バーマンとラグドールの違いは?

2019.10.21

バーマンとラグドールの違いは?

神秘に包まれた雰囲気が特徴のバーマン。魅力たっぷりの猫種です。そんなバーマンによく似た特徴を持つ猫にラグドールがいます。これらは全く違う猫種ですが、どんな違いがあるのでしょうか。2種の猫の特徴、性格、価格、どんな見分け方があるかなどについて徹底的に比較していきましょう。

【目次】

バーマンの特徴、性格、価格は?

神秘的で聖なる猫とも呼ばれているバーマンについてまとめてみました。

◆バーマンの特徴

・一般的な猫より少し大きめのバーマン
バーマンは、平均的に3~7キロくらいの体重でオスの方が若干大きめな傾向にあります。
オスは4.2~7キロ、メスは3~4.5キロと少し大きい猫ちゃんと言えるかもしれませんね。

バーマンは全体的に筋肉がバランスよくついた「がっしり体型」の猫です。そのため、個体差はありますが、子猫から成猫に成長すれば「大きめに育った」と感じやすいかもしれません。

・サファイアブルーの瞳が神秘的なバーマン
バーマンは、丸い頭に丸い顔。そして、澄みきったサファイアブルーの瞳が印象的で惹きつけられます。三角でピンと立った耳が頭の上につき、丸い顔ながらも太った印象はあまり感じられません。

ただ、筋肉がついた体全体を見ると大きい体つきのイメージが強いです。

・ゴージャスな被毛
バーマンは、サラサラとした長毛で体全体が包まれていて、ゴージャス感と気品が溢れている猫種です。ツヤがあってキラキラしていて、神秘的な印象を作りだしていますね。

バーマンの被毛の色は、ブラック、レッド、チョコレート、ブルー、ライラック、クリームがあります。成猫に育っていくうちに、顔や耳、足、しっぽの毛色がだんだん変わってきて、それがキュートな特徴にもなっています。どんな毛の色に変化するかは、子猫のときには分かりづらいですが、楽しみのひとつにもなりそうですね。

・白い靴下っぽい足元が印象的
バーマンの4本の足元は、まるで白い靴下を履いているかのように色が違っています。前足には白い手袋、後足には白い靴下を履いているようにも見えますね。そのためか、前足の方を「グローブ」、後足の方を「レース」とも言います。パッと見たときにも目立つので、バーマンの大きな特徴と言えるかもしれませんね。

ただし、個体によって違いもあり、一般的なバーマンが持つ足元の色の変化が見られない猫ちゃんもいるようです。

◆バーマンの歴史

バーマンがどんな歴史を持つかについては、さまざまな説があり明確なことは分かっていないようです。

バーマンの歴史を語る上で最も知られているのが、ビルマ(現在のミャンマー)地方の寺院での伝説。
寺院に盗賊が入り高僧が襲われたときの話です。当時、寺院で可愛がられていた白猫が他の僧侶に知らせたため、盗賊が追い払われたそうです。しかし、襲われた高僧は亡くなってしまいます。亡くなる瞬間、高僧の体に乗っていた白猫に魂が移動、そして白猫の目がサファイアブルー、体の被毛が金色へと変化したのだとか。そのときに高僧と触れ合っていた4本の足だけが、白いままで現在の特徴として残っているという神秘的な伝説があるのです。

そんな言い伝えがあるミャンマー地方では、バーマンのことを聖なる猫とも言っています。

◆バーマンの性格

・穏やかで優しい
神秘的なバーマンの性格は、穏やか系です。月齢が若いときには、元気いっぱいで活動的な子が多いですが、成長していくにつれ落ち着いた雰囲気に変化してきます。家のなかを散歩したり、寝転んだりと毎日ゆったりとした時を過ごしています。そんなバーマンの様子を見ているだけでも幸せなひとときになるでしょう。

・甘えん坊の猫ちゃん
バーマンはとても甘えん坊です。一緒に暮らす飼い主さんには従順で、深い愛情を示してくれるでしょう。そのため、家のなかでは飼い主さんの近くにぴったりと寄り添うこともしばしばあります。家族とのコミュニケーションも大好きなので、「一緒に遊ぼう」と誘ってくることも多いです。バーマンが遊びを催促したら、十分に構ってあげると喜んでくれますよ。

「甘えられたい」という希望を持つ飼い主さんにもぴったりの猫種かもしれませんね。

◆バーマンの価格

バーマンをブリーダーから入手するか、それともペットショップから入手するかで価格帯には幅があります。

平均価格でみると、10~30万円前後が相場となっています。中心的な価格は15~25万円と考えるといいでしょう。

ただ、良血統のバーマンの場合には、相場価格を超えるほど高額になるケースもあります。バーマンはかなり魅力的な猫ですが、日本では珍しい猫種のうちのひとつ。バーマンを飼いたいと思ってペットショップに足を運んでも出会えないこともあるので、事前にリサーチして購入するといいでしょう。


ラグドールの特徴、性格、価格は?

