【ドッグトレーナー監修】愛犬の拾い食いをやめさせるしつけ方法。拾い食いを回避して安全なお散歩を

2019.07.21

【ドッグトレーナー監修】愛犬の拾い食いをやめさせるしつけ方法。拾い食いを回避して安全なお散歩を

愛犬とのお散歩中に潜む危険の一つに、拾い食いがあります。道に落ちている物をパクッと素早く口に入れてしまう…。飼い主さんが気を付けて歩いていても、拾い食いを完璧に防ぐのは難しいですよね。でも大丈夫!愛犬の拾い食いを防止する為のしつけを紹介します。

どうして拾い食いをするの?

犬が拾い食いをする理由

犬は元々、野生の動物です。食べられそうな物があれば奪われる前に食べる、という行為は本能の一つなのです。
他にも、体内のビタミン・繊維質等の不足や、喉や胃腸の不具合を察知して、必要な物を摂取しようと拾い食いをする場合もあります。
また、拾い食いをして慌てる飼い主さんの姿を見て、「関心を持たれた!」と喜んで繰り返す子も中にはいます。
食べた物によっては、愛犬が危険に陥る可能性があるので注意が必要です。


拾い食いに潜む危険

犬の拾い食いに潜む危険

愛犬が散歩中に、匂いを嗅ぎながら歩く姿をよく目にしますよね。これは、縄張りや他の犬の匂いを確認する行動で、犬にとって大切な行為です。しかし、そうやって匂いを嗅いでいる内に、食べられそうな物を見つけてしまうんですね。
道端に落ちている物には危険な物が沢山あります。
例えば除草剤です。これには毒物として認知度の高いヒ素が含まれています。ヒ素には細胞の働きを止める作用があり、腹痛・嘔吐・痙攣等の症状を起こす可能性があります。放置すれば、悪化して死に至ることもある恐ろしい物です。
雪の多い地域では融雪剤が撒かれていることもありますね。これは塩化カルシウムなので毒物ではありませんが、過度の摂取はやはり、愛犬の身体にとってマイナスでしかありません。
他の動物のフンを食べてしまった場合は、感染症にかかる可能性もあります。石や枯れ葉、タバコ、お菓子のゴミなどを食べてしまい、動物病院へ行く事もあります。
心無い人間の悪質なイタズラで、毒物を混ぜた餌が置かれていたというニュースも聞いたことがありますよね。
このように、愛犬の拾い食いには恐ろしい危険が潜んでいるのです。


拾い食い防止のしつけ方法

犬の拾い食いのしつけ方法

しつけ全般の基本となりますが、何をしたら良いことや願いが叶うのかを認識させることがまず大切です。
今回は、主に良い事(ご褒美)を使った方法で、拾い食いを止めさせるしつけの一例を紹介します。

◆拾い食い防止のしつけ方法①拾い食いができる状況での訓練

まずは愛犬を室内でリードに繋ぎ、飼い主さんが持っている状態にします。そして、リードをしっかりと持って愛犬がギリギリ届かない所にエサやおやつを転がしてみましょう。
愛犬はそれを見て飛びつきますが届かない所にあるので、飼い主さんの方を見るはずです。
このしぐさを確認できたら、まずはご褒美をあげましょう。
ご褒美とは、飼い主さんが褒めることや、おやつをあげることです。ここでおやつをあげる時は、必ず飼い主さんの手からあげるようにして下さい。ご褒美を床に置いてしまうと、床に落ちている物を食べても良い、と誤解してしまうかもしれません。
これを繰り返すことで、飼い主さんに確認を取るしぐさ(飼い主さんを見る行動)が良いことだと認識していきます。

◆拾い食い防止のしつけ方法②指示語を結びつける

愛犬がきちんと飼い主さんに確認を取るようになったら、今度はこの行動の直前に指示語を使ってみましょう。
ここでは、「まて」「だめ」「NO」等、普段使用している制止の言葉を指示語とします。
この時、床に落ちたエサから飼い主さんに視線が移る瞬間に指示語を発するのがポイントです。
愛犬の中で、「指示語の音」と「拾い食いを諦めて飼い主さんを見るという動作」が繋がっていくのです。

◆拾い食い防止のしつけ方法③リードを外して挑戦する

上記のトレーニングを繰り返した後は、リードを外して同じようにエサ等を床に転がしてみましょう。
そして瞬時に指示語を発します。
愛犬が落ちたエサ等を口に入れずに、飼い主さんを見てくれたら成功です。沢山、褒めてあげて下さいね!
まだ飛びつくようでしたら、①②のトレーニングに戻り、繰り返し挑戦しましょう。


しつけを行う中での注意点

犬の拾い食いのしつけを行う中での注意点

愛犬に訓練効果がでてきたら、ご褒美のおやつの回数は減らしていきましょう。
肥満の原因になりますし、おやつ自体に飽きてしまう可能性もあります。最終的なご褒美は、飼い主さんが言葉や行動で褒めてあげるのみ、としましょう。
室内で出来るようになったら、場所を変えて行って下さい。環境が変わると出来なくなる場合があります。お散歩中や公園等で試して、完璧にできたら大成功です!
またしつけ全般にも共通しますが、犬の集中力は10分~15分と言われています。短時間で集中して行いましょう。


拾い食いを回避して、安全なお散歩を!

犬の拾い食いを回避して、安全なお散歩を

今回紹介したしつけの他にも、拾い食いを防ぐ方法には様々な手段があります。
お散歩中に愛犬が拾い食いをしようとした時に、落ちている物を取ったり、「ダメ!」などと言ってリードを引っ張ることで、悪い事だと認識する子もいますが、「獲物を取られる!」と慌てて食べようとしてしまう子も中にはいます。
まずは、室内での訓練から始めることをお勧めします。
しつけは忍耐です!安全にお散歩できるように頑張りましょうね。

※こちらの記事は、ドッグトレーナー監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  ペットの専門店コジマ ドッグトレーナー

ペットの専門店コジマではワンちゃんのしつけでお困りの方に、年齢や状況でコースが選べるマナー教室をご用意しています。経験豊富な講師が飼い主様のお悩みを解決します。

講師をつとめる藤平奈大之は、犬のテーマパークにてドッグパフォーマーとして活躍。他にも出張トレーナーや動物の専門学校の講師、テレビやラジオなどの活動も経験し、現在はペットの専門店コジマ ドッグトレーナーとして「飼い主さまとワンちゃんとのライフスタイルや性格、能力に合わせたトレーニング方法」をスタイルに活動中!

https://pets-kojima.com/manner/

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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!

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