夏になると、猫だってもちろん暑いですよね。長く横になって寝そべっていたり、日陰に避難していたり。さらに、人間と違って長い毛をしていますから、暑がっているのではないかな、と気になりますよね。
特に長毛種の猫は、毛がもつれたり絡まったりすることも多いので、梅雨や夏の時期はカットしてあげたい、と飼い主が思うのも無理はありません。それでは、まず、サマーカットについて良いところ、良くないところを見てみましょう。
毛のもつれや絡まりは、普段からブラッシングしたり、シャンプーしたりしていれば、多くの場合防げますが、できてしまってどうしても取れない場合は、カットすることで解決します。また、再び伸びるまでは、絡まる心配が減ります。
伸びるまでの間、抜け毛の量が減ることになりますので、結果として、飲み込んでしまう毛の量も減るでしょう。長毛の猫は、吐いてしまう毛の量も多くなりがちですが、しばらくの間はその心配が減ります。
カットすることでライオンのような姿にしたり、プードルのカットのように手足に丸く毛を残したりと、その姿を楽しむ飼い主も多くいますね。特に長毛の猫は、カットすると体のラインが見えますので、普段と違う雰囲気を見られて余計に可愛らしく感じることもありますね。
サマーカットの良くないところ
●皮膚が紫外線を浴びるようになる
猫の被毛は、猫の体を保護しています。サマーカットで皮膚が保護されない状態になると、紫外線をいつもより浴びることになり、皮膚のトラブルにつながる可能性があります。
●毛の質が変わる
短く毛を刈ると、その後、毛の質が変わってしまうこともあるようです。猫にとっては、嬉しいことではないでしょう。
●カットされることが猫のストレスになる
カットの間、じっとしていられる猫は少ないでしょう。人に触られて、カットされていることが猫にストレスを与えることになります。カットしてくれるサロンによっては、カットの時には猫に全身麻酔をする、というサロンもあり、麻酔のリスクが生じます。そこまでして猫をサマーカットにしなければならないか、という問題になります。
長毛種は必ず暑さに弱いとは限りません。また、室内の温度調節にどれだけ気を配れるか、猫と暮らすということがわかっていれば、普段から気を使うことは可能なはずです。外に出ることがある猫であればなおさら、紫外線から皮膚を守るために、サマーカットはしないほうが良いでしょう。
長毛の猫は、こまめにブラッシングをして、体についた抜け毛をできる限り取り除き、絡まった毛をほぐしてあげましょう。1、2ヶ月に1回ほどの頻度で、シャンプーをしてあげると良いでしょう。カットに連れて行かれて押さえつけられたりするよりは、猫にストレスを与えずに済みます。
サマーカットについては、獣医も、トリマーによっても、意見が分かれているものです。飼い主は、自分の猫にとって本当に必要かどうか、猫にストレスを与えたり、危険な目に合わせたりしないかどうかをよく考えましょう。
普段の定期検診などの時に、サマーカットが必要かどうか、かかりつけの獣医さんに相談してみるのも良いですね。
普段のカットは必要?
それでは、長毛の猫は、普段のカットは必要でしょうか?
長毛の猫は、足裏の指の間にも長い毛が生えています。室内外であれば、この毛によってフローリングなどで滑ったり、引っかかったりする可能性があり、猫の怪我にもつながります。長く伸びてきて歩きにくくなることもあり得ます。猫用のバリカンなどで短くしてあげると良いでしょう。ペット用のバリカンは、人間用ほど音も大きくないものが多いです。
長毛の猫のお尻周りにも、長い毛が生えています。下痢をしたり、排泄が上手にいかなかったりした場合、お尻に排泄したものがつくことがあります。お尻の毛をハサミでカットしておくと、それが防げます。汚れたお尻で家の中を歩いてしまうと、部屋だけでなく、猫の体も汚れてしまいますので、お尻周りのカットはしておくと良いでしょう。
どんな場合も、バリカンやハサミを使う行為なので、くれぐれも注意して行いましょう。押さえつけると、猫も人も怪我をするかもしれません。逃げたり、暴れたりする場合は無理にカットしないこと。信頼できるトリマーさんを見つけることも大切です。猫が快適に過ごせるのが一番ですね。
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