1.猫とフェレットは相性が良いの?
2.猫とフェレットの共通点
2-1.性格
2-2.睡眠
2-3.トイレ
2-4.フード
2-5.フェレットは猫と同じくらい賢い?
4.猫とフェレットを同居させる時の注意点
4-1.温度
4-2.爪
4-3.ニオイ
4-4.病気や寄生虫の予防
猫とフェレットは相性が良いの?
そもそも、動物としての猫とフェレットの相性は良いのでしょうか?相性が悪ければ、一緒に飼うことはできませんよね。
フェレットは、フェレット同士はもちろん、他の種の動物との同居も問題ないとされています。
猫とフェレットは、どちらも肉食獣であり、互いを獲物と見ることはほぼありません。また、性格や行動に共通点が多いため、基本的に相性がいいと言われています。
ただし、どちらも個体によって性格が異なるため、それぞれの性格によっては相性が良くないこともあります。
猫とフェレットの共通点
ここでは、猫とフェレットの共通点についてご紹介します。
◆性格
猫は、「好奇心が猫を殺す」とも言われるほど好奇心旺盛で、遊ぶことも大好きな動物です。
一方のフェレットも、好奇心旺盛で冒険家と言われており、遊び心満載の一面があります。基本的に警戒心が薄く、人見知りをせず、生涯、好奇心の強い子猫のような性質とテンションをキープするとも言われます。
どちらも狭いところに潜り込むことが大好きという点も、共通点と言えるでしょう。
◆睡眠
フェレットは夜行性で、昼間はほとんど寝ており、1日の半分以上を寝て過ごすと言われています。
一方の猫は、「薄暮薄明性」と言い、夜明けごろや夕方に活発に行動します。その分、昼間は寝ていることが多く、平均して16~17時間、成猫で14時間程度眠ります。
◆トイレ
フェレットは、猫同様に砂のある場所で排せつをします。また、トイレトレーニングも可能で、一度覚えると決まった場所でトイレをします。
猫とフェレットは、体の太さは異なりますが、体長はほとんど同じです。このため、フェレットにはウサギなどの小動物用のトイレよりも、猫用トイレが適しています。
固まる猫砂は誤飲した時に詰まってしまう恐れがあるため、フェレットには、おから製のトイレに流せる砂などがおすすめです。
◆フード
どちらも肉食なので、以前は、フェレットにキャットフードを与えていたこともあるようです。また、災害などの非常時などフェレット用のフードが入手しづらい場合には、キャットフードで代替できるとも言われています。
ただし、必要とする栄養素は、両者で微妙に異なります。キャットフードでは、フェレットに必要なタンパク質などが不足したり、カロリーオーバーになったりするリスクがあります。長期的にキャットフードを与えることは避け、フェレット用のフードを与えましょう。
◆フェレットは猫と同じくらい賢い?
フェレットは、猫と同じように自分の名前を認識でき、名前を呼ぶと近寄ってきます。また、「ごはん」「ダメ」などの簡単な単語を覚えて、反応を返してきます。
フードのストック場所や、以前に開けたら楽しいものが入っていた場所などもきちんと覚えているそうです。
ただ、危機意識は低いようで、「前に痛い目に合った場所」「ここでこうしたら危ない」というようなことはあまり覚えないそうです。
猫と同じくらいの賢さも持っているけれど、猫よりは認知の幅がやや狭いと言えるでしょう。
猫はフェレットと遊べるの?