ふんわりした被毛で可愛らしい印象のラグドールについて紹介していきます。

◆ラグドールの特徴

・世界一体重が重い!?
ラグドールは数ある猫種のうちで考えても重いと言われていて、世界一体重が重い猫としても知られています。
オスは5~8キロ前後、メスは4~6キロ前後が平均的な体重となります。育つ環境によっては、10キロを超えてしまうラグドールもいるんですよ。

・美しく輝きのあるブルーの瞳
ラグドールのブルーの瞳は、とても美しく吸い込まれそうな魅力があります。釣り合がった目元がクールで素敵です。

・がっしり体型のラグドール
体重はとても重いラグドールですが、筋肉質でがっしりしているので単に太っているだけという印象はあまりありません。適度な筋肉がバランスよく、全体的にシュッと引き締まっている感じがします。ただ、食べ過ぎと運動不足により太りやすくなるので、ふだんからラグドールの健康管理は重要です。

・ふわふわの優しい感触の被毛
ラグドールは、白っぽい長い毛が魅力です。ふわふわの感触なので、「撫でていたい」という飼い主さんも多いことでしょう。

ラグドールは長毛なので抜け毛が多いですが、丁寧なブラッシングで魅力の被毛をキープしてあげましょうね。

◆ラグドールの歴史

ラグドールはアメリカのペルシャ猫のブリーダーが人為的に交配させたのが始まりと言われています。

1960年代に、飼っていたペルシャとバーマンを掛けあわせたことがきっかけで生まれたのがラグドールです。そのため、ラグドールという猫種として考えるとかなり歴史は新しいと言えますね。

◆ラグドールの性格

・抱っこされるのが大好き
猫というと「あまり構って欲しくない」と自由な性格を想像しがちですが、ラグドールは「構って欲しい」というタイプ。飼い主さんとの遊びも大好きですし、何より「抱っこされたい」という気持ちを持っている猫ちゃん。実は「ラグドール」はぬいぐるみという意味もあるんだとか…。ラグドールを抱っこするとぬいぐるみのように抱きかかえることができます。ふわふわな被毛の感触が良いので気持ちが癒されますよ。

ただ、ラグドールは少し大きいため、力がないと抱きづらいかもしれません。落とさないように、しっかり抱えて愛情を注いであげてくださいね。

・大らかで優しい性格
基本的に大らかで優しい性格のラグドールです。飼い主さんのことは好きですが、あまりワガママに鳴くこともないでしょう。ラグドールは鳴いても小さい声なので、あまり気にならないかもしれません。

・遊びが大好き
優しく大らかに日々を過ごしますが、飼い主さんとの触れ合いが大好きです。ラグドールと暮らすなら、毎日一緒に遊ぶ時間をつくってあげるといいでしょう。運動不足解消にもなりますので、おもちゃなどを用意してたっぷり遊んであげてくださいね。また、体のサイズにあったキャットタワーを用意してあげると、お好みで遊んでくれるでしょう。

運動はストレスや肥満解消にも繋がるので、愛猫が運動不足にならないように一緒にたくさん遊んであげてくださいね。

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◆ラグドールの価格

ラグドールは、ペットショップやブリーダーを介して飼うことができます。

タイプ別にも違いますが、平均的には15~25万円くらいが相場価格と考えるといいでしょう。

ただ、店舗ごとの価格設定、オスかメス、ペットタイプやショータイプなどによって変わるので、高ければ30万円、40万円以上と高値で販売されるラグドールもいます。上記の平均価格は、ラグドールを購入するときの、参考程度に考えてみてくださいね。


バーマンとラグドールはどんな違いがあるの

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ラグドール

どちらの猫ちゃんも魅力点が多いことが分かりました。また、見た感じの雰囲気もとても良く似ている猫です。

見分けるポイントとしては、まずは体重。バーマンとラグドールはどちらの猫種も一般的な猫よりも大きめ体型が特徴です。
しかし、体重的に考えると実はラグドールの方がかなり大きく育つ傾向にあります。

また、見分け方のポイントにできる点がもうひとつ。
バーマンには4本の足先に白い模様が入る「ミテッド」が見られるのが特徴です。ただ、ラグドールもミテッドが見られたりすることもあるので、判別が難しいことも多いのです。

見た感じの特徴が本当に似ている猫たちなので、「バーマンなの?」「ラグドールなの?」という見分け方については、見ただけで分かる確実なものがありません。そのため、確定したければ血統書を確認するという方法が一番と言えるでしょう。

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バーマンとラグドール、しつけの違いは?

