脱水気味になっているサインなんです。身体の水分量が減ってくると、腎臓が尿の水分を減らすために濃色になると言われています。
この状態は、特に腎臓を患っている猫にとっていいことではありません。脱水症状になると腎臓に強い負担がかかってしまうため、腎臓病の猫は日ごろからなるべくこまめに水分を取り、水分の摂取量を増やす必要があるからです。
もともとあまり水を飲まない猫であれば余計に、室内の乾燥による水分不足にはよく注意してあげてくださいね。
◆免疫力低下
空気中のウイルスは湿度が40%以下になると活性化し、50%以上になると減少すると言われております。そして乾燥した喉の粘膜はウイルスに対する免疫力が低下してしまいます。
冬場にインフルエンザなどの感染症が流行るのは、ウイルスが好む環境+免疫機能の低下という条件が揃ってしまうためなんですね。
もちろんこれは猫にもいえることで、乾燥しすぎた室内では感染症にかかってしまうリスクが高くなります。
加湿器をつけると粘膜の乾燥を防ぐだけじゃなく、湿度の上昇によってウイルスが舞い散りにくくなるため、感染症にかかるリスクも減らすことができるのです。
加湿器を選ぶ際のポイント
◆スチーム式は避ける
一番メジャーなスチーム式は猫がいる場合、避けた方が良いでしょう。
なぜなら、加湿器から出てくるスチームに猫が興味を持ち、遊んでいる際にやけどをしてしまう可能性があるからです。もしかしたら倒して加熱されたお湯が猫にかかってしまうかもしれません。こうなった場合、かなり危険です。
◆音
音に敏感な猫の場合、加湿器の音が気になってしまう場合があります。
ストレスを溜めてしまっては良くないため、なるべく静かなものを選んであげましょう。
◆お手入れ
加湿器はマメにお手入れしないと、すぐにカビが繁殖してしまい不衛生になってしまいます。そのため毎日のお手入れは必須でしょう。
そこで重要になってくるのが「お手入れのしやすさ」です。
複雑な構造でバラすのも組み立てるのも面倒だと、大変。ましてやお手入れに手間がかかるとなると飼い主さんが嫌になってしまいます。
したがって、加湿器を選ぶ際はお手入れのしやすさも視野に入れるといいでしょう。
加湿器の種類

おすすめの加湿器は具体的に、気化式・超音波式・ハイブリッド式が挙げられます。
ただこれらの加湿器には、メリットもデメリットもあるので、そのご家庭にあったものを選ぶと良いでしょう。
◆気化式
水を吸ったフィルターに風を送って蒸発させる、最も単純な作りの加湿器です。
熱や蒸気が出ず猫への安全性も高いです。
最近は和紙に水を吸い込ませて自然気化させるようなものや、素焼きの陶器に水を入れて置いておくだけのタイプもあり、見た目も可愛いので人気があります。電気代が安くてコスパも良いのでベッドサイドなどに置く2台目としてもおすすめです。
気化式加湿器のデメリットは、パワー(加湿力)に乏しい所。広い部屋などの場合、加湿が追いつかず乾燥気味になってしまうこともあります。
ミスト:出ない
加湿力:低い
電気代:安い
気化式加湿器はこんな方におすすめ!
★電気代を安く済ませたい
★他の加湿器と併用して使いたい
★家電のモーター音が気になる
★猫が反応してしまうのでミストが出ないものがいい
◆超音波式
デザインが豊富でおしゃれなものが多く、安価で手に入ることから人気が出た加湿器です。その名の通り超音波を利用して水を粒子状にして噴出する仕組みです。
また、音が静かで電気代も安いことで話題になりましたね。
超音波加湿器は、水をそのまま霧吹き状で出しているようなものなので、加湿力はおすすめですが、気を付けないといけないポイントがあります。
ミストとともに加湿器内で繁殖した雑菌やカビ、水中の塩素などもダイレクトに室内へ噴出されてしまうため、こまめに掃除しないといけません。
また、加湿器の周囲が湿気った状態になるため、近くに置いておいたクッションがビチョビチョに…なんてことも多いです。水中のミネラルが白い塊になって家具や家電に付着するなどもデメリットとして挙げられます。
このタイプの加湿器の場合、猫が雑菌混じりの水滴がついた床を舐めてしまう危険や、直接舐めなくても濡れた床を通った足を舐めてしまう可能性もあります。
こまめに清掃して清潔を保つことで雑菌の繁殖を防ぐことができるかと思いますが、それがめんどくさいと感じる方にはあまりおすすめできません。
ミスト:出る
加湿力:普通
電気代:安い
超音波式加湿器はこんな方におすすめ!
