愛犬と一緒にアジリティに挑戦してみよう♪ルールと教え方をご紹介

2017.05.07

愛犬と一緒にアジリティに挑戦してみよう♪ルールと教え方をご紹介

アジリティというドッグスポーツを聞いたことがありますか?アジリティとは、制限時間内に様々な競技をクリアしていくドッグスポーツで、人間に例えるなら障害物競走といっても良いでしょう。アジリティは、アクティブなスポーツのため、プロの教え方を伝授してもらうことも必要なのですが、アジリティをする犬は、とっても輝いて見えるんです!

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アジリティとは

犬 アジリティ
くまちゃん

アジリティとは、指導手と犬が息をぴったりと合わせ、制限時間内にコース上に置かれたハードル・トンネル・シーソーなどの様々な障害物をクリアしていく競技のことをいいます。つまり、人間の競技に例えるなら、障害物競走といったところでしょうか。
アジリティの歴史は、1978年まで遡ります。1978年、イギリスのクラフトショーで公開されたのが始めとされるアジリティは、徐々にその人気が世界中に広まり、現在では世界各国で競技会や世界選手大会も行われるようになったビッグイベントでもあります。ちなみに日本では、ジャパンケンネルクラブ(JKC)が1993年秋から競技会を開催し、3年後の1996年から、世界選手大会に日本代表選手を派遣するまでになりました。わずか3年後に世界大会に派遣ですから、その人気性が伝わってきますね。現在、日本国内では、JKC主催の大会の他、年間で約30回の競技会が全国各地で開催されています。


アジリティってどんな競技なの?

アジリティを教える時の注意点について

アジリティには、ある一定の条件をクリアすれば、どんな犬種でも参加することが出来ます。犬のサイズによって部門や障害物の設定も異なってきます。アジリティに参加する犬の中には、訓練しやすい・物覚えが良い・しつけがしやすい・運動が好きという犬種が多いのが特徴です。
競技会は、競技レベル・犬の体高・障害の種類や数などにより部門が分かれます。
犬の体高は、スモール・ミディアム・ラージの3クラスに分けられ、障害物の設定を変え競技が行われます。

●犬の体高

・スモール(S)体高35cm未満
ジャック・ラッセル・テリア、T・プードル、M・シュナウザーなど
・ミディアム(M)体高35cm~43cm未満
シェルティ、ビーグル、M・プードル、コッカー・スパニエルなど
・ラージ(L)体高43cm以上
ボーダー・コリー、ラブラドール・レトリーバー、S・プードルなど

●ハードルの高さ

・スモール(S)
25cm~35cm
・ミディアム(M)
35cm~45cm
・ラージ(L)
55cm~65cm

また、アジリティは旋回スピードや難度の違いによりアジリティ1度・2度・3度のコースが設定され、更にタッチ障害やテーブルを含むものと含まないものの2種類のアジリティに分類されます。アジリティのコース長さは、100m~200mあり15個以上20個以下の障害をクリアしていくことが求められます。そして、アジリティ1度は、最大で3つのタッチ障害をクリア・2度と3度は、最大で4つのタッチ障害をクリアしなければなりません。
ちなみに、アジリティを行う時は、まず始めに私たち人間が実際に行われるコースを見て回ります。これを「コース検分」といい、コースに置かれた障害物の順番を覚え、誘導する指導手さんと犬の動きのシュミレーションを行うことを目的としています。犬はコースの下見や練習ができないため、日頃行う練習の成果を本番の一発勝負で発揮するということになります。


審査のポイントとは

アジリティは競技のため、もちろん審査があります。審査には、全体のタイムも重要ですが、順番通りに確実に障害物をクリアできたかが最も重要なポイントとなります。例えば、競技中にハードルのバーを落としてしまったり、障害物の前で愛犬がためらってりしてしまうと、その都度5点減点となります。また、障害物を逆側から行ったりや競技の順番を間違えたりすると、それだけで即失格となります。その他、障害物の中には「タッチ障害」と呼ばれる障害物があり、犬が必ず接触しなければならない部分に色が塗られているものがあるのですが、その部分に触れずに通過してしまった場合もマイナス5点となるのです。これらがすべて一発勝負で決まるのですから、アジリティの競技会は、日頃の練習の教え方や成果が試される場でもあるということです。


アジリティの種類とは

犬 アジリティ

●ドッグウォーク

高さ1.2m~1.3m、長さ3.6m~3.8m、幅30cmの傾斜のある歩道橋の障害物。

●Aフレーム

長さ2.65m~2.75m、幅90cm、頂点の高さ1.70mで、2つの傾斜路をA型で形成した斜面のある障害物。

●ロング・ジャンプ

2~5個のユニットをジャンプで乗り越える競技。幅1.2m、奥行き1.5mで少し傾斜がある。2~5個のユニットで構成されており、最も低いユニットの高さは15cm、最も高いユニットの高さは28cmある。また、この障害の四隅にはすべて高さ1.2m以上のコーナーポールが設置されてるのが特徴。

●ウォール(壁)

