サバトラ猫の性格や特徴、キジトラとの違いは?

2022.08.02

サバトラ猫の性格や特徴、キジトラとの違いは?

サバトラ猫は、灰色ベースの被毛に黒の縞模様を持つ雑種の猫です。慎重な一面はあるものの、人懐っこい性格で飼い猫としてとても人気があります。また、よく間違われる模様に「キジトラ」がいますが、サバトラとキジトラはそれぞれ異なる特徴があります。 今回は、サバトラ猫の模様や祖先、似ているとされるサバトラとキジトラの違い、そしてサバトラの飼い方についてもご紹介します。

【目次】
1.サバトラはどんな猫?
 1-1.サバトラの模様の特徴は?
 1-2.「マッカレルタビー」と呼ばれる模様
 1-3.サバトラとアメリカンショートヘアは似ている?
 1-4.模様の面積によって呼び方が変わる

2.サバトラの祖先は?
 2-1.イエネコの祖先「リビアヤマネコ」
 2-2.リビアヤマネコはキジトラと似ている?
 2-3.キジトラと交配して生まれたサバトラ

3.キジトラとのちがいは?
 3-1.サバトラとキジトラの被毛の色のちがい
 3-2.サバトラとキジトラの性格のちがい

4.サバトラの性格は?
 4-1.サバトラの性格①警戒心が強くて慎重
 4-2.サバトラの性格②人懐っこい

5.サバトラを迎えるには?

6.サバトラの飼い方は?
6-1.成猫のサバトラの場合
6-2.子猫のサバトラの場合

7.サバトラについてのまとめ

サバトラはどんな猫?

サバトラ

サバトラは、明るい灰色の被毛に黒の縞模様がある猫のことです。

◆サバトラの模様の特徴は?

サバトラのサバとは、魚の鯖の色に似ていることに由来していて、トラは縞模様のことです。

サバトラの模様は、「タビー」という分類に入ります。
タビーとは、被毛に色の模様が様々に入っている状態のことを言います。色が濃い部分と薄い部分があり、薄い部分は一本の毛に複数の色がある状態になっています。

多くのサバトラの額には、アルファベットのMに似た模様が入っています。

◆「マッカレルタビー」と呼ばれる模様

タビーという分類の中に、「マッカレルタビー」と「アグーティタビー」という被毛の状態があります。

マッカレルとは、英語で魚のサバという意味で、体の全体に縞模様が入っている状態です。
サバトラの被毛としては、マッカレルタビーという分類になり、キジトラやチャトラもこのマッカレルタビーに分類されます。

アグーティタビーという被毛の状態では、色の濃い部分は不明瞭なパターンとなっていて、毛の一本一本にしま模様が見られます。
アグーティタビーの代表的な猫種としては、アビシニアンやソマリ、シンガプーラなどがあげられ、「ティックドタビー」と呼ばれることもあります。

◆サバトラとアメリカンショートヘアは似ている?

サバトラの被毛の色合いは、純血種であるアメリカンショートヘアと似ています。
確かに、灰色のベースに黒で模様があるという点は同じですが、アメリカンショートヘアとの大きな違いは「縞模様の形」です。

サバトラは、細い線の縞模様ですが、アメリカンショートヘアの模様は、太めの渦巻き状(マーブル)の模様となっています。この模様は「クラシックタビー」と呼ばれています。

◆模様の面積によって呼び方が変わる

サバトラの縞模様にも、猫により個体差があります。
サバトラの縞模様は基本的に全身に入っています。尻尾の先に行くほど間隔がせまくなり、先端はほぼ黒一色となっています。

全身が灰色の場合もありますし、鼻先部分や手足、お腹部分に白の被毛がある場合もあります。
白い模様の面積によって呼び方が変わり、白い部分があるサバトラ猫を「サバトラ白」、白の面積が多いものを「白サバ」と呼ぶこともあります。


サバトラの祖先は?

◆イエネコの祖先「リビアヤマネコ」

イエネコの祖先は、約13万1,000年前にアフリカの北部近辺に生息していた「リビアヤマネコ」というネコです。
約9,500年前の墓から、ネコの祖先であるリビアヤマネコと同じ系統の骨が発掘されたことで、その頃から人間とネコは共生していたと想定されています。

このリビアヤマネコの遺伝子が変化して、現在のイエネコとなり、人に飼われるようになったとされています。

◆リビアヤマネコはキジトラと似ている?

リビアヤマネコの猫の被毛は、日本猫のキジトラとよく似ていて、茶色に焦げ茶色の縞模様が入った模様をしています。
ちなみに、キジトラのキジは、鳥のキジのメスの模様と色(茶系)に似ていることから来ています。

キジトラの猫は、日本にたくさんいる様々な柄の猫のうちでも、新種の影響を受けていない柄を持つ猫と言われています。
そして、キジトラは、猫の祖先であるリビアヤマネコと同じ毛柄で、同じ遺伝子構造をしています。

◆キジトラと交配して生まれたサバトラ

日本にいるサバトラは、1950年代からの高度成長期に、海外から入ってきた洋種の猫が、キジトラを含む日本在来の種類と交配することで生まれたと考えられています。

交配の過程でキジトラから茶色の色素が消え、灰色が地色になったのがサバトラの柄ということになります。

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キジトラとのちがいは?