一緒に暮らしていくうえで、最低限のしつけが必要になっていくでしょう。どちらも優しくおっとり系なので、しつけはしやすい猫ちゃんですが、どんな点に注意すればいいか比較しながら見て行きましょう。

◆餌に関するしつけは?

筋肉質で遊び好きなバーマンは、食に対する意識も強め。食欲旺盛なところがあるので、肥満に注意しなければなりません。飼い主さんのカロリーコントロールが大事です。
甘えん坊な性格で「もっと食べたい」とアピールすることもあるでしょうが、可愛いからと食べさせ過ぎると太ってしまうでしょう。一回の食事量を適切にしつけることが理想です。

また、体の大きいラグドールもバーマンと同じように食べることが大好き。10キロを超えの大型猫になる可能性も秘めている猫ちゃんです。
飼い主さんが適正量を与え、食べ過ぎを防止するように、しつけていくことが大事です。

バーマン、そしてラグドールの両方に言えることですが、しつけの際にオヤツを使うと肥満に結びつきます。しつけの際には、なるべく食べ物でつらないように、根気よくしつけていく努力が必要なのかもしれませんね。

◆トイレは?

飼い主さんに従順なバーマンは、トイレのしつけもしやすいです。初めは上手くいかないトイレのしつけも、「こうだよ」と母親が教えるような雰囲気で教えていくと、比較的早めにトイレをマスターしてくれるかと思います。

一方のラグドールのトイレのしつけはどうでしょうか。ラグドールは猫界でも「重め」で、体も大きめです。自分の体のサイズに合わない小さいトイレだと、若干のストレスを感じることもあるようです。
普通よりも大きいトイレを準備し、トイレトレーニングをしていきましょう。

ラグドールはおおらかでおっとりした性格です。一緒に暮らす飼い主さんのことは好きですが、しつけのために怒り過ぎるとテンションが低くなります。神経質なところがあるので、怒るよりも「褒めて伸ばす」ようにするとスムーズなしつけができるでしょう。

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◆いたずらしたら?

飼い主さんへの甘え心が大きいバーマンは、「構って欲しい」というアピールでいたずらすることもあります。いたずらが増えてきたら、飼い主さんからのスキンシップを不足に感じているのかもしれません。

できるだけたくさん構うようにすれば、ストレスが引き金となってイタズラすることもないかと思います。そもそも賢い猫なので、「イタズラはダメ」としつければ、すぐに分かってくれます。

ただ、叩いて教えるようなしつけ方はNGです。「この人は怖い人」と飼い主さんを信頼しないようになるでしょう。

一方、優しく大らかなラグドールは、基本的にいたずら心もあまりありません。あまり手がかからないものの、「ちょっとした出来心…」でいたずらっ子になることも…。

しつけのためには、適度に怒りながら止めさせるかと思いますが、結構神経質なところもあるので、激しく怒るのはいけません。やってはいけないことをしたときに、ラグドールが反応するような低い声で、「ダメだ」と一喝するような怒り方がいいでしょう。


バーマンとラグドール 子猫の時に違いはある?

バーマンとラグドール、それぞれの子猫時代についてのお話をします。成猫になったときと、どんな違いがあるのでしょうか。

◆バーマンの子猫時代

成長すると穏やかで落ち着きを見せるバーマンですが、子猫のときは賑やかで元気いっぱい。「バーマンは穏やかな性格と思って迎えたのに、全然静かじゃないな…」と感じるかもしれません。

運動量が多く、ヤンチャな子猫時代ですが、バーマンの成長時にはよくあることです。成長過程を過ごしていると思って、家のなかで活発に動き回っても優しく見守ってくださいね。

成長とともに、だんだんのんびりと落ち着いていきます。「あんなにヤンチャだったのに…!」と不思議な感覚になるかもしれませんね。
でも、成猫になっても飼い主さんへ甘えることやコミュニケーションは大好きです。たくさん一緒に遊んであげてくださいね。

