猫がテレビを見る!?
テレビを見る猫といえば、少し前に当時自民党の幹事長だった石破さんがテレビに出た途端、全国の猫がテレビを凝視する、という珍事がありました。
普段はおとなしい猫が石破さんに猛烈な攻撃を行い、噛み付こうとする姿がTwitterで一気に拡散され、その後、同じような行動を全国の多くの猫がとっていたことが判明。
ウチの猫にも石破茂さんみせたら反応する!なんで!? pic.twitter.com/KVQrsdST
— ファイナルねこにゃん (@Final_nekonyan) 2012年12月16日
石破さんの何に反応したのか、ということが議論されましたが、真相は闇の中。テレビの画像を通して猫が見る石破さんの姿や動き方は、何らかの理由で猫にとって興味深く見えていたのかもしれませんね。
でも、そもそもテレビを見るように見える猫は、テレビの映像を認識しているのでしょうか?
猫はテレビを見ることができる?
SNSなどにはテレビを見る猫の姿がよくアップされています。テレビを好んで見る猫は多いようですね。我が家の猫も、特定の番組を見ることが大好きで、時間も覚えているくらいです。好きな番組が始まる頃にはテレビも前に待機していることもあります。
では、テレビは猫にどのように見えているのでしょう?
当然のことですが、テレビは人間の目に合わせて作られています。テレビの画像はパラパラ漫画のように、30枚ほどの静止画を組み合わせて1秒間の画像を作り上げています。人間の動体視力はこの枚数で作られた画像が滑らかなものとして見ることができます。
しかし、猫は人間よりも動体視力が優れているため、一秒間に30枚の静止画ではカクカクとした奇妙な映像と認識されてしまいます。猫が滑らかな画像と感じるためには、一秒間に40枚の静止画が必要とされるのです。
猫がテレビに向かって猫パンチをするのは、テレビの映像がぎこちなく見えて、まるでおもちゃか獲物のように感じているからかもしれませんね。
岩合光昭さんの「世界猫歩き」を好む猫はとても多いようです。Twitterユーザーのユカワアツコ(@trill_yukawa)さんが投稿した記事では、猫が一生懸命テレビを見る間に爪切りをする様子が描かれています。
「世界ネコ歩き」に夢中になってるすきに、両手両足の爪を切られるハチ #世界ネコ歩き pic.twitter.com/iBln2UUnMO
— ユカワアツコ (@trill_yukawa) 2014年1月4日
うちの猫はテレビの中の猫が移動して画面から外れてしまうと、追いかけてテレビの裏側に回って、いなくなった猫を探しています。
↑岩合光昭さんの「世界猫歩き」は猫にとって定番番組?
猫の見る世界はどんな感じ?
猫と人間の視界は大きな違いがあります。
猫の視野は約200度で、180度の人間の視野よりも広く見渡せることができます。
逆に視力は人間よりも弱く、人間には、約30~60m離れた距離からはっきり見分けられるものが、猫にはぼやけて見えます。猫にとってよく見ることができるのは約6m離れた物体までなのです。
上は人間の視界。下が猫の視界。
猫は人間よりも広い範囲を見ることができますが、遠くのものには視点が合わず、ぼんやりと見えている状態です。
また、猫と人間には色の見え方にも違いがあります。人間をはじめとする霊長類は虹の七色に代表される様々な色を識別できます。
しかし猫を始めとする夜行性の動物には色の識別能力が劣っていて、赤や緑をはっきりと認識することができません。日が沈みかけてから活動する夜行性に猫にとって、獲物を捕らえる際、色の識別はそれほど重要ではないからです。
まとめ
テレビをじっと見る猫はとても可愛いですね。「うちの子は頭がいいのかも!」と親バカっぷりを発動させてしまいそうになります。地デジに移行する前のブラウン管のテレビの上は、猫の格好のお昼寝の場でありました。薄型テレビになった現在も猫たちは負けずにテレビの上をくつろぎの場にしているようです。
猫にとってテレビは見るだけではなく、格好のベッドであり、遊び場なのですね。倒れてしまわないように転倒防止措置は必須のようです。
↑体重4kgが乗ると、テレビが倒れてきそう・・・
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