犬を湯船に入れた方がいい?おすすめの理由と入浴手順・注意点

2022.10.19

犬を湯船に入れた方がいい?おすすめの理由と入浴手順・注意点

犬は月に1回~2回シャンプーした方が健康・衛生面から見ても良いのですが、犬を湯船に入れて良いのか?と思ったことはございませんか? 結論から申し上げて、湯船に入れる事は必須ではありませんが、嫌がらないのであれば、犬にとっては血行促進やリラックス効果が得られるので、飼い主さん無理のない範囲で入れてあげてはいかがでしょうか。 湯船に入れる事のメリットや、手順や注意点を詳しくまとめました。

【目次】
1.犬を湯船に入れるメリット
 1-1.犬を湯船に入れるメリット①血行促進
 1-2.犬を湯船に入れるメリット②汚れが落ちやすい
 1-3.犬を湯船に入れるメリット③リラックス効果
 1-4.犬を湯船に入れるメリット④皮膚トラブルのある犬もOK

2.皮膚トラブルのある犬もOK

3.犬を湯船に入れる方法
 3-1.犬を湯船に入れる方法①お湯の温度
 3-2.犬を湯船に入れる方法②頻度
 3-3.犬を湯船に入れる方法③手順

4.犬を湯船に入れる際の注意点
 4-1.犬を湯船に入れる際の注意点①人間用の入浴剤は使わない
 4-2.犬を湯船に入れる際の注意点②犬のサイズに合わせる
 4-3.犬を湯船に入れる際の注意点③目を離さない
 4-4.犬を湯船に入れる際の注意点④お風呂上りにはしっかりと乾かす

5.まとめ


【掲載:2021.12.31  更新:2022.10.19】

犬を湯船に入れるメリット

お風呂に入る犬

犬を湯船に入れるメリットとして、血行促進・体の汚れ落とし・リラックス効果が挙げられ、その他にも皮膚病の治療や椎間板ヘルニアなどの温熱療法などで取り入れられております。

◆犬を湯船に入れるメリット①血行促進

犬を湯船に入れる事で血行促進され、血行改善・乳酸などの疲労物質の分解が促進されます。
犬を湯船に入れる事は、疲労回復にもなりますが、激しい運動の直後は湯船に入れると逆に疲労回復の妨げになるので、入浴するタイミングには注意が必要です(回復のために筋肉に血液が集まっているのが、入浴によって皮膚の表面に集まってしまう為です。)
軽い運動くらいであれば休息時間をそんなに置かずとも湯船に入れて大丈夫です。

◆犬を湯船に入れるメリット②汚れが落ちやすい

シャンプーの時は被毛だけでなく、皮膚までしっかりお湯で全身を濡らす必要がありますが、湯船に入れる事が可能であれば短時間で全身を濡らすことが可能です。
特にダブルコートの犬種(固い上毛と柔らかく細かい毛が密に詰まった下毛がある犬)はシャワーを軽くあてる程度では、下毛や皮膚までしっかり濡らすことが難しいため、湯船に入れる事で素早くシャンプーが出来る状態となります。
それに被毛についた汚れや皮膚についた老廃物を優しく除去し、清潔で健康な皮膚の状態を保つ手助けをしてくれますし、犬をほんのり温かい湯船に浸からせてあげる事で、毛根にある余分な皮脂が洗われ、体臭を防止する効果があります。
 

◆犬を湯船に入れるメリット③リラックス効果

湯船に犬を入れてあげると自律神経の交感神経と副交感神経に作用しリラックス効果が得られます。
現代では犬にとってもストレスを抱えやすい環境である、と言われていますのでリラックス効果が得られる入浴を、犬の体の負担にならない程度(熱すぎる湯船に入れない、体調不良時は避ける)に取り入れてられてはいかがでしょうか?