成長すると普通の猫よりも少し重い大型のバーマンは、「時間をかけて成猫になる」という特徴を持っています。
生まれてすぐから生後6か月くらいの間には、一般的な猫が成猫になったときと同じくらいの4㎏ほどにまで急成長。その後、ゆっくりと体重が増えていき、成長が止まるのが生後2~3年くらいです。

また、毛の色も数か月後に安定するまで、若干変化します。「毛の色が濃くなってくる」「柄が表れる」「被毛の量が増える」など、成長するにしたがって楽しみが増えるのがバーマンの子猫時代の特徴と言えるでしょう。

◆ラグドールの子猫時代

ラグドールは、成猫になると優しく大らかなで、あまりワガママを言うこともなく、落ち着いています。

そんなラグドールも、若い時代にはアグレッシブでフットワークの良さを見せます。運動が大好きで、家のなかでもまるで運動会のように動くことも。「疲れないのかな?」と思うほどのタフさを感じるかもしれません。

また、体重が重い猫のひとつでもあるラグドールは、成長曲線が一般的な猫とちょっと違っています。
生後2か月程度の頃にはすでに2㎏くらいに育ち、生後6か月には4㎏前後、生後1年で5㎏以上と子猫なのに「大きい」と感じるでしょう。大きな体で体力があるので、その分「運動量」も多いです。

そして、ラグドールの赤ちゃん期の大きな特徴が「毛の色」です。生まれてホヤホヤの頃は、毛に色がしっかりついていない真っ白状態。「色がないの?」と感じるかもしれませんが、徐々に色が入っていきます。

数週間目で不明瞭な薄めの色が出始め、数か月かけて少しずつ濃厚となり、ハッキリとした色に変わるのが生後1~2年です。そのため、生後間もない状態の外見に惹かれて飼ったとしても、だんだん変わっていきます。

親のカラーを受け継ぐということでもないので、生まれて間もない子猫を見ても、成猫になったときの外見を予想するのは難しいかと思います。


バーマンとラグドールはどんな人にオススメの猫ちゃん?

◆猫とたっぷり触れ合いたい人

バーマン、ラグドールともに信頼できる飼い主さんへの愛情が深い猫です。バーマンは甘えん坊で遊びたがりですし、ラグドールは抱っこしても嫌がらないなど、「猫とたっぷり触れ合いたい」という人におすすめの猫と言えるでしょう。

どちらの猫ちゃんも、ふわふわで触り心地がいい被毛に包まれているので、触れ合いやすいです。毎日、スキンシップのつもりで触れ合いの時間を作ってみてはいかがでしょうか。

◆おとなしく静かな猫と暮らしたい人

バーマン、ラグドールは基本的にゆったりとした性格。家のなかでものんびり過ごしてくれてあまり手がかからない傾向にあるでしょう。鳴き声もあまり大きくないため、家族の一員としてすんなり受け入れることができそうですね。

迎え入れた頃は、新しい環境に慣れるまで時間がかかることもあるので、神経質にならないよう構い過ぎに注意が必要かもしれません。

◆一緒に遊んであげる時間を持てる人

体が大きい特徴があるので、飼い主さんの構い度が少ないとそれだけ肥満のリスクも高まります。一緒に暮らすなら、「一緒に遊んであげる時間を持てる人」がオススメとも言えます。
バーマンやラグドールに構う時間が持てないほど忙しい飼い主さんには向いていないのかもしれませんね。

◆家族みんなで構ってあげられる人

バーマン、ラグドールともに我慢強い性格です。基本的に穏やか系なので「ついつい構ってしまう」という人間の子供達との生活も難なくこなしてくれます。家族みんながスキンシップ好きで構ってあげたいならぴったりの性格かもしれませんね。

ただ、バーマンもラグドールもどちらも体重は重めです。子供が一緒に遊んでいると体の大きさを抱えきれずにケガをすることもあるかもしれません。
猫を抱えきれないほど小さな子供と遊ぶときには、大人が近くで見守るなどの配慮も必要になります。


まとめ

いかがでしたか。バーマンとラグドール、どちらの猫も穏やかで優しい猫のようです。一緒に暮らせば癒されるシーンが多々ある猫ちゃんですよ。

ただ、どちらの猫も日本では珍しい猫種。購入するときには、どこから購入するか、飼い方の注意点などをしっかり検討し、温かい気持ちで迎え入れてあげてくださいね。



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中岡 早苗

中岡 早苗

可愛い猫ちゃん達に囲まれながら、猫の知識や暮らしを日々学んでいます。 学んだ情報はどんどんお伝えしていきます。楽しいネコライフをおくりましょう。

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