一緒に飼えば、やはり一緒に遊ぶ姿を見たいと思うものですよね。
猫とフェレットは、前項の通り、性格が似ています。どちらも遊び好きなので、仲良くなれば一緒におもちゃで遊んだり、追いかけっこをしたりして遊ぶでしょう。
しかし、猫には
優れた身体能力と鋭い爪や牙があり、一方のフェレットには、
噛むことに特化した強い本能と、自分より大きな獲物を狩る狩猟スキルがあります。
遊んでいるうちにどちらかが本気になってしまった場合、片方が大怪我をするリスクがあります。一緒に遊ばせる時には、飼い主さんがきちんと見守ってあげてくださいね。
どちらかが幼かったりシニアであったりして、体力や体格に差がある場合には、特に注意が必要です。
猫とフェレットを同居させる時の注意点
猫とフェレットの共通点や相性の良さについて、ご紹介してきました。
しかし、異なる動物である以上、同居させるときには注意しなければならない点があります。
◆温度
猫とフェレットでは、適温が異なります。猫の適温が27~28℃であるのに対し、フェレットの適温は23~25℃と言われています。
特にフェレットは暑さに弱い動物なので、注意が必要です。
適温に関しては、別々の部屋で飼育することがベストかもしれません。特に、温度管理が重要な夏や冬には、部屋を分けてあげることをおすすめします。
同じ部屋で飼育したい場合、猫の適温に合わせるなら、フェレットのケージにクールマットなどを置くなど、暑さ対策をする必要があります。フェレットの適温に合わせる場合、猫のお気に入りの場所に毛布などを置いてあげたり、暖かい部屋と行き来できるようにしたり、寒さ対策をしてあげましょう。
子猫やシニア猫の場合、体温調節の能力が低いです。また、部屋の移動も上手くできないことがあるので、フェレットとは部屋を分けるか、猫の適温に合わせてあげる必要があるでしょう。
◆爪
フェレットは、鋭い爪を持っています。猫と異なり、爪をしまうことはできません。このため、遊んでいるときに、そのつもりがなくても猫を傷つけてしまう可能性があります。
一方の猫は、遊びの中で爪を出すことはないと思われますが、ケンカになってしまった時には爪を出してフェレットを傷つける可能性があります。
傷口から菌などが入って、化膿したり、病気に感染したりするリスクもあるので、どちらも必ず爪を短く切っておきましょう。
◆ニオイ
フェレットは、野生のイタチ(ヨーロッパケナガイタチ)を家畜化した動物で、「おなら」が臭いことで知られるスカンクとも近い動物です。
ペットとして日本で販売されているフェレットは、臭いの原因である臭腺が不妊手術と同時に除去されているため、鼻をつまむような臭いがすることはありません。しかし、皮脂の分泌が多いこともあり、独特の体臭があります。
嗅覚のすぐれた猫にとっては、フェレットの臭いがストレスにつながる可能性もあります。
フェレットには、こまめなブラッシングと1ヶ月に1度程度の入浴を行いましょう。ケージ内の掃除やハンモックなどの洗濯もこまめに行い、できるだけ臭いを抑えるようにします。餌場やトイレの位置にも配慮し、空気清浄機の導入も検討してみてください。
また、ちんまりとした可愛い耳は、内部構造が入り組んでいて、フェレット自身ではきれいにお手入れができません。耳垢が溜まってダニの温床になることもあるので、飼い主さんが耳掃除をしてあげる必要があります。
◆病気や寄生虫の予防
フェレットは、病気にかかりやすい動物なので、健康管理が非常に大切です。同じ肉食獣であるため、犬や猫がかかる病気やノミ・ダニ、フィラリアなどの予防は欠かせません。
特に、猫が外と自由に行き来したり、お散歩をしたりする子の場合、他の猫との接触やケンカなどから感染症にかかったり、ノミやダニに寄生されたりするリスクが高く、フェレットにうつる可能性があります。
このため、フェレットにもノミ・ダニの防除薬を投与し、定期的にワクチン接種を行う必要があります。特に、ジステンパーワクチンの接種とフィラリアの投薬は必須です。どちらも命に関わる病気なので、気をつけましょう。
猫は3種または5種の混合ワクチンを毎年接種することが推奨されていますが、フェレットのワクチンは日本では認可されていません。このため、犬用のワクチンを接種します。
同居を成功させるポイント
◆子猫の時期がおすすめ
猫は、縄張り意識の強い動物です。基本的に、自分の縄張りの中に他の動物が入ってくることを嫌います。
このため、縄張り意識が芽生える前の子猫の時期にフェレットを一緒に飼い始めた方が、同居はうまくいくでしょう。
猫には、何事も柔軟に受け入れることができるとされる「社会化期」という時期があります。社会化期は、概ね、生後3週~3ヶ月(12週)とされています。この時期にフェレットを飼い始めると、受け入れる可能性が高くなります。
◆時間をかける
猫もフェレットも、ストレスに弱い動物です。いきなり同じ部屋で過ごさせることは、やめておきましょう。
臭いに慣れるまでは別々の部屋で飼育し、ある程度慣れたころから数分程度の対面を繰り返します。対面は、ケージ越しに行ってください。
同じ部屋で過ごさせるのは、互いに十分に慣れてからにしましょう。
◆無理強いはしない
一般的には相性が良いとされますが、性格には個体差があり、必ず仲良くなれるとは限りません。
もし、どちらかが、あるいは互いに威嚇するようであれば、同じ部屋で飼うことは諦めましょう。
まとめ
猫とフェレットは、同じ肉食獣であり、性格や生活リズムなどの共通点が多いです。このため、相性がよく、同居が可能な組み合わせです。
しかし、異なる動物であるため、同居の際に注意しなければならないことも少なくありません。
また、それぞれが鋭い爪や優れた狩猟スキルを持っているため、遊んでいるうちに本気になると、どちらかが大怪我をする可能性もあります。一緒に遊ばせる際には、必ず飼い主さんが見守ってあげてください。普段はフェレットをケージに入れておくことをおすすめします。
個体差があるため、必ず仲良くなれるとは限りませんが、基本的には仲良くなれる可能性が高い猫とフェレット。双方の特性を十分に理解したうえで、お迎えしてあげてくださいね。
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