【掲載:2021.10.09 更新:2026.04.30】
ねこまんまとは

はじめに、「ねこまんま」とはどんな料理なのかについて、見ていきましょう。
◆関東と関西で作り方が違うねこまんま
・関東
関東や東北地方の「ねこまんま」は、主に、鰹節をかけて醤油を加えたご飯のことで、「おかかご飯」「鰹節ご飯」とも呼ばれます。
・関西
関西では、豆腐やネギなどが入った味噌汁をかけたご飯を指し、いわゆる「汁かけご飯」のひとつです。「ぶっかけご飯」「味噌汁ご飯」ともいわれます。
北海道では、鰹節をかけた後に醤油とバターを加えることもあるそうです。特産品が活かされていて、独特なのが興味深いですね。
また、関東と関西で異なるといわれてはいますが、関東でもご飯に味噌汁をかけたものが「ねこまんま」とされたり、関西でもご飯にかつお節と醤油を加えたものを指していたりすることもあるようです。
◆ちょっと工夫をしたレシピも登場している
ねこまんまは、ご飯にかつお節をかけて醤油を足したもの、または、味噌汁をかけたものであり、非常に簡素な料理といえます。
最近は、ちょっと工夫をしたレシピが色々登場していて、食品メーカーからも「インスタントねこまんまの素」が発売されているほど、ねこまんまは人気があります。
ネットで検索するとたくさんのレシピがありますが、その中から特に簡単で美味しそうなものをご紹介します。
・鮭フレーク+バター
温かいご飯にサケフレークをたっぷり乗せて、一切れのバターをプラス。そこに醤油を回しかけて、出来上がりです。所要時間は、たった3分という超時短メニューです。
・豚汁ねこまんま
豚汁は、たくさん作るとおいしいですね。たくさん作った豚汁の残りをご飯にかければ、野菜もお肉もたっぷりの具沢山ねこまんまに早変わりします。三つ葉や小口切りのネギを乗せると、風味も見た目もワンランクアップですね。
・目玉焼きねこまんま
朝ごはんのおかずの定番でもある目玉焼きを、鰹節と一緒に温かいご飯に乗せ、マヨネーズと醤油をかけたらボリュームのあるねこまんまの出来上がりです。目玉焼きを半熟にすると、マヨネーズや醤油と混ざりやすいのでおすすめです。
◆「いぬまんま」もあるらしい
東西の文化がまじりあう地方では、「ねこまんま」だけではなく、「いぬまんま」も存在しているようです。かつお節と醤油を加えたご飯をねこまんま、お味噌汁をかけたご飯をいぬまんまと呼ぶそうです。
ねこまんまの由来
地域によって異なる料理であるねこまんまですが、何故そう呼ばれるようになったのか気になりますね。
◆猫+まんま
「まんま」とは、「ご飯」や「めし」を意味する幼児語です。つまり、ねこまんまは「猫のご飯」ということになり、他にも「ねこめし」(猫飯)や「にゃんこめし」ともいわれます。
◆昔の猫の餌は残飯だった
今でこそ、猫のために開発されたキャットフードを与えることが一般的になっていますが、これは1970年代頃からのことです。
それ以前の猫の餌は、一般的に人のご飯の残飯でした。日本では、宗教的な理由から殺生や肉食が禁じられていたこと、四方を海に囲まれていたことなどから、魚を主なたんぱく源とする食文化が発達しました。
このため、猫の餌にも魚が多く、ご飯に、鰹節や出汁を取った後の煮干し、焼き魚の骨を乗せたものなどを与えていました。
これが転じて、ご飯に鰹節や味噌汁をかけたものが、ねこまんまと呼ばれるようになったといわれています。
ねこまんまは行儀が悪い?
ねこまんまを食べようとすると、「行儀が悪いからやめなさい」といわれることが多いです。では、何故ねこまんまは「行儀が悪い」「マナー違反」といわれるのでしょうか?
行儀が悪いとされるのは、主に味噌汁をかけたねこまんまです。これは、日本伝統の食事の作法に反するからだと考えられます。古来の日本の食事様式では、汁物に箸をつけた後、ご飯とおかず(菜;さい)を交互に食べるのが決まりです。
礼法で、汁→ご飯→おかず→ご飯…と順に食べるように決められていました。
味噌汁をかけたものは、下記の2点において礼法に反する行為なのです。
さらに、猫の餌として残り物を与えていたことが由来なので、下記の点から見た目や行儀が悪いとされるという面もあります。
しかし、作法も時代とともに変わっていくものです。一緒に食べる人を不快にさせないように配慮しつつ、好きな物を好きな方法で食べることで、豊かな食生活になるのではないでしょうか?
ねこまんまは猫に与えても良い?

ねこまんまは「ねこ」とついていますが、猫に与えてもよいのでしょうか。
◆猫にねこまんまは与えない
上述の通り、キャットフードの無かった時代には、猫の餌といえばねこまんまでした。
猫は、もともと小鳥や小動物を獲物として狩り、その肉を食べていた動物です。一方で、昔から人とともに生活してきた存在でもあります。
昔は猫を放し飼いにすることが一般的で、猫は主な食べ物を狩りによって自ら得ていて、人から与えられる餌に依存していたわけではありませんでした。つまり、ねこまんまは、猫にとって必要なものではありません。
そもそも猫と人では、必要な栄養組成が異なります。植物も肉類も食べる雑食の人に対して、猫は完全肉食動物です。したがって、猫は人に比べて必要な炭水化物が少ないのです。ねこまんまは、猫にとっては炭水化物(糖質)が過剰になってしまいます。
また、味噌汁は塩分が多く、猫にとって必要な量を大幅に超えてしまう可能性があります。かつお節の場合は、猫に必要なミネラルバランスを崩してしまう恐れがあります。
これらのことから、ねこまんまは、栄養バランス的に猫に適した料理ではないことが分かります。猫には、ねこまんまを与えないようにしましょう。
◆猫の体に良くないものが入っている場合も
ねこまんまは栄養バランス的に猫に与えるべきではないとお伝えしましたが、この他にも、与えてはいけない理由があります。
特に味噌汁をかけたねこまんまは、猫にとって危険です。味噌汁には、一般的にネギが使われていますし、地方や家庭によっては具として玉ねぎを入れることもあります。
ご存じの通り、ネギや玉ねぎなどのネギ類は、犬や猫に与えてはいけない食べ物の代表格です。ネギ類には、猫の赤血球に含まれるヘモグロビンを酸化させ、赤血球を壊してしまう成分が含まれています。赤血球が壊れる現象を「溶血」と言い、溶血が原因となって「溶血性貧血」を引き起こします。
ネギ類を入れて調理した食べ物は、取り除いたとしても猫にとっては危険なのです。
また、猫と人では必要な栄養組成が異なるうえ、人用に味付けされた食べ物は猫にとっては味が濃すぎます。特に、猫は腎臓疾患になることが多く、塩分の摂りすぎは腎臓への負担を大きくします。どうしても同じものを食べたい場合には、猫が食べられる食材を味付けせずに調理して与えるとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
行儀が悪いといわれることもあるねこまんまですが、最近はちょっとしたアレンジレシピもたくさんあり、朝食や夜食などに手軽に取り入れることができます。
簡単で美味しいねこまんま。くれぐれも猫ちゃんにはあげずに、飼い主さんだけで楽しんでくださいね。
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