【猫神社・猫寺】日本各地の猫神様まとめ!まつられるのにはこんな理由があった

2017.01.26

【猫神社・猫寺】日本各地の猫神様まとめ!まつられるのにはこんな理由があった

人と猫との関わり合いの深い国は沢山ありますが、その中でも日本は猫との関係がとても深く、生活をしていく上でも様々な関わり合いを持っています。例えば、日本各地で猫を祀った神社がいくつもあり、伝説や語り継がれる地域の民謡などにも猫がたびたび登場してきます。今回は人と猫とを深く結びつけている日本各地の「猫神様」をご紹介いたします。

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猫に関する伝説が数多く残る日本

猫又

日本では昔から、「50年を経た猫は、尾が分かれ、霊力を身につけた『猫又』になる」と言われていました。昔の日本人は猫又を妖怪と捉えたり、家の守り神または付喪神とも考えていて、日本各地で化け猫の伝説が語り継がれています。
また、猫は蓄えられた穀物や織物用の蚕を食べるネズミを駆除する益獣として古代から農家に親しまれ、ヘビ、オオカミ、キツネなどと共に豊穣や富のシンボルとしても扱われていました。

このことからも分かるように、日本人は「猫には特別な力が備わっている」と考え、猫が死と再生のシンボルだとされていたようです。


猫を神様とする日本の神社・寺

日本各地には、養蚕の神様として猫を祀った神社が数多くあります。

◆新潟県長岡市にある「南部神社」

別名「猫又権限」とも呼ばれ、狛犬と並び猫の石像があります。

◆東京都立川市「阿豆佐味天神社」

蚕に禍をなすネズミを捕らえることから猫も守り神として祀っています。
また、「猫返しの神社」とも言われ、参拝すると行方不明になっている猫が戻ってくるとも言われています。

◆東京都青梅市「厳ノ金毘羅神社」

こちらの神社も猫を神様として祀っていて、昔、繭が豊作の時はお礼として猫の置物を奉納し猫の事を「お猫様」と呼んでいたそうです。

◆東京都台東区「今戸神社」

ネズミ退治以外での伝説もあり、東京都台東区「今戸神社」には、こんなお話が残っています。
江戸時代末期界隈に住んでいた一人の老婆が生活が貧しく、仕方なく愛猫を手放したところ、その晩、夢枕にその猫が現れ「自分の姿を人形にしたら福徳を授けます」と言いました。その夢を受けて、その後猫の姿を今戸焼の焼き物にして売ったところ、たちまち評判になったそうです。

◆京都府左京区「壇王法林寺」

神社、仏閣の多い京都でも猫を神様の使いとして祀っているお寺があります。
京都府左京区にある「壇王法林寺」には、夜を守る神として「主夜神尊」という神様が祀られていて、夜と闇夜に光る眼が結びつき黒猫をその神様のお使いとして祀っているのです。
日頃不吉だと言われかわいそうな扱いを受けている黒猫ですが、こちらの寺院には珍しい黒い招き猫もあります。


一方「猫年」がない理由とは?

猫が様々な神社で神様として祀られている一方、東洋では十二支になり損ねた動物の一つとも言われています。猫はなぜ、十二支に選ばれなかったのでしょうか?

有名な話の1つには、ネズミの計略により、神様のところへ行く日時を一日遅く伝えられたために、間に合わず選ばれなかったという物語があります。しかし本当の理由は、中国において猫はまだ一部の貴人に飼われ始めたばかりで庶民にはまったく馴染みのない動物であったとされているからとも言われています。

馴染みのない猫が選ばれなかった理由はわかりましたが、架空の動物が選ばれているのに猫が選ばれない理由は納得いかないような気がしますが・・・


世界各地でも神様とされる猫が

猫 神様

古代エジプトでは、猫はライオンの変わりとして崇拝され、「バステト女神」として神格化もされていました。ひとたび戦争が起きれば、敵側は猫を自らの盾に描き、エジプト兵を追い払ったともされています。
また、中世ヨーロッパや中国でも「稲穂の精霊」とされています。「猫」という漢字が獣編に「苗」と書かれるのを見ると納得です。

ちなみに、イスラム教を進行するイスラム世界での国々では、預言者ムハンマドに愛された動物として好意的に受け入れられています。


まとめ

いかがでしたか?

調べてみると日本各地には招き猫発祥の地という神社が数多く存在し、また猫を神様として祀った神社がこれほど多く存在しているのには驚きました。
養蚕が盛んに行なわれていた時代、大切な蚕をネズミから守るため猫が活躍した結果、日本各地で猫を祀った神社ができ、猫の独特の姿や眼光から様々な伝説に猫が登場し、今でも語り継がれているようです。


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nanatsu

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猫は子供の頃からずっと一緒で、大人になった今でも猫を4匹飼っております。保護猫活動のお手伝いもしておりますので、一日が猫に始まり猫で終わるという生活になりつつある今日この頃です。


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