◆犬を湯船に入れるメリット④皮膚トラブルのある犬もOK

皮膚トラブルがある犬には、シャンプーは刺激が強すぎるため湯船に入れ皮膚を清潔に保つなどのケアと行う事もあります。
その際は専用の入浴剤を用いて自宅で入浴や、サロンや医療機関で高濃度炭酸泉の湯船に犬を入れて皮膚病のケアや、高血圧や心疾患、関節痛改善を目的とした入浴もございます。


犬と一緒にお風呂に入るのはいいのか

犬と一緒に入浴すれば自分も犬もキレイになって一石二鳥では?と思いますが、実際に犬と一緒に湯船に入っても良いのでしょうか?
結論から申し上げますと、犬と人間の風呂の入り方が違う点が多い事(お湯の適温・シャンプーが違う)、入れてあげる人間が裸ですともしものトラブルに対応が遅れる事、感染症にかかるリスク等を考慮すると、一緒に入ることはおすすめ致しません。

人畜共通感染症のリスクもある

人畜共通感染症とは…動物から人間へうつる感染症の事で、厚生労働省では「動物由来感染症」という言葉を使用しています。
下記の感染症はその感染源である動物から、噛まれる・ひっかかれる・糞便等に触れる・吸い込むなど直接受ける事で感染する病気です。

・パスツレラ症:噛まれる
・皮膚糸状菌症(真菌症):触れる
・回虫症:糞便に触れる・吸い込む

特にお子さんは動物に触れた手を、口に持っていく事で感染するルートがありますので、犬や猫と接触した後は手洗いをしっかりする必要があります。
一緒にお風呂に入るという事は、人間も裸で肌の露出面積が増え、引っかかれるリスクが高いので控える方が良いでしょう。
他にもダニやノミが媒介動物となって人間に感染させる犬糸状虫症などがありますので、犬の皮膚の状態の定期的な観察と衛生的に保つ事は人間とペット双方にとっても大切な事です。
必要以上に怖がらず、犬と人との正しい距離感を保つ事、正しい知識を持ち症状があればすぐに医療機関を受診しましょう。


犬を湯船に入れる方法

シャンプーをする犬

室温は夏場で25度前後、冬場は22度前後に設定すると夏の犬の熱中症、冬は風邪をひきにくくなるので、適切な温度管理を心がけましょう。
犬の中にはお水が苦手な子もいるかと思いますので、無理せず徐々にお湯や湯船に慣らしていきましょう。
ここで無理に長時間湯船に入れたりすると、お風呂自体を嫌いになってしまいますので、じっくり焦らずお風呂=怖くない、楽しい事だ、と上手に誘導してあげましょう。

◆犬を湯船に入れる方法①お湯の温度

夏場は35度~36度、冬場は37度~38度の人の感覚からするとぬるめの温度が犬にとっては適温です。
適切な温度管理が出来ているか心配であれば、湯温度計を用いて確認する方法もあります。(赤ちゃんグッズのコーナーにおいて1000円程で購入可能です)
特に子犬や老犬は免疫力が低く、冷たい湯船に入れると風邪や下痢の原因に、そしてパグやブルドッグなど鼻の短い短頭種の場合は体温調節が元々苦手な犬種の為、熱い湯で熱中症にもなりかねませんので、温度管理はもちろんの事、大きく口を開けて息が上がっていないか?など表情や体調に注意し、様子を見ながら湯船に入れましょう。

◆犬を湯船に入れる方法②頻度

人間はほぼ毎日入浴される方が大多数だと思いますが、犬に関しては月に1回~2回が良いでしょう。(皮膚の状態が健康な子の場合)
これよりも少ない頻度ですと、古い皮脂や汚れによる体臭が気になる、ノミ・ダニの付着に気付かずに、皮膚トラブルに発展する可能性があります。
特にノミ・ダニは犬から人へ病原体を運ぶ媒介動物でもありますので、寄生していないか注意が必要です。
逆に洗う頻度が高いと、本来皮膚を保護するための膜も洗い流されてしまい、皮膚の乾燥を招いたり、細菌やアレルギーからの防御機能低下を招いたり、新たな皮膚トラブルの懸念がありますので、適切な頻度の入浴が良いでしょう。

◆犬を湯船に入れる方法③手順

ブラッシングをして毛玉や皮膚の健康状態を見てからシャンプーや湯船に入れましょう。
毛玉の下には皮膚のかぶれや、ノミ・ダニの寄生など異常がある場合がありますし、毛玉を残したままですとシャンプーや入浴剤成分が残って後々皮膚トラブルの元になる可能性があるので、ぜひ事前に健康状態のチェックをして湯船に入れてあげて下さい。
湯船にお湯を入れる高さは犬の足の付け根程度にすると、犬自身が溺れる恐怖心を抱きにくいです。
犬が落ち着いて湯船に浸かれたならば徐々にお湯を救って体にかけてあげましょう。
入浴後にシャンプーをした場合は、シャワーヘッドを体にぴったりとくっつけるようにするのがシャワーを怖がらせないコツで、しっかりと泡やぬめりを落としてから湯船から上がるようにしましょう。