U字型の壁となるウォール部分の中央をチャンプして乗り越える。ジャンプルするウォールの高さは、一重ハードルと同じ。

●テーブル

一辺が0.9m~1.2mある正方形のテーブルで、高さがスモール(S)とミディアム(M)が35cm、ラージ(L)が60cmある。

●シーソー

ドッグウォークには滑り止めが使用さているが、シーソーには使用されていないため難易度が高い。長さは3.60m~3.80mあり、幅は30cm。

●ウィービング・ポール(スラローム)

ポールの間をひとつひとつ交互に進んでいく競技で、12本のポールを使用し、ポールの間隔は60cm。

●タイヤ

タイヤの開口部をジャンプして通過していく競技。開口部の直径45~60cm、地面から開口部中央部までの高さは、スモール(S)とミディアム(M)が55cm、ラージ(L)が80cm。

●チューブ・トンネル

直径60cm、長さ3~6mあるトンネル。

●フラット(柔)・トンネル

 奥行き90cm、高さ60cm、幅60~65cmある。入口は頑丈な構造をしているが、出口は柔軟素材で構成されている。トンネルの長さは2.5m~3.5m。

●一重ハードル

 高さは、スモール(S)が25~35cm、ミディアム(M)が35~45cm、ラージ(L)が55~60cm。

●二重ハードル

一重ハードルのうち、バー付ハードルを使用し2つを組み合わせて行う。それぞれの高さの差は15~25cmで、高いバーの後ろに置いてある。全体の合計幅は、スモール(S)が30cm、ミディアム(M)が40m、ラージ(L)が55cm。


アジリティを教える時の注意点について

愛犬と一緒にアジリティを楽しもう!

アジリティを行うには、訓練所に通い専門家のドッグトレーナーから指導を受けてもらうことが必要です。ドッグトレーナーはプロのため、飼い主さんが無知のまま教えるよりも愛犬も覚えやすく、突発的な事故も防ぐことが出来るでしょう。また、ジャパンケンネルクラブ(JKC)の訓練所に通えば、協議会への参加方法や参加手続きなども教えてくれるためオススメです。


アジリティができる場所

アジリティを行うには、アジリティ用具がある場所全国各地の訓練所にて、ドッグトレーナー指導の下行うようにしましょう。ここでは、首都圏の訓練所をいくつか紹介していきます。

【東京】

杉浦愛犬・警察犬訓練所
住所:東京都小金井市前原町4-4-34
電話:0423-81-5915

中央警察犬訓練学校
住所:東京都八王子市宮下町272-2
電話:042-692-3773

【神奈川】

横須賀警察犬訓練所
住所:横須賀市長沢6-29-8
電話:0468-48-5760

横浜安達警察犬訓練所
住所:横浜市旭区市沢町362
電話:045-371-0209

臨港警察犬・愛犬訓練学校
住所:横浜市港北区新吉田町5848-1
電話:045-593-9993

【埼玉】

伊藤訓練所
住所:挟山市水野147-55
電話:0429-58-5634

梅香荘警察犬・家庭犬学校
住所:上尾市平方町2567
電話:048-726-2423


●アジリティ上達のためには褒める事が一番

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シェリーちゃん

アジリティの教え方にはポイントがあります。そのポイントを押さえて指導していけば、愛犬もアジリティをどんどん覚えていく可能性があります。

●教え方のポイント①

大げさな位よく褒めてあげること。

●教え方のポイント②

歩行系の障害の場合は、歩くことを褒めてあげる。また、ジャンプ系の障害の場合は、その障害をクリアしたら褒めてあげること。

●教え方のポイント③

教える時は、愛犬が信頼している人たち(家族など)たくさんに集まってもらいましょう。信頼している人大勢に褒めてもらうことにより、犬は喜びアジリティがどんどん上手くなります。

●教え方のポイント④

胴輪はコントロールしにくいため、首輪とリードで行うこと。また、上に引いても抜けることのない首輪を選びましょう。

愛犬にアジリティを教える時に必要なのが、褒め方です。愛犬が喜び自ら進んでアジリティを行うように指導することで、お互いのモチベーションや信頼関係も増し良い結果に繋がるでしょう。


愛犬と一緒にアジリティを楽しもう!

難しそうに見えるアジリティですが、障害を優雅にクリアしていく愛犬とそれを誘導する指導手さんの姿を見ていると、なんだか自分でもやりたい!と思ってしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。

コーギーやダックス・フンド、ペキニーズのように椎間板ヘルニアになりやすい犬種や、チワワやキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのような心疾患を起こしやすい犬種、パグやフレンチ・ブルドッグのような鼻腔狭窄を起こしやすい犬種は、アジリティを行う際、他の犬種よりも健康面に配慮が必要です。

しかし、競技会や大会に出るのではなく、愛犬とドッグスポーツを楽しみたいという理由であれば、無理のない範囲で一緒に楽しむことはできるでしょう。大切なのは、愛犬と一緒に楽しむということです。そうすることで、愛犬と飼い主さんの信頼関係も深まり、お互いに良いドッグライフを送ることが出来るでしょう。

Eyecatching by Cynthia Blue



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malulani-o610

小さい頃から犬に囲まれて育っている大の犬好きです。犬のことをもっと知りたくて、ペット看護師・ペットセラピストの資格を取得し、次は愛玩動物飼養管理士の資格取得を目指しています。ちなみに、今はチワワを飼っています♪

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