日本動物愛護協会の主な3つの活動
日本動物愛護協会(以下JSPCA http://www.jspca.or.jp/)は、動物の命を守る活動(行き場を失った動物たちの新しい家族を探す活動など)、動物を知ってもらう活動(自治体、学校、企業などで講演したり、広報誌を発行したりする活動など)、社会への提言活動(各種動物愛護イベントの後援や地域猫活動の応援など)という、主に3つの活動をしている団体です。
JSPCAでは、「今をいきている命は幸せに!不幸な命は生み出さない!」をスローガンに幸せな動物を増やす活動をしており、その活動は、会員からの会費や、寄付で成り立っています。
長寿動物表彰制度は社会への提言活動のひとつ
日本動物愛護協会は、社会への提言活動のひとつとして、高齢の動物たちを長寿動物として表彰する「長寿動物表彰」を行っています。表彰の年齢を迎えることができたということは、動物たちは家庭の中で適正に、大切に飼育されてきたことの証との考え方に基づきます。
表彰される動物の年齢は、以下の通りです。
小型犬・猫 18歳~
中型犬 15歳~
大型犬 13歳~
超大型犬 10歳~
※ハーフ犬、ミックス犬は、体重で10㎏未満を小型犬、20㎏未満を中型犬、それ以上を大型犬と分類
以前は17歳以上の犬猫を一律に表彰していましたが、犬はサイズによって寿命の長さが異なる傾向があることを受け、表彰基準が2017年4月から細分化されました。
長寿動物表彰は、現在一緒に暮らしている動物たちに限って受けることができます。また、獣医師の診断書、その他、動物の年齢を証明する資料(コピー可、日付入り写真は不可)を添えて、必要事項を記載した日本動物愛護協会指定の申込用紙とともに郵送して申請します。
長寿動物表彰は歴史ある表彰制度
JSPCAが長寿動物を、現在のような形式で表彰するようになったのは、平成17年(2005年)から。今年で12周年を迎える、歴史ある表彰制度です。
社会的に家族の一員として認められてきた犬猫に対し、長寿になるまで適正に、そして終生にわたり世話をする飼主を奨励することを目的として実施しているとのことです。
平成28年度(2016年)は、約270頭の犬猫が長寿表彰を受けたとのこと。そのうち、約150頭が猫なのだそうです!猫は女の子の表彰が多いそうで、やっぱり猫の世界も人間と同じように、男の子より女の子のほうが長生きなのでしょうか。
一般社団法人ペットフード協会(http://www.petfood.or.jp/)が行っている全国犬猫飼育実態調査によると、平成28(2016)年の猫の飼育頭数は約984万7000頭と推計されており、猫の平均寿命は15.04歳。過去5年間の傾向では伸びているとのことで、16歳以上の高齢期で存命中の猫は全体の6.5%にのぼります。
こうした「猫の長寿化」を受けて、長寿動物表彰への応募は確実に増えているとのこと。申請が増えた理由としては、JSPCAホームページをリニューアルしたときに長寿動物表彰のページを作成し(http://www.jspca.or.jp/chojyu.html)、申請用紙がダウンロードできるようになったことも挙げられるのでは、とのことでした。
平成年度最高齢の猫は、あおちゃん(26歳)
平成28年度(2017年3月10日表彰)最高齢の猫は、愛知県にお住まいのあおちゃん(26歳 女の子)でした。
あおちゃんのペットオーナー様によると、あおちゃんは18年前の真夏、ストレスの為か体毛が全部抜け、瘦せこけた状態でペットオーナー様のおうちにやってきたそうです。
2、3ヵ月経った頃、偶然に元の飼主が来られ、その時すでに8歳であることがわかったとか。連続性のテンカンが起きて生死も危ぶまれましたが、その後は何とか持ち直し、トイレも自分で行けるようになったとのことです。
2017年2月16日に、手足が硬直して自由がきかなくなっているそうですが、ずっと元気でいてほしいですね!
そして、大切に育てられて、しっかり生きているあおちゃんと、命を育んできたあおちゃんのペットオーナー様に、心から敬意を表します。
長寿動物表彰の申請が認められたとき、もらえる表彰状の見本がこちらです。愛猫が18歳を迎えたら、ぜひ応募してみてください。いい記念になりますよ!
取材協力・表彰状書影提供:公益財団法人日本動物愛護協会
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