★とにかくデザインと安さ重視
★衛生面や安全性はそこまで気にならない
◆ハイブリッド式
気化式にヒーターを内蔵し、部屋の湿度によって加湿方法を自動で切り替えてくれるタイプの加湿器です。湿度が低いときは、フィルターに温風を当てて気化させることで急速加湿させ、湿度が安定してきたら通常の気化式に切り替わります。そのため、スチーム式ほど電気代が高くなりにくいのがメリットです。
ハイブリッド式加湿器は気化式のパワーの低さを補った効率の良い加湿器で、近年人気があります。しかし高性能な分、本体価格は高い傾向なのと、商品によっては音が大きいのがデメリットです。
ちなみに加熱気化式の他にも、超音波式にヒーター機能を加えた「加熱超音波式」もあり、同じくハイブリッド加湿器として販売されています。
ミスト:出る
加湿力:高い
電気代:安い~普通
ハイブリッド式加湿器はこんな方におすすめ!
★初期費用が掛かっても性能良い加湿器がほしい
★安全面も気になる
★飼っている猫は大きな作動音でも気にしないタイプ
加湿器にアロマをいれてもいいの?
アロマオイルは猫に有害な場合が多いので、使用しないでください。
アロマに使用されているアロマオイルのことを「精油」といいますが、この精油は猫にとっては毒のようなものです。肉食動物である猫にとって、植物のエキスを濃縮した精油は濃度が濃いため、肝臓で上手く解毒することができません。
精油がディフューザーによって濃度が薄まったものでも、猫には解毒することができない濃さです。
猫の体についてグルーミングで舐めてしまうことで、解毒することのできない精油がそのまま肝臓に毒素として溜まり、肝機能障害を起こしてしまいます。
そのため、猫がいるお部屋では絶対に精油を使用しないように気を付けましょう。
猫が加湿器を見つめるのはなぜ?
猫がなぜ加湿器を見つめるのかというと、加湿器から出るミストの動きがどうしても気になるのでしょう。ふわふわと予測不能な動きをするミストに意識を奪われてしまうようです。
加湿器というものを理解しようと、ずっと固まって見つめている子もいます。
そして猫たちは、あわよくば加湿器からの煙を捕まえようと手を出し、必死で捉えようとします。これは動くものに反応する本能ですから、仕方ありません。
加湿器に夢中になるうち、ミストのせいで顔や全身がべちょべちょになってしまうことがあります。本来であれば、身体が水に濡れることを嫌う猫ですが、それが気にならないほど加湿器に夢中になってしまうのでしょう。猫らしくてかわいいですね。
そうなってしまった場合は、風邪をひかないようにきちんと拭いてあげてくださいね。
まとめ
お部屋が乾燥しているとフケが出てしまい身体をかゆがったり、猫風邪と呼ばれるウイルスが蔓延してしまったり、脱水を起こしてしまうことがあります。
そのため、猫に適切な温度と湿度を保っておくためにも、加湿器はあったほうが良いということがわかりましたね。
猫を飼っている方におすすめの加湿器は、気化式・超音波式・ハイブリッド式の3つが挙げられます。ただこれらの加湿器には、メリットもデメリットもあるので、そのご家庭にあったものを選ぶと良いでしょう。
また、お部屋で加湿器を使用する際はアロマオイルを入れずに使用しましょう。
最近の加湿器はどんどんハイテクになってきていますが、猫の行動範囲にも合わせた加湿器を購入するといいですね。
ご家庭にあった加湿器をうまく使用して、寒い冬を乗り越えましょう♪
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