犬を湯船に入れる際の注意点

子犬を湯船に入れたり、シャンプーしたりしてもいい開始時期については、初回のワクチンの接種から2週間が経過した頃が良いと言われています。
それまでは、シャワーやシャンプーは控え、暖かいお湯で絞ったタオルで体を拭くだけにとどめましょう。
入浴させるタイミングは食事の前後1時間は避けるのが良いでしょう。
食後すぐに入浴させると、消化の為に胃腸にあつまった血液の循環が、入浴によって体の表面へと集まってしまいその結果消化不良を起こしやすいからです。
激しい運動の直後も同様に血液が疲労回復で筋肉に集中している為、休憩してから入浴させる方が良いでしょう。

◆犬を湯船に入れる際の注意点①人間用の入浴剤は使わない

人間用の入浴剤は匂いも犬にとっては強すぎるものが多く、人間の肌用に作られている為、犬にとってはとては刺激が強く、皮膚トラブルに繋がる事もあるためおすすめ出来ません。
その理由は、人間の肌と犬の肌は㏗が違うため、シャンプーや入浴剤は皮膚の負担からも、飼い主である人間と同じものを使用するのは控えましょう。
入浴剤を入れてあげたいとお考えならば、犬のトリミングサロンで取り扱っている入浴剤や、犬専用の入浴剤を使用してください。

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愛犬用 炭酸入浴剤 ぬくりん 森林の香り 300g

洗浄成分を配合しており、約5分つかってなでるだけで、体の汚れやニオイをキレイに洗い流します。愛犬オーナーは、ゴシゴシこすらなくていいので手間がかかりません。また、皮ふ・被毛の保護成分が水切れもよくするので、愛犬の毛がはやく乾き、とってもお手軽です。

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◆犬を湯船に入れる際の注意点②犬のサイズに合わせる

バスタブは飼育している犬の体のサイズに合わせたものを使用しましょう。
折り畳みが出来、収納性に優れたものや、シャワーヘッドやドライヤーをセット出来るバスタブ、底栓がついて片付けが簡単に出来るものがあります。
体に合わず大きすぎる物は溺れる危険性が、逆に小さすぎるものは、バスタブが何の拍子で壊れた際に思わぬケガに繋がる恐れがあるので注意しましょう。

◆犬を湯船に入れる際の注意点③目を離さない

湯船に入る事に慣れていない犬は溺れる危険があるため、入浴中は決して目を離さない事が大切です。
興奮したり、湯船の温度が高すぎたりして逆上せてしまう場合もあるので、犬の体調には常に注意してあげましょう。
逆にお風呂好きな犬(特に小型犬など)の場合は、人間用の湯船の蓋は普段からしっかり閉めておく事で思わぬ事故を防ぎましょう。

◆犬を湯船に入れる際の注意点④お風呂上りにはしっかりと乾かす

湯船から犬が上がったらしっかりとタオルドライをし、ドライヤーでしっかりと被毛を乾かしましょう。
タオルドライのみですと生乾き状態となり、皮膚病を引き起こす細菌の恰好の繁殖場所となってしまいます。
これは人間の弱酸性の肌と違い、犬は肌の㏗が中性で人間より細菌が繁殖しやすい皮膚をしている為です。
特に免疫力が低い子犬や老犬はしっかりと乾かして生乾きによる体温低下や皮膚病の予防に努めましょう。
どの年齢の犬にも言える事ですが、湯船から犬を上げた後は初めにお腹を乾かすことで、下痢などを引き起こす危険を回避できます。

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まとめ

犬を湯船に入れる事で得られる多くのメリットと注意点などについてご紹介致しましたが、知っているからこそ人と愛犬との適切な距離感を保ち衛生管理が可能になります。
注意点や危険性を正しく認識する事で、思わぬ事故や病気も防げますし、決して難しい事では無く、ほんの少し気を付けてあげれば大丈夫な事なのがほとんどだと思います。
これからも飼い主さんと愛犬の生活がお互いに幸せなものであるように、この記事が少しでもお役にたてたら幸いです。



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