キジトラ サバトラ

キジトラ柄は日本猫の基本の柄とされており、その中にサバトラや茶トラといた、縞柄の猫が含まれています。

◆サバトラとキジトラの被毛の色のちがい

サバトラとキジトラとの大きな違いは「被毛の色」です。

キジトラ柄は茶色ベースに黒い縞模様があるのに対して、サバトラ柄は灰色ベースに黒い縞模様が入っています。
少しでもキジ(茶系)の色が入っているとキジトラ猫になるので、サバトラは実は希少なのだと言えます。

ちなみに英語では、サバトラは「シルバーマッカレルタビー」で、キジトラは「ブラウンマッカレルタビー」と呼ばれます。
先程ご紹介した通り、マッカレルとは魚のサバの事で、タビーは縞のことです。サバトラもキジトラも、マッカレルタビーという同じ柄の仲間になるということですね。

◆サバトラとキジトラの性格のちがい

被毛の色によってキジトラとサバトラを区別するのですが、見た目だけではなく性格にも違いがあります。

キジトラは猫の祖先であるリビアヤマネコと同じ遺伝子構造のため、性格は野生のヤマネコに近いものが多いとされています。
一方でサバトラは、キジトラと他の猫との交配によって生まれたと考えられるので、キジトラに比べると穏やかな性格になっていると考えられます。

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サバトラの性格は?

サバトラ

サバトラの性格は、キジトラほどではありませんが、他の猫種よりも野生の猫に近いものがあるとされています。サバトラはよく遊んで、なわばりなど行動範囲も広く、行動的で活発なものが多いと言われます。

サバトラ猫の性格として、両極端な2種類が主にあげられます。

・警戒心が強くて慎重
・人懐っこい

◆サバトラの性格①警戒心が強くて慎重

サバトラは慎重な性格なため、すぐには人に慣れず、飼い主さん以外の人が来ると隠れたり逃げたりするほど警戒心が強いということです。

野良のサバトラであれば、より警戒心が強く、なかなか姿を見つけられなかったり、すぐに逃げてしまったりするなどといった行動がみられます。

特に白い部分が多いほど、警戒心も強くなると言われています。

◆サバトラの性格②人懐っこい

慎重や警戒心が強いこととは正反対のようですが、人懐っこいという一面を持つサバトラもいます。

人が大好きで、声をかけられたり撫でられたりするのが大好きな性格をもったものもいます。
飼い猫の場合には、飼い主さんに依存したり、または人に触られすぎてストレスを感じたりするといった面もあります。

サバトラの性格は、キジトラから受け継いでいる野生的な性格が基本となっているようです。警戒心の強さや慎重さは、日本に古くからいる猫特有の性格と言えるかもしれません。

また日本猫は、人と共生するようになると、とても人懐っこくなるという面も持っています。


サバトラを迎えるには?

サバトラは、純血種とは考えられていませんので、ペットショップにいっても購入できないと考えられます。

保護猫を迎えたり、生まれた子猫を譲り受けたりすることで手に入れられるでしょう。また、里親募集している個人や団体に問い合わせをして見つけることもできると考えられます。


サバトラの飼い方は?

寝ているサバトラの子猫

サバトラは野生的な行動をし、持っているとされる性格も両極端なものがあります。

飼っているサバトラがどのような性格なのかを見極め、飼う必要があると言えます。

◆成猫のサバトラの場合

すでに性格が出来上がっている1歳以上のサバトラであれば、警戒心が強いタイプか、人懐っこいタイプかを判断しましょう。

警戒心が強いタイプの場合には、時間をかけて慣らしていく必要があります。特に、野良猫から保護して飼う場合には、根気よく、少しずつ人や環境に慣れるようにしていかなければなりません。
暴れないようにと、怖がらせないようにするため、ケージに入れてしばらく暮らさせます。
餌をあげるときは優しく声をかけて、出来れば目の前で食べさせるようにします。攻撃しないようなら、手の上にフードを乗せてあげてみましょう。

人懐っこい場合は、特に心配する必要はありませんが、逆に触りすぎたりかまいすぎたりしないように心がけましょう。

飼い主さんに依存するほどべったりと甘えて来るサバトラもいます。
その場合はずっと一緒にいるのではなく、1匹で過ごす時間を増やしましょう。

◆子猫のサバトラの場合

猫の性格を決定する要因には、先天的なものと、後天的なものがあります。

先天的なものは、親猫の性格や、被毛に由来するものです。後天的なものは、社会経験や親猫とのふれあい、人間との接触です。
生後2週間ごろから7週くらいまでに、猫の社会化期という性格を左右する時期を迎えます。この頃に人間との接触が一定時間あると、人に友好的になるとされます。

キジトラの性格を受け継ぐサバトラは、活発で行動的なので、キャットタワーや爪研ぎなどを置いて運動できるようにしてあげましょう。

寿命は15年ほどと、一般的な猫と大差はありません。ただ、太りやすい傾向があるため、フードやおやつのあげすぎには気をつけましょう。

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サバトラについてのまとめ

サバトラは、キジトラと被毛の色は違いますが、同じ縞模様を持つ、日本の猫です。

サバトラといっても、縞の濃さや、白い部分の面積によって、雰囲気も変わってきます。
特にお腹の方から白い部分が多くなり、手足の白い部分と縞部分の対比で、サバトラそれぞれの個性が現れるようです。

性格は両極端なものがあるので、飼うときにはサバトラの性格を見極めて対応してあげる必要があるでしょう。

野良猫や保護猫から飼い始める場合には、すぐに人に慣れることは難しいかも知れません。
しかし、キジトラと同様の野性的な性格を持っていると思えば、警戒心があるのもサバトラの魅力のひとつとも言えます。



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ネコ、犬、インコ、金魚などと暮らした経験を生かし、飼い主さんに役立つよ うな記事を作成しています。 ペット情報を日々チェックしながら、ペットについて勉強中です。かわいいペ ットをメインとしたイラスト作成もしています。

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